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火災事故に遭ったロシア海軍北方艦隊の原子力水中巡洋艦オリョールは2016年末までに復帰する

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『タス通信』より
2016年1月27日14時31分配信
【火災で損傷した原子力潜水艦「オリョール」は今年末までにロシア連邦海軍へ引き渡される】
アルハンゲリスク、1月27日/タス通信特派員ウラジーミル・アヌフリエフ

2015年4月7日にセヴェロドヴィンスク艦船修理センター『ズヴェズドーチカ』のドックで火災により損傷した北方艦隊原子力潜水艦「オリョール」は、今年末までにロシア海軍へ引き渡される。
タス通信工場の公式代理人エフゲニー・グラジシェフより伝えられた。

「オリョールの海軍への納入は何ら遅延する事無く、契約により提示される計画時期になります-2016年末に」
グラジシェフ
は話した。
「4月に同艦は進水します」

[潜水艦の火災]
原子力潜水艦「オリョール」
の火災は、昨年4月、火気作業中に発生した。
潜水艦の艦尾部分の艦内空間の間のゴム被覆断熱材が焼けた。
艦内に居た全ての人々-同社の労働者と原子力艦の乗員-は、速やかに、尚且つ組織的に潜水艦を去り、誰も被災しなかった。
火災を鎮火する為、潜水艦の吃水線の水準までドック船台へ部分的に注水された。
核燃料は原子炉から撤去されており、弾薬、可燃性潤滑剤は潜水艦の艦内に存在していなかった。
その結果、生態系への脅威となる事故や放射線による汚染は発生しなかった。

火災の原因は、火気作業時の技術的安全違反であった。
『ズヴェズドーチカ』首脳は、原子力潜水艦「オリョール」修理の国家契約が契約時期に沿って実行される事を国防省へ確約している。

北方艦隊プロジェクト949A「アンテイ」原子力潜水艦K-266「オリョール」 は、2014年4月に技術的準備状態回復の為、『ズヴェズドーチカ』のドックへ置かれた。
修理完了後、原子力艦の就役期間は3年半に延長される。

原子力水中ロケット巡洋艦「オリョール」は、同社にとって、技術的準備状態回復の手順を実行する第3のプロジェクト949A原子力艦となる。
2011年11月、工場は同型艦「ヴォロネジ」の緊急修理を完了し、就役期間を3年半に延長した-その後、「スモレンスク」も。

「オリョール」セヴェロドヴィンスク造船所『セヴマシュ』で建造され、1993年2月5日に海軍へ加わった。

「アンテイ」海洋技術中央設計局『ルビーン』(サンクトペテルブルク)により開発された。
この第3世代多目的潜水艦(大陸間弾道ミサイルを搭載しない)のNATO分類は「オスカーII」である。
このような原子力艦は、全長-155メートル、排水量-24000トン、潜航深度-600メートル、水中速力-32ノット(時速59キロメートル)、乗組員-107名である。
「アンテイ」の武装は、約500キロメートルの行動範囲を有する有翼ミサイル「グラニート」の24基の発射装置、6門の魚雷発射管である。


北方艦隊所属のプロジェクト949A「アンテイ」原子力水中巡洋艦K-266「オリョール」の修理及び寿命延長近代化工事の契約は2014年4月9日に締結されました。
[オスカーII級原潜オリョールは寿命延長工事を行なう]

同年4月23日、セヴェロドヴィンスク市艦船修理工場「ズヴェズドーチカ」ドックへ入渠しました。
[オスカーII級原潜オリョールは寿命延長工事の為にドック入りした]

2015年4月7日、溶接作業中に艦尾の外部非耐圧殻と内部耐圧殻の間で火災が発生しました。

[セヴェロドヴィンスクの修理工場で火災が発生した]
[修理中のロシア海軍原子力潜水艦オリョールで火災が発生した]
[ロシア海軍原潜オリョール火災事故・続報]
[ロシア海軍原潜オリョール火災事故・続報その2]
火災は4月7日14時14分に発生し、翌4月8日0時57分に完全に鎮火しました。
この間、火災が完全に鎮火できない為、「オリョール」が入っていたドックへの注水が行なわれました。

「オリョール」の改装工事は2015年4月中旬に再開されました。
[ロシア海軍の原潜オリョールの近代化改装工事は再開される]
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「オリョール」は今年4月に進水し、年末にロシア海軍へ引き渡されます。


記事中で触れられていますが、以前に「ズヴェズドーチカ」は、北方艦隊所属の同型艦2隻の寿命延長工事を行なっています。

K-119「ヴォ​​ロネジ」は、2011年11月末に寿命延長近代化を終えました。
[オスカーII級ミサイル原潜「ヴォロネジ」は近代化改装を終えた]

K-410「スモレンスク」は2013年12月末に寿命延長近代化を終えています。
[オスカーII級原潜スモレンスクは修理を終えて基地へ戻った]
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