北方艦隊の大型対潜艦ヴィツェ・アドミラル・クラコーフは地中海で対魚雷防衛演習を行なった

『ロシア通信社ノーボスチ』より
2016年3月11日12時8分配信
【大型対潜艦「ヴィツェ・アドミラル・クラコーフ」は地中海で演習を実施した】
モスクワ、3月11日-ロシア通信社ノーボスチ
北方艦隊の大型対潜艦「ヴィツェ・アドミラル・クラコーフ」は地中海で敵潜水艦からの組織的防衛の為の演習を実施した。
北方艦隊広報サービス部長ワジム・セルガ1等海佐は発表した。
「演習中、水雷戦闘班は、仮想敵潜水艦の魚雷攻撃からの艦の自己防衛の為の対潜兵装を使用した活動へ取り組みました」
対談者は話した。
彼によると、近い内に「ヴィツェ・アドミラル・クラコーフ」は、海洋において空中、水上、水中の状況を監視する。
同艦の乗組員は、海上で遭難した船舶を援助する救助演習を実施し、更には、給油船「ドゥブナ」から物資を補充する。
[大型対潜艦ヴィツェ・アドミラル・クラコーフ遠距離航海(2015年10月-)]
プロジェクト1155大型対潜艦の2番艦「ヴィツェ・アドミラル・クラコーフ」(1982年1月10日就役、2010年12月7日再就役)は、2015年10月23日に大西洋へ向けて出航しました。
[ロシア海軍北方艦隊の大型対潜艦ヴィツェ・アドミラル・クラコーフは大西洋へ向かった]
それから4日後、「ヴィツェ・アドミラル・クラコーフ」は北海へ入り、ラマンシュ海峡(英仏海峡)へ向かいました。
[ロシア海軍北方艦隊の大型対潜艦ヴィツェ・アドミラル・クラコーフは北海から英仏海峡へ行く]
11月2日には英仏海峡を抜けてビスケー湾へ入りました。
[ロシア海軍北方艦隊の大型対潜艦ヴィツェ・アドミラル・クラコーフはビスケー湾へ入った]
11月4日未明、ジブラルタル海峡を通過し、地中海へ入りました。
[ロシア海軍北方艦隊の大型対潜艦ヴィツェ・アドミラル・クラコーフはジブラルタル海峡を通過して地中海へ入った]
11月5日~6日には艦載ヘリコプターKa-27の訓練が実施されました。
[ロシア海軍北方艦隊の大型対潜艦ヴィツェ・アドミラル・クラコーフの艦載ヘリコプターKa-27は地中海で訓練を行なった]
11月9日、チュニス海峡(シチリア海峡)で黒海艦隊の大型海洋給油船「イワン・ブブノフ」からディーゼル燃料(軽油)と真水の洋上補給を受けました。
[ロシア海軍北方艦隊の大型対潜艦ヴィツェ・アドミラル・クラコーフはシチリア海峡付近で洋上補給を行なった]
その後、地中海東部へ向かい、11月13日にはキプロスのリマソール港を訪れました。
[ロシア海軍北方艦隊の大型対潜艦ヴィツェ・アドミラル・クラコーフはキプロスのリマソールを訪れた]
リマソール港を出た後、11月20日にスエズ運河を通過して紅海へ入りました。
[ロシア海軍北方艦隊の大型対潜艦ヴィツェ・アドミラル・クラコーフはスエズ運河を通過して紅海へ入った]
11月23日、紅海で対テロ演習を実施しました。
[ロシア海軍北方艦隊の大型対潜艦ヴィツェ・アドミラル・クラコーフは紅海で対テロ演習を実施した]
11月26日にはアデン湾で対テロ演習を実施しました。
[ロシア海軍北方艦隊の大型対潜艦ヴィツェ・アドミラル・クラコーフはアデン湾で対テロ演習を実施した]
11月末にオマーンのサラーラ港へ寄港して物資を補充した後、アラビア海へと去りました。
[ロシア海軍北方艦隊の大型対潜艦ヴィツェ・アドミラル・クラコーフはオマーンのサラーラ港へ寄港した]
12月4日、パキスタンのカラチへ寄港しました。
[ロシア海軍北方艦隊の大型対潜艦ヴィツェ・アドミラル・クラコーフはパキスタンを訪れた]
12月6日にカラチを出航し、パキスタン海軍との麻薬密輸取締の為の合同演習『アラビアン・モンスーン-2015』がアラビア海北部で始まりました。
[アラビア海でロシア海軍とパキスタン海軍の合同演習『アラビアン・モンスーン-2015』が始まった]
12月8日には演習を終えてカラチへ戻りました。
[ロシア海軍とパキスタン海軍の合同演習『アラビアン・モンスーン-2015』は完了した]
12月10日にカラチを出航しました。
[ロシア海軍北方艦隊の大型対潜艦ヴィツェ・アドミラル・クラコーフはパキスタンを去った]
12月16日、再びオマーンのサラーラ港へ寄港しました。
[ロシア海軍北方艦隊の大型対潜艦ヴィツェ・アドミラル・クラコーフは再びオマーンを訪れた]
サラーラ港を出た後、紅海へ向かい、その航路上で艦内演習を実施しました。
