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ロシア海軍の重原子力ロケット巡洋艦ピョートル・ヴェリキーは近代化改装により極超音速対艦ミサイル"ツィルコン"を装備するかもしれない

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『タス通信』より
2016年2月19日9時10分配信
【情報筋:巡洋艦「ピョートル・ヴェリキー」は近代化の過程で極超音速ミサイルを受け取る】
モスクワ、2月19日/タス通信

重原子力ロケット巡洋艦「ピョートル・ヴェリキー」は、2019年-2022年に計画されている近代化の過程で極超音速対艦ミサイル「ツィルコン」(ジルコン、風信子石)を受け取る。
タス通信は金曜日に造船業界の情報提供者より伝えられた。

「ピョートル・ヴェリキーは2019年の第3クオーター(7-9月)もしくは年末から修理に取り掛かります。
修理と近代化の完了は2022年末に予定されております」

対談者は話した。

「この作業の過程で、巡洋艦は武装として極超音速対艦ミサイル"ツィルコン"を受け取ります。
この時点で、ミサイルは飛翔-設計国家試験を実施し、その結果、軍備採用の決定が下されます」

情報提供者は付け加えたが、新たなミサイルの試験完了予定が何時になるのかは明らかにしなかった。

他の「防衛産業」の情報提供者は、巡洋艦には10基の3S-14発射装置が装備され、ミサイル「オーニクス」、「カリブル」、「ツィルコン」の受け入れが可能になるとタス通信へ話した。
この装置には2つのヴァリエーションが有る-4基或いは8基のミサイル
「ピョートル・ヴェリキー」へどのような改正が提供されるのかについて対談者は明らかにしなかった。

雑誌『国家防衛』編集長イーゴリ・コロトチェンコタス通信特派員との対談において、巡洋艦の新たなミサイル兵装「新たな戦闘特性を与え、この艦の生残性と火力を増加し、更には、様々な海上戦闘活動舞台における任務遂行の範囲を拡大します」と指摘した。

「ツィルコン」の性能は秘密である。
公表された情報によると、新たなミサイルの射程距離は400kmに達する事が可能であり、その飛翔速度は音速の5倍に相当する事が示されている。

「ピョートル・ヴェリキー」は、ロシア海軍で唯一行動可能な原子力巡洋艦であり、航空母艦を除き、世代最大の核動力装置を有する戦闘艦である。
現時点において巡洋艦の基本兵装は、対艦ミサイル「グラニート」高射ミサイルシステム「フォルト」(S-300の海上版)で構成されている。
現在、「ピョートル・ヴェリキー」と同型の巡洋艦「アドミラル・ナヒーモフ」の近代化が実施されている。
同艦は2018年に復帰する見込みである。
以前、ロシア海軍は、「ピョートル・ヴェリキー」の近代化が2018年以降に計画されており、新たな兵装と通信システムを受け取る事を確認した。


[ロシア海軍の現用ロケット巡洋艦(プロジェクト1164及びプロジェクト1144)は近代化される]
[ロシア海軍の重原子力ロケット巡洋艦ピョートル・ヴェリキーは17歳になった]

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現在、セヴェロドヴィンスク「セヴマシュ」造船所では、プロジェクト11442重原子力ロケット巡洋艦「アドミラル・ナヒーモフ」の大規模な近代化改装が行なわれています。
[重原子力ロケット巡洋艦アドミラル・ナヒーモフは2018年に復帰する]
[近代化改装中のロシア海軍北方艦隊の重原子力ロケット巡洋艦アドミラル・ナヒーモフは船体構造の点検を終えた]

「アドミラル・ナヒーモフ」へ設置される新たな各種機器は既に発注されています。
[ロシア海軍の重原子力ロケット巡洋艦アドミラル・ナヒーモフの近代化改装の為の新たな兵器調達]

「アドミラル・ナヒーモフ」の近代化改装終了後、続いて同型艦「ピョートル・ヴェリキー」の近代化改装が始まります。
[ロシア海軍北方艦隊の重原子力ロケット巡洋艦ピョートル・ヴェリキーは2010年代末に近代化改装を実施する]
[ロシア海軍の重原子力ロケット巡洋艦ピョートル・ヴェリキーの近代化改装は2020年代初頭に完了する]

今回の「ロシア造船業界の情報提供者」によると、「ピョートル・ヴェリキー」の近代化改装は2019年秋~年末から始まり、2022年末までの完了が予定されているとの事です。

更に、近代化される「ピョートル・ヴェリキー」は、超音速対艦ミサイル「オーニクス」対艦/対地有翼ミサイル「カリブル」に加え、新型の極超音速対艦ミサイル「ツィルコン」の装備が予定されているとの事です。

「ツィルコン」は、生産合同『機械製造』が2011年頃から開発している極超音速対艦ミサイルであり、2020年頃の実用化を目指しています。
一説によると、ロシア・インド共同開発極超音速ミサイル「ブラーモス-II」ロシア向けヴァージョンとの事です。
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