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ロシア海軍北方艦隊の大型対潜艦ヴィツェ・アドミラル・クラコーフは地中海東部で『祖国防衛者の日』を祝った

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『ロシア連邦国防省公式サイト』より
ロシア北方艦隊広報サービス(セヴェロモルスク)発表
2016年2月23日10時35分分配信
【北方艦隊船員は地中海で祖国防衛者の日を迎えた】

北方艦隊司令官代行ニコライ・エフメノフ中将は、祖国の沿岸を遠く離れて遠距離航海任務を遂行している北方艦隊戦闘艦、潜水艦、支援船の乗組員を祝福した。

祝賀電報では、こう述べられていた。
「北方艦隊船員の絶えず緊張した戦闘労働は、我が国の防衛力の強化に大いに貢献している」

ニコライ・エフメノフ中将は更に指摘した。
「地中海のロシア海軍作戦連合部隊の構成に含まれる大型対潜艦ヴィツェ・アドミラル・クラコーフ、大型揚陸艦アレクサンドル・オトラコフスキー、更に複数の支援船の乗組員は、与えられた任務へ成功裏に対処している」

艦隊司令官代行は、全ての船員へ、遠距離航海の遂行、艦隊での確かな健康、大いなる幸運、キール下の7フィート(航海の無事)を望んだ。

伝統的に、この日には艦上で聖アンドレイ旗掲揚式典が開催される。
遠距離航海を行なっている艦船の乗組員へ、家族や友人からの御祝いや贈り物が渡された。

祖国防衛者の日大型対潜艦「ヴィツェ・アドミラル・クラコーフ」乗組員は、遠距離航海の4ヶ月目を完了した事が注目される。


[大型対潜艦ヴィツェ・アドミラル・クラコーフ遠距離航海(2015年10月-)]

プロジェクト1155大型対潜艦の2番艦「ヴィツェ・アドミラル・クラコーフ」(1982年1月10日就役、2010年12月7日再就役)は、2015年10月23日に大西洋へ向けて出航しました。
[ロシア海軍北方艦隊の大型対潜艦ヴィツェ・アドミラル・クラコーフは大西洋へ向かった]

それから4日後、「ヴィツェ・アドミラル・クラコーフ」北海へ入り、ラマンシュ海峡(英仏海峡)へ向かいました。
[ロシア海軍北方艦隊の大型対潜艦ヴィツェ・アドミラル・クラコーフは北海から英仏海峡へ行く]

11月2日には英仏海峡を抜けてビスケー湾へ入りました。
[ロシア海軍北方艦隊の大型対潜艦ヴィツェ・アドミラル・クラコーフはビスケー湾へ入った]

11月4日未明、ジブラルタル海峡を通過し、地中海へ入りました。
[ロシア海軍北方艦隊の大型対潜艦ヴィツェ・アドミラル・クラコーフはジブラルタル海峡を通過して地中海へ入った]

11月5日~6日には艦載ヘリコプターKa-27の訓練が実施されました。
[ロシア海軍北方艦隊の大型対潜艦ヴィツェ・アドミラル・クラコーフの艦載ヘリコプターKa-27は地中海で訓練を行なった]

11月9日、チュニス海峡(シチリア海峡)黒海艦隊大型海洋給油船「イワン・ブブノフ」からディーゼル燃料(軽油)真水の洋上補給を受けました。
[ロシア海軍北方艦隊の大型対潜艦ヴィツェ・アドミラル・クラコーフはシチリア海峡付近で洋上補給を行なった]

その後、地中海東部へ向かい、11月13日にはキプロスリマソール港を訪れました。
[ロシア海軍北方艦隊の大型対潜艦ヴィツェ・アドミラル・クラコーフはキプロスのリマソールを訪れた]

リマソール港を出た後、11月20日にスエズ運河を通過して紅海へ入りました。 
[ロシア海軍北方艦隊の大型対潜艦ヴィツェ・アドミラル・クラコーフはスエズ運河を通過して紅海へ入った]

