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ロシア海軍の将来汎用ヘリコプター揚陸艦の建造にはミストラル級の経験が生かされる

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『タス通信』より
2015年11月21日13時39分配信
【ロシア連邦海軍:ロシアの揚陸艦プロジェクトは「ミストラル」作成の経験を考慮に入れる】
モスクワ、11月21日/タス通信

ロシアの業界が国産の汎用揚陸艦を作成する際には「ミストラル」建造の経験が考慮に入れられる。
ラジオ局『エコー・モスクワ』の生放送で、軍事科学業務担当海軍総司令官補佐官アンドレイ・スロフ1等海佐は伝えた。

「我々の業界にとって、この2隻のミストラルの作成は、非常に緊密な作業でした。
結果として、我々への引き渡しは断念されましたが、充分な経験を得ました。
私共は、(展示会『アルミヤ-2015』で)展示された新たなプロジェクトで、その多くが考慮に入れられる事を期待しております」

彼は話した。

スロフは、2隻のヘリコプター空母「ミストラル」の後部がバルト工場で製造された事を想い起した。
「通信システム、管理システム、自動化システムに関しても、合同作業は組織化されたものでした」
海軍の代理人は付け加えた。

スロフによると、「将来の艦」は、モジュール型汎用戦闘プラットフォームとなる。

「私共の作成方針は、全て汎用多機能艦へと向かいます。
同様のフリゲートは、全範囲の課題を解決します。
兵器のリストは拡大し、その戦術・技術的特性は増大し、統一された手段が作成され、当然ながらロボット化されます。
これが私達が予定する全てです」

彼は指摘した。


[ロシア将来大型揚陸艦]

ロシアフランスへ2隻の「ミストラル」級ヘリコプター揚陸ドック艦(ヘリコプター空母)を発注し、「ウラジオストク」、「セヴァストーポリ」と命名された艦は2014年と2015年に引き渡される筈でしたが、フランスウクライナ情勢に関連して引き渡しを凍結しました。

2015年8月5日、ロシア連邦大統領ウラジーミル・プーチンフランス大統領フランソワ・オランドは電話で会談し、「ミストラル」級ヘリコプター揚陸ドック艦の建造・供給契約の終了(破棄)を決定しました。
[ロシアとフランスはロシア海軍向けミストラル級ヘリコプター揚陸ドック艦の契約を終了させた]

フランスロシアへ補償金として約9億5000万ユーロを支払い、2隻の「ミストラル」級に設置されたロシア製機器は全て取り外してロシアへ返却する事になりました。
[ロシア海軍向けミストラル級ヘリコプター揚陸ドック艦の契約終了によりフランスはロシアへ9億4975万4849ユーロを支払う]
[ロシア海軍向けだった2隻のミストラル級ヘリコプター揚陸ドック艦のロシア製機器の取り外しは進められている]

その後、2隻の「ミストラル」級エジプトへ売却されることになりました。


一方、ロシアは、以前から「ミストラル」級のような艦~将来ヘリコプター揚陸ドック艦~を自国で建造する事は可能であり、その計画が有ると何度も表明しています。
[ロシアの造船所はミストラル級のような艦を独自に建造できる]
[ロシアは独自のヘリコプター空母の建造を計画している]
[ロシア造船業界はミストラル級のようなヘリ空母を建造する用意がある]

ロシア版ミストラルとも言える大型の全通甲板ヘリコプター揚陸艦の建造も検討されています。
[ロシア海軍将来汎用揚陸ヘリコプター搭載艦プロジェクト「ラヴィーナ」]
[ロシア海軍の為の将来大型揚陸艦は複数のヴァージョンが設計されている]
[ロシア海軍の為の新たなヘリコプター揚陸艦の設計は進められている]

2隻の「ミストラル」級の建造には、ロシアバルト工場(サンクトペテルブルク)も参加しており、これにより大規模ブロック組立技術が取得されました。
[バルト工場はヘリ空母ウラジオストクの船体を起工した]
[ロシアで建造されたミストラル級ヘリコプター揚陸ドック艦ウラジオストクの船体後部は進水した]
[ロシア海軍向けミストラル級2番艦の後部はバルト工場で起工された]
[ロシアで建造されたミストラル級ヘリコプター揚陸ドック艦セヴァストーポリの船体後部は進水した]
[ロシアはフランスのミストラル級ヘリ空母購入契約を通じて大規模ブロック組立技術を取得した]

将来の汎用ヘリコプター揚陸艦の建造には、その経験が生かされる事になるでしょう。
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