ロシア海軍の空母アドミラル・クズネツォフの為の艦上戦闘機MiG-29K/KUBは契約分全機(24機)の納入を完了した
- カテゴリ:艦上戦闘機MiG-29K/KUB

『ロシア通信社ノーボスチ』より
2016年2月5日22時12分配信
【ロシア航空機製造組合「ミグ」はインドへ6機の戦闘機MiG-29K/KUBの引き渡しを計画している】
ニジニ・ノヴゴロド、2月5日-ロシア通信社ノーボスチ
ロシア航空機製造組合「ミグ」は、今年にインドへ6機の艦上戦闘機MiG-29K/KUBの引き渡しを計画している。
同社の総取締役代理アレクセイ・ベスキバロフは記者団へ伝えた。
彼は、航空機製造工場「ソコル」設立84周年に捧げられる記念行事へ出席する為、金曜日にニジニ・ノヴゴロドへ到着した。
「私共の艦上戦闘機について御話し致しますと、昨年に私共は、国家契約-アドミラル・クズネツォフの為の24機の航空機の引き渡し-を完全に履行いたしました。
今年は、我々のインドのパートナーの為、更に6機の艦載航空機を御引き渡しいたします」
ベスキバロフは艦上戦闘機の供給計画についての質問に答え、こう話した。
以前、戦闘機MiG-29KとMiG-29KUBは、インドの航空母艦「ヴィクラマーディティヤ」の軍備となっている事が伝えられた。
現時点でロシア側は、インド海軍の為に29機の艦上戦闘機を供給する契約(2010年に締結)を履行しており、今日までに既に23機が引き渡されている。
艦上戦闘機MiG-29K及びMiG-29KUBは第4++世代多機能航空機であり、艦船連合部隊の対空防衛、空中支配の獲得、高精度誘導兵器による水上並びに地上目標の撃破といった課題を昼夜並びにあらゆる気象条件下で解決する為に意図されている。
航空機の操縦性は改善され、かなりの部分に複合材料が使用されており、4重バックアップの航空機制御デジタル電気遠隔操作複合システム、電波位置特定(レーダー)可視範囲の大幅な縮小、より大きな燃料搭載システム及び戦闘兵器搭載量、オープンアーキテクチャの機上電子機器を有する。
[艦上戦闘機MiG-29K/KUB]
[艦上戦闘機MiG-29K/MiG-29KUB(旧ブログ)]
[RSKミグMiG-29K/MiG-29KUB艦上戦闘機(RSKミグ公式サイト)]
ロシア海軍の重航空巡洋艦「アドミラル・クズネツォフ」の新たな艦上戦闘機は、当初、Su-27KUB(1999年初飛行)とMiG-29K/KUB(2007年初飛行)の2機種から選ぶ事になっていました。
[ロシア海軍は、2016年以降に新しい艦上戦闘機を採用する]
その後、2009年2月にはMiG-29K/KUBに絞られる事になりました。
[ロシア海軍、MiG-29KUBを導入]
艦上戦闘機MiG-29K/KUB24機の供給契約が締結されたのは、それから3年後の2012年2月29日でした。
[ロシア国防省は艦上戦闘機MiG-29K/KUBの購入契約を締結した]
ロシア海軍向けのMiG-29KUB量産1号機は2013年10月下旬に初飛行しました。
[ロシア海軍の為の艦上戦闘機MiG-29KUB量産1号機は飛行試験を開始した]
2013年11月下旬、当初の計画通りに2機のMiG-29K(単座型)と2機のMiG-29KUB(複座型)がロシア海軍へ引き渡されました。
[ロシア海軍は最初の艦上戦闘機MiG-29K/MiG-29KUBを受領した]
そして2014年12月2日までに8機のMiG-29Kと2機のMiG-29KUBが、当初の計画通りにロシア海軍へ引き渡されました。
[ロシア海軍へ10機の艦上戦闘機MiG-29K/KUBが引き渡された]
ロシア海軍及び「ミグ」社の幹部(首脳)は、2015年には10機のMiG-29Kが引き渡され、契約分全機の納入が完了すると繰り返し表明していました。
[空母アドミラル・クズネツォフは2013年に4機の艦上戦闘機MiG-29K/MiG-29KUBを受け取る]
[ロシア海軍航空隊への艦上戦闘機MiG-29Kの補充は2015年に完了する]
[ロシア海軍航空隊の2015年の更新計画]
[ロシア海軍航空隊への艦上戦闘機MiG-29K/KUBの納入は2015年に完了する]
[ミグはロシア海軍航空隊の為の艦上戦闘機MiG-29K/KUBの契約を2015年末までに完遂する]
