ロシア海軍黒海艦隊の潜水艦ロストフ・ナ・ドヌーは黒海へ入った
- カテゴリ:プロジェクト06363潜水艦(黒海艦隊)


『タス通信』より
2015年12月14日14時19分配信
【潜水艦「ロストフ・ナ・ドヌー」はイスラム国への攻撃後、地中海から黒海へ戻った】
モスクワ、12月14日/タス通信
黒海艦隊のディーゼル潜水艦「ロストフ・ナ・ドヌー」は、何事も無くダーダネルス海峡とボスポラス海峡を通過し、黒海エリアへ入った。
12月14日、艦隊の代理人ヴャチェスラフ・トルハチェフは発表した。
「間もなく、乗組員は常時駐留地ノヴォロシースクへ到着する見込みです」
彼は話した。
艦隊の代理人は、地中海における任務遂行後、潜水艦が北方艦隊から黒海艦隊への艦隊間移動を完了する事を指摘した。
12月8日、潜水艦はシリアのラッカ県領域に在る「イスラム国」(ロシア連邦では非合法)施設へ地中海の水中位置からミサイルによる打撃を与えた。
「ロストフ・ナ・ドヌー」は、黒海艦隊の為に建造された6隻のプロジェクト636.3潜水艦シリーズの2隻目である。
[「イスラム国」について]
「イスラム国」は、イラク及びシリアの領域で活動しているイスラムのテロリスト組織である。
2006年10月15日、11のスンニ派の過激派グループの合併により作成された。
「バックボーン」グループは、イラクへの滞在期間中にアメリカ軍と戦い、そしてシリアのバッシャール・アサド政権と戦った戦闘員により形成されている。
イスラム国は、アメリカ合衆国、カナダ、グレートブリテン、オーストラリア、トルコ、エジプト、アラブ首長国連邦、インド、インドネシア、そしてロシア(2014年12月29日から)においてテロリスト組織として認定されている。
[プロジェクト06363潜水艦]
ロシア海軍黒海艦隊向けのプロジェクト06363潜水艦の2番艦B-237「ロストフ・ナ・ドヌー」は、2011年11月21日にサンクトペテルブルクの「アドミラルティ造船所」で起工されました。
[改キロ級潜水艦「ロストフ・ナ・ドヌー」起工]
2013年7月下旬までに乗員団が編成され、艦長が任命されました。
「ロストフ・ナ・ドヌー」艦長に任命されたのは、同じ黒海艦隊の潜水艦「アルローサ」艦長上級補佐官(副長)アンドレイ・アダムスキー2等海佐でした。
[プロジェクト06363潜水艦ノヴォロシースクとロストフ・ナ・ドヌーの艦長が任命された]
起工から約3年後の2014年6月26日に進水しました。
[ロシア海軍のプロジェクト06363潜水艦の2番艦ロストフ・ナ・ドヌーは進水した]
2014年8月下旬、係留試験が開始されました。
[ロシア海軍のプロジェクト06363潜水艦の2番艦ロストフ・ナ・ドヌーは係留試験を開始した]
その後、2014年10月21日から工場航行試験が始まりました。
『ruspodplav』より
2014年11月2日23時44分配信
【「ロストフ・ナ・ドヌー」はサンクトペテルブルクへ戻ってきた】
ロシア海軍広報部は、「ロストフ・ナ・ドヌー」が2014年末までにロシア海軍へ引き渡されると発表しました。
[最新潜水艦ロストフ・ナ・ドヌーは2014年末までにロシア海軍へ引き渡される]
2014年12月23日には国家受領試験が終わりました。
『中央海軍ポータル』(フロートコム)より
2014年12月23日13時26分配信
【ディーゼルエレクトリック潜水艦「ロストフ・ナ・ドヌー」は国家試験から戻った】
その後、2014年12月27日に受領-引渡証書への署名が行なわれ、12月30日に海軍旗初掲揚式典が開催され、正式にロシア海軍へ就役し、黒海艦隊の第4独立潜水艦旅団へ編入されました。
[潜水艦ロストフ・ナ・ドヌーはロシア海軍へ就役した]
就役した「ロストフ・ナ・ドヌー」は、まずバレンツ海へ移動して深海試験を行ない、その後に配備先の黒海艦隊基地-ノヴォロシースク海軍基地へ回航されます。
[ロシア海軍最新潜水艦ロストフ・ナ・ドヌーは深海試験を行なう為にバレンツ海へ移動する]
2015年4月17日、「ロストフ・ナ・ドヌー」はクロンシュタットを抜錨しました。
[ロシア海軍最新潜水艦ロストフ・ナ・ドヌーはクロンシュタットを去り、北方艦隊潜水艦基地ポリャールヌイへ向かった]
2015年5月22日、深海試験を行なう為、北方艦隊潜水艦基地ポリャールヌイへ到着しました。
[ロシア海軍最新潜水艦ロストフ・ナ・ドヌーは深海試験の為に北方艦隊基地ポリャールヌイへ到着した]
その後、バレンツ海で各種試験が行われました。
2015年10月2日には有翼ミサイル「カリブル」対地攻撃型の発射試験を実施しました。
[ロシア海軍のプロジェクト06363潜水艦ロストフ・ナ・ドヌーはバレンツ海から地上目標へ巡航ミサイルを発射した]
2015年10月9日、「カリブル」対艦型を海上目標へ発射しました。
[ロシア海軍のプロジェクト06363潜水艦ロストフ・ナ・ドヌーはバレンツ海で巡航ミサイル"カリブル"(対艦型)を発射した]
2015年10月16日、ポリャールヌイ基地へ到着した同型艦「スタールイ・オスコル」と入れ違いに出航しました。
[ロシア海軍の最新潜水艦スタールイ・オスコルは深海試験の為に北方艦隊基地ポリャールヌイへ到着した]
2015年10月29日、クロンシュタットへ入港しました。
[ロシア海軍のプロジェクト06363潜水艦ロストフ・ナ・ドヌーは『補給』の為にクロンシュタットへ寄港した]
2015年11月5日にクロンシュタットを出航し、黒海へ向かいました。
[ロシア海軍のプロジェクト06363潜水艦ロストフ・ナ・ドヌーはクロンシュタットから黒海へ向かった]
その後、「ロストフ・ナ・ドヌー」の動向が公表される事は一切ありませんでした。
「ロストフ・ナ・ドヌー」は、2015年12月8日までに地中海東部(シリア沖)へ到達しました。
[ロシア海軍黒海艦隊のプロジェクト06363潜水艦ロストフ・ナ・ドヌーはシリア沖に居る]
2015年12月8日、「ロストフ・ナ・ドヌー」はシリア沖からシリア国内のISIL(シリア・レバントのイスラム国)拠点へ有翼ミサイル「カリブル」対地攻撃型を発射しました。
「ロストフ・ナ・ドヌー」にとっては3度目となる有翼ミサイル発射は、ロシア海軍史上初の潜水艦発射有翼ミサイルの実戦使用となりました。
[ロシア海軍黒海艦隊の潜水艦ロストフ・ナ・ドヌーは地中海東部からシリアのISIL(イラク・レバントのイスラム国)拠点へ巡航ミサイル"カリブル"を発射した]
その後、12月13日にダータネルス海峡とボスポラス海峡を通過し、黒海へ入りました。
「ロストフ・ナ・ドヌー」は、近日中にノヴォロシースク海軍基地へ到着します。
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