11月23日、紅海対テロ演習を実施しました。
[ロシア海軍北方艦隊の大型対潜艦ヴィツェ・アドミラル・クラコーフは紅海で対テロ演習を実施した]

11月26日にはアデン湾対テロ演習を実施しました。
[ロシア海軍北方艦隊の大型対潜艦ヴィツェ・アドミラル・クラコーフはアデン湾で対テロ演習を実施した]

11月末にオマーンサラーラ港へ寄港して物資を補充した後、アラビア海へと去りました。
[ロシア海軍北方艦隊の大型対潜艦ヴィツェ・アドミラル・クラコーフはオマーンのサラーラ港へ寄港した]

12月4日、パキスタンカラチへ寄港しました。
[ロシア海軍北方艦隊の大型対潜艦ヴィツェ・アドミラル・クラコーフはパキスタンを訪れた]

12月6日にカラチを出航し、パキスタン海軍との麻薬密輸取締の為の合同演習『アラビアン・モンスーン-2015』アラビア海北部で始まりました。
[アラビア海でロシア海軍とパキスタン海軍の合同演習『アラビアン・モンスーン-2015』が始まった]

12月8日には演習を終えてカラチへ戻りました。
[ロシア海軍とパキスタン海軍の合同演習『アラビアン・モンスーン-2015』は完了した]

12月10日にカラチを出航しました。
[ロシア海軍北方艦隊の大型対潜艦ヴィツェ・アドミラル・クラコーフはパキスタンを去った]

12月16日、再びオマーンサラーラ港へ寄港しました。
[ロシア海軍北方艦隊の大型対潜艦ヴィツェ・アドミラル・クラコーフは再びオマーンを訪れた]

サラーラ港を出た後、紅海へ向かい、その航路上で艦内演習を実施しました。
[ロシア海軍北方艦隊の大型対潜艦ヴィツェ-アドミラル・クラコーフは紅海で演習を実施した]

12月23日、スエズ運河を通過して地中海へ入りました。
[ロシア海軍北方艦隊の大型対潜艦ヴィツェ-アドミラル・クラコーフはスエズ運河を通過して地中海へ入った]

その後も地中海東部に留まり、ここで2016年の新年を迎えました。
[ロシア海軍北方艦隊の大型対潜艦ヴィツェ-アドミラル・クラコーフは地中海東部で2016年の元旦を迎える]
[ロシア海軍北方艦隊の大型対潜艦ヴィツェ-アドミラル・クラコーフは地中海東部で新年を祝った]

地中海東部で就役34周年を迎えました。
[ロシア海軍北方艦隊の大型対潜艦ヴィツェ-アドミラル・クラコーフは就役34周年を迎えた]

現在は太平洋艦隊親衛ロケット巡洋艦「ワリャーグ」と共にシリア沖へ展開しています。
[ロシア海軍太平洋艦隊旗艦・親衛ロケット巡洋艦ワリャーグはシリア沖で戦闘任務に就いている]

1月22日には外国の報道陣の取材を受けました。
[シリア沖のロシア海軍北方艦隊の大型対潜艦ヴィツェ・アドミラル・クラコーフを外国メディアが取材した]

1月26日には艦の対空兵装(高射ミサイル複合体「キンジャール」、AK-100 100mm砲、AK-630 30mm機関砲)全てを使用する防空戦闘演習を実施しました。
[ロシア海軍北方艦隊の大型対潜艦ヴィツェ・アドミラル・クラコーフは地中海で防空戦闘演習を行なった]

2月6日には実際に武器を使用しない防空演習や艦のダメージコントロール訓練などを実施しました。
[ロシア海軍北方艦隊の大型対潜艦ヴィツェ・アドミラル・クラコーフは地中海東部で演習を実施した]

2月12日には水中破壊工作員撃退の為の演習を実施しました。
[ロシア海軍北方艦隊の大型対潜艦ヴィツェ・アドミラル・クラコーフは地中海で水中破壊工作員を撃退する演習を行なった]

