ロシア海軍の為のプロジェクト20385コルベット"グレミャーシチー"は2017年に進水し、航行試験を開始する


『ロシア通信社ノーボスチ』より
2016年2月17日13時2分配信
【最新コルベット「グレミャーシチー」は2017年に進水する】
モスクワ、2月17日-ロシア通信社ノーボスチ
最新のプロジェクト20385コルベット「グレミャーシチー」は2017年に進水し、試験を開始する。
ロシア通信社ノーボスチは造船工場『北方造船所』広報秘書官オーリガ・ダニレフスカヤより伝えられた。
「グレミャーシチー」は2012年に『北方造船所』で起工された。
当初、プロジェクト20385コルベットは、動力装置を含めた輸入機器を使用して建造する計画であったが、ロシアに対する制裁措置導入後、同プロジェクトは輸入代替方針により完成させる事になった。
「現在、グレミャーシチーはメインエンジンの為の基礎の仕上げが進められています。
コルベットの船体と上部構造物は形成され、機械設備が取り付けられ、居住区の下地塗装と絶縁が行なわれています。
2016年第1クオーター(1-3月)末までに造船所は電気工事の開始を予定しています。
艦の進水と試験の開始は2017年になります」
ダニレフスカヤは話した。
彼女は、コロムナ工場で製造されるコルベットの為のメインエンジンは、2016年第1クオーター(1-3月)から造船所へ到着し始め、その供給は、輸入代替プログラムの枠組みで行なわれると付け加えた。
このシリーズのプロジェクトのコルベットは、当初、ドイツのMTU社のエンジンを設置する事になっていた。
「現在、プロジェクトの開発者である中央海洋設計局アルマーズは、エンジンの交換に関する製造者との調整を完了しています。
コロムナ工場にとって、このタイプの系列のエンジンは、信頼性の向上を含め、操作特性の面で多くの改良が導入されています」
『北方造船所』公式代理人は指摘した。
彼女は更に、同社では計4隻のコルベットの建造が進められている事を思い起こした:2隻のプロジェクト20385(「グレミャーシチー」、「プロヴォールヌイ」)と2隻の改善されたプロジェクト20380(「リェチーヴイ」、「ストローギー」)
「プロヴォールヌイは、今後数ヶ月の内に船体の形成を完了します。
更に今年には、2隻のプロジェクト20380コルベットの船体形成も完了する見込みです。
海軍への引き渡しは2018年に計画されています」
ダニレフスカヤは表明した。
[新世代コルベット「ステレグーシチー」型]
[ステレグーシチー型コルベット(旧ブログ)]
プロジェクト20385コルベット「グレミャーシチー」は、2012年2月1日にサンクトペテルブルク市の『北方造船所』(セーヴェルナヤ・ヴェルフィ)で起工されました。
[サンクトペテルブルクでフリゲート「アドミラル・ゴロフコ」及びコルベット「グレミャーシチー」が起工された]
[プロジェクト20385「グレミャーシチー」型コルベット]
当初、プロジェクト20385には、ドイツのMTU社製のディーゼルエンジンが装備される予定でしたが、ヨーロッパ諸国の対ロシア制裁により、その供給は途絶えました。
[ロシアは水上艦用のエンジン供給を拒否したドイツとウクライナの企業を訴える]
この為、設計を変更してロシアの『コロムナ工場』のディーゼルエンジン~「ディーゼルユニットDDA12000」~が搭載される事になりました。
これは以前のプロジェクト20380と同じエンジンです。
[ロシア新世代艦のガスタービンとディーゼル]
この影響により「グレミャーシチー」の建造は予定よりも遅れてしまい、今回、建造元の『北方造船所』は、「グレミャーシチー」が2017年に進水し、航行試験を開始する事を明らかにしました。
ロシア海軍への引き渡し時期については明確にされていませんが、早くても2017年末か、あるいは2018年になるでしょう。

なお、先代の親衛駆逐艦「グレミャーシチー」(プロジェクト956)は、2013年5月1日に海軍旗を降納しています。
[ソブレメンヌイ級駆逐艦「ベズジェルージュヌイ」、「グレミャーシチー」と改名]
[新「グレミャーシチー」<4代目>(旧ベズジェルージュヌイ)]






親衛旗と親衛称号はプロジェクト20385コルベット「グレミャーシチー」へ受け継がれる事になります。
記事中でも触れられていますが、この他に『北方造船所』では3隻のコルベットが建造されています。
2018年には全てロシア海軍へ引き渡されるようです。
[プロジェクト20385コルベット「プロヴォールヌイ」は起工された]
[ロシア海軍の為の最新鋭コルベット"リェチーヴイ"と"ストローギー"はサンクトペテルブルクで起工された]
ロシア海軍の新世代コルベット「ステレグーシチー」シリーズ(プロジェクト20380/20385)は、計11隻が起工され(20380が9隻、20385が2隻)、このうち4隻が海軍へ引き渡されています。
20380/20385は、サンクトペテルブルクの「北方造船所」とコムソモリスク・ナ・アムーレのアムール造船工場で建造されています。
[「北方造船所」建造艦]
「ステレグーシチー」Стерегущий(プロジェクト20380、建造番号1001)
2001年12月21日起工/2006年5月16日進水/2007年11月14日納入/2008年2月27日就役(艦番号530)
バルト艦隊に配備
「ソーブラジテルヌイ」Сообразительный(プロジェクト20380、建造番号1002)
2003年5月20日起工/2010年3月31日進水/2011年10月14日納入・就役(艦番号531)
バルト艦隊に配備
「ボイキー」Бойкий(プロジェクト20380、建造番号1003)
2005年5月27日起工/2011年4月15日進水/2013年5月16日納入・就役(艦番号532)
バルト艦隊に配備
「ストイーキー」Стойкий(プロジェクト20380、建造番号1004)
2006年11月10日起工/2012年5月30日進水/2014年7月18日納入/2014年7月27日就役(艦番号545)
バルト艦隊に配備
「グレミャーシチー」Гремящий(プロジェクト20385、建造番号1005)
2012年2月1日起工/2017-2018年就役予定
「プロヴォールヌイ」Проворный(プロジェクト20385、建造番号1006)
2013年7月25日起工/2018年就役予定
「リェチーヴイ」Ретивый(プロジェクト20380、建造番号1007)
2015年2月20日起工/2018年就役予定
「ストローギー」Строгий(プロジェクト20380、建造番号1008)
2015年2月20日起工/2018年就役予定
[「アムール造船工場」建造艦]
「ソヴェルシェーンヌイ」Совершенный(プロジェクト20380、建造番号2101)
2006年6月30日起工/2015年5月22日進水/2016年就役予定
太平洋艦隊に配備予定
「グロームキー」Громкий(プロジェクト20380、建造番号2102)
2012年4月20日起工/2016年就役予定
太平洋艦隊に配備予定
「ロシア連邦英雄アルダル・ツィジェンジャポフ」Герой Российской Федерации Алдар Цыденжапов(プロジェクト20380、建造番号2103)
2015年7月22日起工
太平洋艦隊に配備予定
今年(2016年)には、2隻のプロジェクト20380の起工が予定されています。
[2016年にロシア海軍の為のプロジェクト22800小型ロケット艦2隻が起工される]
将来的には、改良発展型であるプロジェクト20386の建造へ移行する事になりますが、現在の所、具体的な起工予定は明らかにされていません。
[ロシア海軍の将来コルベット・プロジェクト20386]
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