ロシア国防省(ロシア海軍)は5頭のイルカを購入する
- カテゴリ:ロシア海軍ニュース

『タス通信』より
2016年3月9日16時20分配信
【ロシア連邦国防省は5頭のイルカの購入を決定した】
モスクワ、3月9日/タス通信
国家発注サイトに掲載された文書によると、ロシア連邦国防省は、175万ルーブルで5頭のバンドウイルカの購入を計画している。
入札文書では、ロシア軍当局が3~5歳の2頭のメスと3頭のオスが必要である事が示されている。
ロシア連邦国防省は、特に体長2.3~2.7メートルの身体を持つもの購入を準備しており、特に、イルカは「積極的な運動性を発揮しなければならない」事が示されている。
バンドウイルカの捕獲は、義務付けられた海洋哺乳類の獣医学専門家の立会いの下で実施されなければならず、イルカの移送は、海水を入れた浴槽を載せた輸送用トラックにより行なわれなければならない。
捕獲されたイルカは、「使用者による提示」に基づいて1ヶ月間の義務検疫期間を経過しなければならない。
なぜ国防省がイルカを必要としているのかについて、文書では明らかにされていない。
2014年末に登場したメディアの報道によると、黒海艦隊は軍用イルカと共に演習を実施した。
その後、軍当局は、この情報を否定した。
国防省の公式代理人イーゴリ・コナシェンコフは強調した。
「周辺水域保護の為に、そのような珍奇な方法を使用する必要など、何処にも有りませんね」
2014年3月末、クリミア半島でウクライナ海軍が保有していた軍用イルカがロシア軍に接収されたと報じられました。
ロシアやウクライナでも報じられ、日本でも報じられました。
しかし、実際には、セヴァストーポリに軍用イルカは存在していませんでした。
[幻のウクライナ「軍用イルカ」]
2014年9月には「軍用イルカ」がロシア連邦大統領ウラジーミル・プーチンの直属になるなどというニュースまで出てくる始末でしたが、無論、これもデマでした。
『ロシア通信社ノーボスチ』より
2014年9月12日15時配信
【セヴァストーポリ連邦市知事セルゲイ・メニャイロ氏(元ロシア海軍中将)へのインタビュー記事】
セルゲイ・メニャイロ氏は、セヴァストーポリ市のイルカについて、こう言いました。
「この組織(セヴァストーポリ海洋水族館)は完全にロシア連邦国防省の管轄下に移され、当市(セヴァストーポリ)とは関係ありません」
「以前には子供療養プログラムに使われていた(セヴァストーポリ)海洋水族館の4頭のイルカが、子供の各種精神疾患(脳性麻痺、精神障害、精神的ストレスなど)の治療に使う為、イルカ療法センターへ移管されたという事だけはお話しできます」
2014年12月初頭には、ロシア黒海艦隊が軍用イルカの演習を実施したと報じられましたが、ロシア連邦国防省公式代理人(広報部長)イーゴリ・コナシェンコフ少将は、「軍用イルカ」の存在を否定しました。
[ロシア連邦国防省はクリミアの軍用イルカに関する情報を否定した]
それから1年以上が経過し、今度は、ロシア国防省が5頭のイルカの購入を計画している事が公表されました。
つまり、これまでの「軍用イルカ」に関するニュース(軍用イルカの存在を肯定するニュース)は、全てデマだったという事です。
ロシア国防省がイルカを購入して何に使うのかは明らかにされていませんが、確かなのは、同省の管轄下に在るセヴァストーポリ海洋水族館が新たなイルカを調達する場合には、当然ながらロシア国防省を通して購入する必要が有るという事です。
購入するのは3-5歳のイルカとの事ですから、ちょうど母イルカから離れて一人立ちする時期のイルカが欲しいようです。
イルカのオスは9-13歳、メスは5-12歳で性的に成熟し、繁殖が可能となりますから、成熟前のイルカを購入し、ロシア軍の然るべき施設(セヴァストーポリ海洋水族館?)で育てて繁殖させるつもりのようです。
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