fc2ブログ

ロシア海軍太平洋艦隊の為の6隻のプロジェクト06363潜水艦はコムソモリスク・ナ・アムーレ或いはサンクトペテルブルクで建造される

16-0127b.jpg
『中央海軍ポータル』(フロートコム)より
2016年1月27日8時42分配信
【新たな潜水艦シリーズはアムール工場で建造されるかもしれない】

「統合造船業営団」とロシア海軍は、太平洋艦隊の為のディーゼル潜水艦シリーズの建造契約締結の機会についての予備交渉を進めている。
契約者としてサンクトペテルブルクの「アドミラルティ造船所」及びコムソモリスク・ナ・アムーレの「アムール造船工場」が考慮されている。


「契約は未だ無く、交渉は進行中であり、(今年の)秋頃には、その時期が確定するでしょう」
『Lenta.Ru』
は業界内の情報提供者より伝えられた。
「潜水艦はサンクトペテルブルクのアドミラルティ造船所で建造出来ますが、全てコムソモリスク・ナ・アムーレのアムール造船工場の為に契約する事も出来ます」

軍当局の情報提供者によると、利点は双方の選択肢に有る。
アドミラルティ造船所はシリーズ生産を調整し、現在、2つの大規模なプロジェクト636潜水艦建造プログラムを実行している-ベトナム海軍の為の6隻の潜水艦と、ロシア黒海艦隊の為の同数の潜水艦

この3年間で、この内、発注者へ引き渡された9隻を含めて10隻が進水した。
更には、アルジェリア海軍の為の新たな契約による潜水艦の建造が計画されており、加えて他の外国の顧客との交渉も進められている。
将来的に同社は、非大気依存発電装置を有する新たな非核動力潜水艦プロジェクト「カリーナ」ロシア海軍向けに建造する為の主要請負業者となる。

アムール造船工場は、遥か以前からディーゼル潜水艦の建造契約を遂行していないし、その製造設備は更新を必要としており、建造時期の遅延の恐れがある。
しかし、この問題は、西方地域の企業からの幾つかのユニットの供給、更には工場の能力の回復と潜水艦建造の技術支援の促進により、幾らかは解決できる。

「太平洋艦隊は、少なくとも12隻、理想としては14-16隻のディーゼル潜水艦で構成されなければなりません。
これは近代化と新造により賄う事が出来ます」

情報提供者は伝えた。
「このような構成の潜水艦隊は、工場からの支援の確立が必要であり、それを実行可能な造船所が極東に在れば非常に便利です」

2016年1月16日、海軍造船管理部長ウラジーミル・トリャピチニコフ1等海佐は、太平洋艦隊の為のプロジェクト6363潜水艦建造の可能性について生放送で発表した。


[プロジェクト06363潜水艦]

記事中で触れられていますが、1月16日にロシア海軍造船管理部長ウラジーミル・トリャピチニコフ氏は、太平洋艦隊向けに6隻のプロジェクト06363潜水艦の建造が計画されている事を明らかにしました。
[6隻のプロジェクト06363(改キロ級)潜水艦がロシア海軍太平洋艦隊の為に建造される]

現在、太平洋艦隊には8隻のプロジェクト877潜水艦が在籍しており、この内の何隻かは寿命を延長するなどの近代化改装が行なわれます。
6隻の06363潜水艦を新造し、あとは近代化改装艦を充てれば、記事中で触れられている「12隻」のディーゼル潜水艦を揃える事が出来るというわけです。
[ロシア海軍太平洋艦隊は通常動力潜水艦を増強する]

その太平洋艦隊向けの6隻のプロジェクト06363潜水艦ですが、今回の記事によると、建造する造船所サンクトペテルブルク「アドミラルティ造船所」コムソモリスク・ナ・アムーレ「アムール造船工場」のどちらにするのか検討中との事です。

アドミラルティ造船所
16-0127a.jpg

アムール造船工場
16-0117e.jpg

以前には、太平洋艦隊向けのディーゼル潜水艦「アムール造船工場」での建造が有力視されていました。
[コムソモリスクナアムーレ造船所はロシア海軍太平洋艦隊の為の通常動力潜水艦を建造する]

しかしながら、今回の記事でも触れられているように、「アムール造船工場」は長年(20年以上)に渡りディーゼル潜水艦の建造は行なっておらず(1994年に竣工したB-345が最後)、そこへいきなり6隻の潜水艦を建造させる事には不安や疑問の声も上がってるようです。

潜水艦B-345「モゴーチャ」(1994年就役)
16-0127c.jpg


それよりも、長年に渡るプロジェクト636シリーズの建造実績があるサンクトペテルブルク「アドミラルティ造船所」にやらせるべきだと主張する人も少なからず存在するのでしょう。
おそらくはロシア海軍部内に。

どちらの造船所で建造されるのかの結論は、今年秋頃に出されるようです。
折衷案として双方の造船所で3隻ずつ建造するという事になる可能性もありますが・・・
関連記事
スポンサーサイト