その後も地中海東部に滞在しており、2月19日には対潜戦闘訓練を実施しました。
[ロシア海軍北方艦隊の大型対潜艦ヴィツェ・アドミラル・クラコーフは地中海東部で対潜戦闘訓練を行なった]

そして、遠距離航海へ出発してから丁度4ヶ月目になる2016年2月23日、地中海東部『祖国防衛者の日』を迎えました。

『祖国防衛者の日』は、元々は1918年2月23日にドイツ軍へ対抗する為、労働者・農民から成る最初の「赤軍」が組織された事を記念する祝日であり、ソ連邦時代には『赤軍の日』と呼ばれていました。
ロシア連邦になってから『祖国防衛者の日』と改称されて復活し、現在に至っております。

『スプートニク』(日本語版)より
2016年2月23日17時45分配信
【ロシア 「祖国防衛者の日」を祝う】


大型対潜艦「ヴィツェ・アドミラル・クラコーフ」を含め、現在、地中海北方艦隊の艦船5隻が派遣されています。
大型揚陸艦「アレクサンドル・オトラコフスキー」は、2014年11月19日に母港セヴェロモルスクを出航して以来、既に1年以上に渡り地中海での任務(黒海沿岸からシリアへの物資・人員輸送任務)に就いています。
[ロシア海軍北方艦隊の艦船部隊は北東大西洋へ向かった]

最近の地中海東部ロシア海軍の動きですが、2月18日には北方艦隊大型揚陸艦「アレクサンドル・オトラコフスキー」黒海艦隊大型揚陸艦「ノヴォチェルカッスク」、2月20日には北方艦隊軍用輸送船「ヤウザ」ボスポラス海峡を南下、地中海へ向かっています。
入れ違いに、2月19日には大型揚陸艦「アゾフ」(黒海艦隊)「ミンスク」(バルト艦隊)、2月22日には大型揚陸艦「ヤマル」(黒海艦隊)ボスポラス海峡を北上し、黒海へ戻りました。
これらの艦は、「シリア・エクスプレス」(黒海沿岸からシリアへの物資・人員輸送任務)に従事しています。

この他、2月21日には黒海艦隊偵察艦「プリアゾヴィエ」ボスポラス海峡を南下、地中海へ向かっています。


従いまして、現在、地中海東部に滞在するロシア海軍の艦船は、少なくとも11隻になります。

親衛ロケット巡洋艦「ワリャーグ」(太平洋艦隊、地中海作戦連合部隊旗艦)
大型対潜艦「ヴィツェ-アドミラル・クラコーフ」(北方艦隊)
小型ロケット艦「ゼリョヌイ・ドル」(黒海艦隊)
大型揚陸艦「ノヴォチェルカッスク」(黒海艦隊)
大型揚陸艦「アレクサンドル・オトラコフスキー」(北方艦隊)
軍用輸送船「ヤウザ」(北方艦隊)
海洋掃海艦「コヴロヴェツ」(黒海艦隊)
中型偵察艦SSV-201「プリアゾヴィエ」(黒海艦隊)
中型海洋給油船「ドゥブナ」(北方艦隊)
救助曳船SB-406(北方艦隊)
工作船PM-56(黒海艦隊)



なお、今回は北方艦隊副司令官ニコライ・エフメノフ中将司令官代行として北方艦隊所属艦船の将兵に対し『祖国防衛の日』の祝辞を述べていますが、これは、本来の北方艦隊司令官であるウラジーミル・コロリョーフ大将が現在はロシア海軍総司令官代行を務めている為です。
(ロシア海軍総司令官ヴィクトール・チルコフ大将は入院療養中)

ウラジーミル・コロリョーフ大将は、ロシア海軍総司令官代行としてロシア海軍将兵全員への祝辞を述べています。
『ロシア連邦国防省公式サイト』より
ロシア連邦国防省広報サービス・情報管理部発表
2016年2月22日17時30分配信
【現在、世界の大洋の様々な海域に居る30隻以上のロシア戦闘艦の乗組員へ海軍総司令官代行から『祖国防衛者の日』の祝辞が送られた】
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