[ロシア海軍北方艦隊の大型対潜艦ヴィツェ-アドミラル・クラコーフは紅海で演習を実施した]
12月23日、スエズ運河を通過して地中海へ入りました。
[ロシア海軍北方艦隊の大型対潜艦ヴィツェ-アドミラル・クラコーフはスエズ運河を通過して地中海へ入った]
その後も地中海東部に留まり、ここで2016年の新年を迎えました。
[ロシア海軍北方艦隊の大型対潜艦ヴィツェ-アドミラル・クラコーフは地中海東部で2016年の元旦を迎える]
[ロシア海軍北方艦隊の大型対潜艦ヴィツェ-アドミラル・クラコーフは地中海東部で新年を祝った]
地中海東部で就役34周年を迎えました。
[ロシア海軍北方艦隊の大型対潜艦ヴィツェ-アドミラル・クラコーフは就役34周年を迎えた]
現在は太平洋艦隊の親衛ロケット巡洋艦「ワリャーグ」と共にシリア沖へ展開しています。
[ロシア海軍太平洋艦隊旗艦・親衛ロケット巡洋艦ワリャーグはシリア沖で戦闘任務に就いている]
1月22日には外国の報道陣の取材を受けました。
[シリア沖のロシア海軍北方艦隊の大型対潜艦ヴィツェ・アドミラル・クラコーフを外国メディアが取材した]
1月26日には艦の対空兵装(高射ミサイル複合体「キンジャール」、AK-100 100mm砲、AK-630 30mm機関砲)全てを使用する防空戦闘演習を実施しました。
[ロシア海軍北方艦隊の大型対潜艦ヴィツェ・アドミラル・クラコーフは地中海で防空戦闘演習を行なった]
2月6日には実際に武器を使用しない防空演習や艦のダメージコントロール訓練などを実施しました。
[ロシア海軍北方艦隊の大型対潜艦ヴィツェ・アドミラル・クラコーフは地中海東部で演習を実施した]
2月12日には水中破壊工作員撃退の為の演習を実施しました。
[ロシア海軍北方艦隊の大型対潜艦ヴィツェ・アドミラル・クラコーフは地中海で水中破壊工作員を撃退する演習を行なった]
2月19日には対潜戦闘訓練を実施しました。
[ロシア海軍北方艦隊の大型対潜艦ヴィツェ・アドミラル・クラコーフは地中海東部で対潜戦闘訓練を行なった]
遠距離航海へ出発してから丁度4ヶ月目になる2016年2月23日、地中海東部で『祖国防衛者の日』を迎えました。
[ロシア海軍北方艦隊の大型対潜艦ヴィツェ・アドミラル・クラコーフは地中海東部で『祖国防衛者の日』を祝った]
現在も地中海東部に滞在しており、3月11日には潜水艦の魚雷攻撃からの艦を防衛する為の演習を実施しました。
おそらくは、対魚雷防御用でもあるRBU-6000ロケット爆雷が使用されたのでしょう。

大型対潜艦「ヴィツェ・アドミラル・クラコーフ」を含め、現在、地中海へ北方艦隊の艦船5隻が派遣されています。
大型揚陸艦「アレクサンドル・オトラコフスキー」は、2014年11月19日に母港セヴェロモルスクを出航して以来、既に1年以上に渡り地中海での任務(黒海沿岸からシリアへの物資・人員輸送任務)に就いています。
[ロシア海軍北方艦隊の艦船部隊は北東大西洋へ向かった]
最近の地中海東部のロシア海軍の動きですが、3月6日には警備艦「スメトリーヴイ」がセヴァストーポリを出航しました。
[ロシア海軍黒海艦隊の警備艦スメトリーヴイは地中海へ向かった]
そして3月7日、警備艦「スメトリーヴイ」、大型揚陸艦「ミンスク」がボスポラス海峡を南下、工作船PM-56がボスポラス海峡を北上しました。
3月10日には軍用輸送船「ヴォログダ-50」がボスポラス海峡を南下しています。
従いまして、現在、地中海東部に滞在するロシア海軍の艦船は、少なくとも16隻になります。
親衛ロケット巡洋艦「ワリャーグ」(太平洋艦隊、地中海作戦連合部隊旗艦)
大型対潜艦「ヴィツェ-アドミラル・クラコーフ」(北方艦隊)
警備艦「スメトリーヴイ」(黒海艦隊)
小型ロケット艦「ゼリョヌイ・ドル」(黒海艦隊)
大型揚陸艦「サラトフ」(黒海艦隊)
大型揚陸艦「ツェーザリ・クニコフ」(黒海艦隊)
大型揚陸艦「ミンスク」(バルト艦隊)
軍用輸送船「カザン-60」(黒海艦隊)
軍用輸送船「ヴォログダ-50」(黒海艦隊)
輸送船「アレクサンドル・トカチェンコフ」
救助曳船「プロフェッソル・ニコライ・ムールイ」(黒海艦隊)
海洋掃海艦「コヴロヴェツ」(黒海艦隊)
中型偵察艦SSV-201「プリアゾヴィエ」(黒海艦隊)
中型海洋給油船「ドゥブナ」(北方艦隊)
救助曳船SB-406(北方艦隊)
工作船PM-138(黒海艦隊)
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