元ウクライナ海軍大型揚陸艦コンスタンチン・オリシャンスキーはロシア海軍黒海艦隊の一員として活動するかもしれない
- カテゴリ:クリミア(ウクライナ)情勢

『中央海軍ポータル』(フロートコム)より
2016年2月9日17時37分配信
【ウクライナ参謀本部は黒海艦隊による軍艦「コンスタンチン・オリシャンスキー」の修理を非難した】
ウクライナ参謀本部は、ロシア黒海艦隊が、クリミア領域に残された大型揚陸艦「コンスタンチン・オリシャンスキー」のアンドレイ旗の下での海洋への出航を準備していると考えている。
ウクライナの新聞議会』は報じた。
同紙によると、元ウクライナ艦は2015年に船体作業を実施し、現在、「コンスタンチン・オリシャンスキー」の双方のディーゼルエンジンは修理中である。
ウクライナ参謀本部の匿名の情報提供者は更に、同艦がシリアへの貨物輸送の為に関わる事も有り得ると『議会』紙へ示唆した。
2014年3月、大型揚陸艦「コンスタンチン・オリシャンスキー」は、クリミアのドヌズラフ湾へ閉じ込められた。
乗組員は沿岸へ上陸する前に、主動力装置の1つを故障させた。
以前、ロシア側は、大型揚陸艦「コンスタンチン・オリシャンスキー」を含め、クリミアに残された艦をウクライナへ戻す用意があると表明した。
その為の条件は、『ロスビジネスコンサルティング』が報じたように、ドンバスでの平和の確立であると言われている。
プロジェクト775大型揚陸艦BDK-56はポーランドのグダニスク造船所で建造され、1985年にソ連海軍へ就役しました。
ソ連邦解体後、1997年にウクライナへ譲渡され、「コンスタンチン・オリシャンスキー」としてウクライナ海軍へ就役しました。

2014年3月、ロシアはクリミア半島を接収し、クリミアに居たウクライナ海軍艦艇もロシアに接収されました。
[ウクライナ海軍には10隻の艦艇が残った]
[ウクライナ海軍艦艇の一部はドヌズラフ湾内に閉じ込められた]
「コンスタンチン・オリシャンスキー」も3月24日にはロシア側の手に落ちました。
その後、ロシアは接収したウクライナ海軍艦艇のウクライナへの返還を始めましたが、ウクライナ東部での内戦の激化により中断しました。
「コンスタンチン・オリシャンスキー」も2014年10月にはセヴァストーポリへ回航され、黒海艦隊基地に係留されました。
その後、ロシア側により同艦の修理が実施されています。
ロシア海軍の大型揚陸艦はシリアへの輸送任務(シリア・エクスプレス)に就いており、黒海艦隊以外の艦隊からも大型揚陸艦が派遣され、更には、民間から買い上げた貨物船まで投入されています。
このような状況下でロシア海軍が「コンスタンチン・オリシャンスキー」を放置しておく筈が無く、近い内に「シリア・エクスプレス」へ加わる事になるようです。
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