ロシア海軍北方艦隊の重航空巡洋艦アドミラル・クズネツォフは就役25周年を迎えた
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『中央海軍ポータル』(フロートコム)より
2016年1月19日12時1分配信
【「アドミラル・クズネツォフ」は25周年を迎える】
金曜日・1月22日、ムルマンスクで重航空巡洋艦「アドミラル・フロータ・ソヴィエツカヴァ・ソユーザ・クズネツォフ」へ初めて海軍旗が掲揚された日から25周年に捧げられる記念行事が開催される。
行事の枠組みにおいて、巡洋艦の乗組員全員が格納庫に整列して会合が開かれ、一部の優秀な乗組員は表彰され、巡洋艦で勤務した事のある艦隊の退役将兵へ記念品が手渡される。
ロシア連邦国防省サイトは発表した。
「アドミラル・クズネツォフ」は、水平離着艦航空機を艦上に搭載できるロシア連邦海軍唯一の艦である。
重航空巡洋艦は1982年9月1日に黒海造船工場の船台で起工され、1985年12月4日に進水し、1991年1月20日に北方艦隊へ加入した。
最近、ロシア海軍造船管理部長ウラジーミル・トリャピチニコフ1等海佐は、「アドミラル・クズネツォフ」が2016年末から新たな航空機を使用する為の近代化を行なうと発表した。
新たな航空団には、戦闘機MiG-29Kと、彼が明らかにしなかった他の航空機が含まれる。
昨年、「アドミラル・クズネツォフ」は5月から8月までムルマンスク州のロスリャコヴォの第82艦船修理工場でドック修理を行なった。
[重航空巡洋艦アドミラル・クズネツォフの経歴(ロシア国防省公式サイト)]
[空母アドミラル・クズネツォフ艦長セルゲイ・アルタモノフ]

プロジェクト11435重航空巡洋艦「リガ」は、1982年9月1日に黒海沿岸のニコラエフ南造船所(黒海造船工場)で起工され、1985年12月4日の進水時には「レオニード・ブレジネフ」と改名されていました(1982年11月26日に改名)。
1989年10月から洋上試験が始まり、艦上戦闘機Su-27K、MiG-29K、そして練習機Su-25UTGの発着艦試験も実施されましたが、この時には「トビリシ」と改名されていました(1987年8月11日に改名)。
1990年10月4日には「アドミラル・フロータ・ソヴィエツカヴァ・ソユーザ・クズネツォフ」(ソヴィエト連邦海軍元帥クズネツォフ)と改名されました。
1990年12月25日に受領-引渡証書へ署名され、ソ連海軍へ納入されました。
1991年1月20日、重航空巡洋艦「ソヴィエト連邦海軍元帥クズネツォフ」は海軍旗初掲揚式典を開催し、赤旗北方艦隊へ編入、正式にソ連海軍へ就役しました。
この日(海軍旗初掲揚式典の開催日)が「アドミラル・クズネツォフ」の「就役記念日」となります。
1991年12月に黒海沿岸のセヴァストーポリから北方艦隊基地ヴィジャエヴォ(ウラグバ)へ回航されました。
(12月1日出港、12月24日到着)

[エクソダス~空母クズネツォフ回航~(1991年12月)]
[1993年のウラグバ基地]
1994年9月15日には有翼ミサイル「グラニート」の発射試験を行なっています。
重航空巡洋艦「アドミラル・クズネツォフ」の最初の遠距離航海が行なわれたのは1995年12月-1996年3月でしたが、帰港後は予算不足で満足に整備も修理も出来ず、以後、2000年代前半までは遠距離航海を行なう事が出来ませんでした。
[第1次地中海遠征(1995年12月8日出港、1996年3月22日帰港)]
2000年代初頭に修理が行なわれ、2004年9月20日から11月1日まで大西洋への遠距離航海を実施しました。
[クズネツォフ復帰まで~1990年代末~2004年~]
翌2005年8月23日から9月14日にも北東大西洋への遠距離航海を行ないました。
2007年12月初頭には12年ぶりの地中海への遠距離航海へ出発しました。
[第2次地中海遠征(2007年12月5日出港、2008年2月3日帰港)]
2008年以降も3度に渡り地中海への遠距離航海を行なっています。
[第3次地中海遠征(2008年12月5日出港、2009年3月2日帰港)]
[第4次地中海遠征(2011年12月6日出港、2012年2月16日帰港)]
[第5次地中海遠征(2013年12月17日出港、2014年5月18日帰港)]
7度目の遠距離航海の後、「アドミラル・クズネツォフ」は2015年5月-8月にロスリャコヴォの大型浮きドックPD-50へ入渠し、普段は海水に浸かっている艦底部分(吃水線から下の部分)の修復作業が行なわれました。
[ロシア海軍空母アドミラル・クズネツォフは浮きドックを出る]
2015年10月-11月にはバレンツ海で演習を行ないました。
[ロシア海軍の正規空母アドミラル・クズネツォフはバレンツ海で訓練を続ける]
[ロシア海軍の正規空母アドミラル・クズネツォフは海上目標へ艦対空ミサイルを発射した]
[ロシア海軍の正規空母アドミラル・クズネツォフはバレンツ海で防空演習を始めた]
2016年1月、ロシア海軍造船管理部長ウラジーミル・トリャピチニコフ氏は、「アドミラル・クズネツォフ」の近代化改装が2016年末から開始される事を明らかにしました。
[ロシア海軍唯一の空母アドミラル・クズネツォフの近代化改装は2016年末から始まる]
搭載機の近代化も進められています。
[ロシア海軍唯一の空母アドミラル・クズネツォフは新型艦上機により近代化される]
[ロシア海軍の重航空巡洋艦アドミラル・クズネツォフの為の新たな艦上戦闘機MiG-29Kの航空連隊の編成は殆ど完了している]
そして2016年1月20日、「アドミラル・クズネツォフ」は就役25周年を迎えました。
「アドミラル・クズネツォフ」は今年末から近代化改装を行ない、新たな原子力空母が就役する2030年頃まで現役に留まる事になります。
[ロシア海軍の将来原子力空母は2030年に就役する]
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