ロシア海軍へ引き渡される計24機の艦上戦闘機MiG-29K/KUBは、新たに編成される艦上戦闘機航空連隊へ配備されます。
[ロシア海軍航空隊へ引き渡される艦上戦闘機MiG-29K/KUBは新設の航空連隊へ配備される]
MiG-29Kは、現用の艦上戦闘機Su-33と共に重航空巡洋艦「アドミラル・クズネツォフ」で運用されます。
[新たな艦上戦闘機MiG-29K/KUBはロシア海軍現用艦載機と共に運用される]
MiG-29Kのパイロットの養成は、クラスノダール地方のエイスク市に建設された戦闘応用・飛行再訓練センター(新「ニートカ」)で進められています。
[ロシア北方艦隊のパイロットは新たな艦上戦闘機MiG-29Kをマスターする]
[エイスクの新ニートカは本格的に稼働を始める]
[ロシア海軍航空隊はエイスクで艦上戦闘機MiG-29K/KUBのパイロットを養成する]
2016年1月中旬、ロシア海軍航空隊司令官イーゴリ・コジン少将は、MiG-29K/KUBを装備する新たな航空連隊(第100独立艦上戦闘機航空連隊)の編成は殆ど完了していると述べました。
[ロシア海軍の重航空巡洋艦アドミラル・クズネツォフの為の新たな艦上戦闘機MiG-29Kの航空連隊の編成は殆ど完了している]
この時には、ロシア海軍向けのMiG-29K/KUBが全機納入されたのかどうかについては明確にされていませんでしたが、今回、「ミグ」総取締役代理アレクセイ・ベスキバロフ氏は、24機全てを納入したと明言しています。
MiG-29K/KUBの母艦となる「アドミラル・クズネツォフ」は、現在ムルマンスク工場で整備・修理中であり、それが終わればバレンツ海へ出航し、MiG-29Kの訓練と試験を行ないます。
[ロシア海軍唯一の空母アドミラル・クズネツォフは就役25周年を祝った]
今回の記事で触れられているインド海軍向けの艦上戦闘機MiG-29K/KUB計29機の供給契約は2010年3月12日に締結されており、今年に納入される6機を以て契約分全機の納入が完了します。
[ロシアとインドは、29機の艦上戦闘機MiG-29Kの購入契約を締結する]
インド海軍向けのMiG-29K/KUB第1バッチ16機(2004年に契約締結)は2011年12月末までに全機が納入されています。
[空母「ヴィクラマーディティヤ」の為の艦上戦闘機MiG-29K/KUBの納入は2011年末までに完了する]
なお、アレクセイ・ベスキバロフ氏によると、昨年(2015年)4月にロシア兵器輸出公社(ロソボロネクスポルト)は、「北アフリカの某国」(国名は明らかにされていない)へ50機以上の第4++世代戦闘機MiG-29M/M2を供給する大口契約を締結しており、その第1陣として、今年末までに2機のMiG-29M/M2が引き渡されるとの事です。
『ロシア通信社ノーボスチ』より
2016年2月5日23時15分配信
【「ミグ」社は北アフリカへ2機の戦闘機MiG-29M/M2を引き渡す】

MiG-29M/M2は、MiG-29K/KUBのベースになった機体です。
(MiG-29K/KUBはMiG-29M/M2の艦上機型)
[MiG-29M2(MiG-29MRCA)]
更には、今年末までにロシア航空宇宙軍の為の第4++世代戦闘機MiG-35の供給契約を締結し、来年(2017年)には第1陣として2機を納入するとの事です。
『ロシア通信社ノーボスチ』より
2016年2月5日23時53分配信
【(ロシア)国防省と「ミグ」は今年末までにMiG-35の供給契約へ署名する】
第4++世代艦上戦闘機MiG-29K/KUBの生産は、今年でひとまず完了し、今後は第4++世代前線戦闘機MiG-29M/M2及びMiG-35の生産へ移行する事になります。
[新世代(第4++世代)MiG-29各タイプ]
ミグ系列の機体を生産しているニジニ・ノヴゴロド航空機工場「ソコル」は、今年4月1日から「ミグ」社の傘下に入り、社名も変更されるとの事です。

『タス通信』より
2016年2月6日0時27分配信
【ニジニ・ノヴゴロド航空機工場「ソコル」と「ミグ」社の合併は今年4月に行なわれる】
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