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ロシア共産党議員はロシア海軍唯一の空母アドミラル・クズネツォフのシリア作戦への参加を要求した

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『ロシア通信社ノーボスチ』より
2016年1月20日15時24分配信
【ロシア連邦共産党はシリアでの空母「アドミラル・クズネツォフ」の使用を提案した】
モスクワ、1月20日-ロシア通信社ノーボスチ

ロシア連邦共産党国家院(下院)議員セルゲイ・オブホフワレリー・ラシキンは、ロシア国防省のトップであるセルゲイ・ショイグへ、重航空巡洋艦「アドミラル・クズネツォフ」シリアでの特殊作戦への使用の問題についての議論を提案する要望書を送った。

「シリア・アラブ共和国のロシア航空群の任務遂行の為の航空機を完全に充足させる為、重航空巡洋艦アドミラル・フロータ・ソヴィエツカヴァ・ソユーザ・クズネツォフの使用の問題について討議して頂きたく、貴方に御願い申し上げます」
ロシア通信社ノーボスチ
が閲覧可能な議員のショイグへの要望文書においては、こう述べられている。

議員は、ロシア航空宇宙軍による連日のミサイル-爆弾による打撃は、飛行場「フマイミーン」からのみ行なわれている事を指摘した。
同時に議員は、重航空巡洋艦「アドミラル・クズネツォフ」航空基地に加勢すれば、ロシア航空群シリアでの任務遂行を大幅に軽減する事が可能になると考えている。

「加えて、空母の実行能力は、第2の航空基地シャーウラトの設備が整うまでにロシア航空宇宙軍の戦闘航空機部隊の数の大幅な増加を可能にします。
戦闘機Su-33に加え、更に軽戦闘機MiG-29KRとMiG-29KUBRが追加される事を含めて」
オブホフ
ラシキンは書き記した。


『ロシア通信社ノーボスチ』より
2016年1月20日14時48分配信
【防衛産業企業体:空母「アドミラル・クズネツォフ」はシリアで使用されない】
モスクワ、1月20日-ロシア通信社ノーボスチ

シリア「イスラム国」(ダーイシュ)に対する作戦で航空巡洋艦「アドミラル・クズネツォフ」を使用する事は、この艦が現在修理中であるが故に不可能である。
ロシア通信社ノーボスチは水曜日に防衛産業企業体の高位の代理人より伝えられた。

彼は、ロシア連邦共産党国家院(下院)議員ワレリー・ラシキンセルゲイ・オブホフが、ロシア国防相セルゲイ・ショイグに対し、シリア作戦に参加させる為、ロシア唯一の空母「アドミラル・クズネツォフ」の地中海への派遣を要求した件に関してコメントした。

「航空巡洋艦アドミラル・クズネツォフは、ムルマンスクの第35艦船修理工場で修理中です。
工場労働者の前には、2017年末までに艦を修復するという与えられた課題があり、このプロセスを加速あるいは中断する必要は有りません」

対談者は話した。

「アドミラル・クズネツォフ」は、ロシア海軍の戦闘編制に在る唯一の空母である。


[重航空巡洋艦アドミラル・クズネツォフの経歴(ロシア国防省公式サイト)]
[空母アドミラル・クズネツォフ艦長セルゲイ・アルタモノフ]

2016年1月16日、ロシア海軍造船管理部長ウラジーミル・トリャピチニコフ氏は、重航空巡洋艦「アドミラル・クズネツォフ」の近代化改装が2016年末から開始される事を明らかにしました。
[ロシア海軍唯一の空母アドミラル・クズネツォフの近代化改装は2016年末から始まる]

2016年1月20日、「アドミラル・クズネツォフ」は就役25周年を迎えました。
[ロシア海軍北方艦隊の重航空巡洋艦アドミラル・クズネツォフは就役25周年を迎えた]

「アドミラル・クズネツォフ」の就役記念日に合わせたかどうかはさておき、ロシア共産党国家院(下院)議員ワレリー・ラシキン氏とセルゲイ・オブホフ氏は、シリアにおけるロシア軍の対ISIL(シリア・レバントのイスラム国)作戦へのロシア海軍唯一の「空母」-重航空巡洋艦「アドミラル・クズネツォフ」の参加を求める要望書をロシア国防相セルゲイ・ショイグ氏へ提出しました。

『ロシア連邦共産党』公式サイトより
【ワレリー・フョードロヴィチ・ラシキン議員】
【セルゲイ・パヴロヴィチ・オブホフ議員】

「アドミラル・クズネツォフ」は搭載機の近代化も進めており、新たな多用途艦上戦闘機MiG-29KR/KUBR(R「ロシア」の頭文字であり、インド海軍向けのMiG-29K/KUBと区別する為、非公式に用いられている呼称)が「クズネツォフ」航空団へ加わります。
[ロシア海軍唯一の空母アドミラル・クズネツォフは新型艦上機により近代化される]
[ロシア海軍の重航空巡洋艦アドミラル・クズネツォフの為の新たな艦上戦闘機MiG-29Kの航空連隊の編成は殆ど完了している]

その「アドミラル・クズネツォフ」ロシア連邦軍(航空宇宙軍)の対ISIL空爆作戦に参加させない手は無い、というのがラシキン議員オブホフ議員の主張です。

ただ、2つ目の記事に登場する「ロシア防衛産業企業体の高位の代理人」(ロシアの何れかの軍需企業-おそらくは造船業-で高い地位に在る人)は、現在、「アドミラル・クズネツォフ」ムルマンスク第35艦船修理工場で修理中なので、シリア沖へ派遣する事は出来ないと述べておりますが・・・
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