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ロシア海軍第5世代通常動力潜水艦カリーナ級は2017年から本格的な開発作業を始める

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『中央海軍ポータル』(フロートコム)より
2016年2月8日17時40分配信
【潜水艦「カリーナ」は来年から外見の具体化を始める】

新たなロシアの潜水艦「カリーナ」の建造に関する実験-設計作業は、早ければ2017年には開始できる。

「実験-設計作業は2017年には開​​始できるでしょう。
潜水艦には嫌気性装置が装備されます」
『ヴズグリャド』(意見)
防衛産業企業体の情報提供者の談話を引用した。

「カリーナ」の為の嫌気性もしくは非大気依存動力装置には「ルビーン」設計局が従事している。
その沿岸試験台での試験は既に完了しており、海洋コンポーネントの試験は2016年に計画されている。

ロシア嫌気性装置は、潜水艦の2-3週間までの水中滞在を可能にし、外国の同類よりも優れており、先ず第一に水素を生成できる。
潜水艦は艦内で直接に、いわゆる改質(リフォーミング)-ディーゼル燃料の熱分解-を作り出す。
これは、水素の約80パーセントの体積分率のガスを生成できる。
「ルビーン」及び科学センター「応用化学」の代表は報告書において述べた。

「ルビーン」総取締役は以前、同局内で作成された嫌気性装置は、既に造船企業の船台に在る潜水艦へ設置出来る事を強調した。
これは、プロジェクト「ラーダ」潜水艦の1隻が、この動力ユニットを受け取る可能性を示している。
しかし、その後、プロジェクト677潜水艦のシリーズが継続される事は無く、その資金はプロジェクト「カリーナ」へ振り向けられる事が知られるようになった。


現在、ロシア海軍第5世代通常動力潜水艦「カリーナ」級の設計作業が海洋工学中央設計局「ルビーン」により進められています。
[ロシア海軍の為の第5世代通常動力潜水艦カリーナ級の予備設計作業は完了した]

「カリーナ」級の建造は2020年以降に開始されます。
[ロシア海軍の為の第5世代通常動力潜水艦カリーナ級の建造は2020年以降に始まる]

「カリーナ」級の予備設計作業は既に完了していますが、来年からは、実際に建造される艦の為の本格的な設計開発作業が始まります。

海洋工学中央設計局「ルビーン」は、通常動力潜水艦の為の新たな非大気依存発電装置(AIP機関)-改質型燃料電池の開発も進めています。
[ロシアは新たなAIP機関の試験を終えた]
[ロシア海軍の新世代潜水艦の為のAIP機関の試験は進んでいる]

第5世代の「カリーナ」級は、この非大気依存発電装置(AIP機関)を標準装備します。

「カリーナ」級に関する具体的な情報(サイズや予定性能など)は一切明らかにされていませんが、ロシア海軍総司令官代理アレクサンドル・フェドテンコフ中将「プロジェクト636及び677の最良の特質を受け取り現実化する」と述べています。
『タス通信』より
2016年1月21日11時34分配信
【海軍:第5世代潜水艦「カリーナ」は、プロジェクト636と677の最良の特質を受け取る】

つまり、プロジェクト636(06363)及びプロジェクト677「ラーダ」「好いとこ取り」という事です。


なお、記事末尾で触れられていますが、2016年1月、「ロシア海軍総司令部の(匿名の)高位の代理人」は、第4世代通常動力潜水艦「ラーダ」級の建造が3隻で打ち切られると発言しました。
[ロシア海軍は第4世代通常動力潜水艦ラーダ級の調達を3隻で打ち切る]

その後、ロシア海軍広報部長イーゴリ・ディガロ氏は、「ラーダ」級の建造打ち切りを否定しました。
[ロシア海軍は第4世代通常動力潜水艦ラーダ級の建造を中止するつもりは無い]

更にはロシア造船業界の総元締である「統合造船業営団」も、ロシア国防省からは「ラーダ」級の建造打ち切りの指示を受けていない事を明らかにしました。
[ロシア国防省はロシア海軍第4世代通常動力潜水艦ラーダ級の調達中止を指示していない]

公式には否定されてはいるものの、「ラーダ」級の後続艦の具体的な建造予定は未だありません。
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