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ロシア海軍将来汎用揚陸艦の為の新たな戦闘情報管理システムが開発される

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『ロシア通信社ノーボスチ』より
2016年3月25日12時16分配信
【科学生産合同「マルス」は「ミストラル」のロシアの同類艦の管理システムを作成する】
モスクワ、3月25日-ロシア通信社ノーボスチ

(ロシア)海軍戦闘活動管理システムの自動化プロセスの分野におけるロシアの主導的企業であるウリヤノフスク科学生産合同「マルス」は、将来の揚陸ヘリコプター母艦「ミストラル」型ロシアの同類艦の為の管理システムを開発する準備を整えている。
総取締役ウラジーミル・マクラエフは、ロシア通信社ノーボスチのインタビューに対し、こう述べた。

「科学生産合同マルスは、このような将来艦の為の管理システムを作成する為に必要な経験と科学・技術的な蓄積を有しております。
それは、軍艦ミストラル型の為の管理システムの仕事、大型揚陸艦プロジェクト11711へ装備する為の当社の製品、輸出モデルである航空母艦の為の自動戦闘管理システム"レソルブ-E"、軍事技術協力ライン上における共同開発の枠組みを含む航空用途任務の複合体の強化といったものです」
マクラエフ
は話した。

昨年12月、『統合造船業営団』総裁アレクセイ・ラフマノフは、同社はヘリコプター搭載艦の製造を開始する為に必要な全ての能力を有していると述べた。
このクラスには、ロシア連邦へ引き渡されなかったフランスの艦「ミストラル」も関連する。

以前、ロシア連邦海軍造船管理部長ウラジーミル・トリャピチニコフ1等海佐(註:現在は少将へ昇進)は、「ミストラル」と同様の機能を有するロシアの大型揚陸艦の設計は、最終段階に在ると表明した。


[ロシア将来大型揚陸艦]

ロシアフランスへ2隻の「ミストラル」級ヘリコプター揚陸ドック艦(ヘリコプター空母)を発注し、「ウラジオストク」、「セヴァストーポリ」と命名された艦は2014年と2015年に引き渡される筈でしたが、フランスウクライナ情勢に関連して引き渡しを凍結しました。

2015年8月5日、ロシア連邦大統領ウラジーミル・プーチンフランス大統領フランソワ・オランドは電話で会談し、「ミストラル」級ヘリコプター揚陸ドック艦の建造・供給契約の終了(破棄)を決定しました。
[ロシアとフランスはロシア海軍向けミストラル級ヘリコプター揚陸ドック艦の契約を終了させた]

フランスロシアへ補償金として約9億5000万ユーロを支払い、2隻の「ミストラル」級に設置されたロシア製機器は全て取り外してロシアへ返却されました。
[ロシア海軍向けミストラル級ヘリコプター揚陸ドック艦の契約終了によりフランスはロシアへ9億4975万4849ユーロを支払う]
[ロシア海軍向けだった2隻のミストラル級ヘリコプター揚陸ドック艦から取り外されたロシア製機器は全てロシアへ到着した]

取り外された機器は、ロシア海軍訓練センターで研修に使われる事になりました。
[ロシア向けだった2隻のミストラル級ヘリコプター揚陸ドック艦から取り外されたロシア製機器はロシア海軍へ引き渡される]

その後、2隻の「ミストラル」級エジプトへ売却されることになりました。
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一方、ロシアは、以前からロシア版ミストラルとも言える大型の全通甲板ヘリコプター揚陸艦の設計を進めていました。
[ロシア海軍将来汎用揚陸ヘリコプター搭載艦プロジェクト「ラヴィーナ」]
[ロシア海軍の為の将来大型揚陸艦は複数のヴァージョンが設計されている]
[ロシア海軍の為の新たなヘリコプター揚陸艦の設計は進められている]
[ロシア海軍の将来汎用ヘリコプター揚陸艦の建造にはミストラル級の経験が生かされる]

現在の所、「ロシア版ミストラル」の建造は2018年から始まる予定です。
[ロシア海軍の為の新たな汎用大型揚陸艦の建造は2018年に始まる]

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そして今回、ロシア海軍(及び海外輸出用)の艦船の為の戦闘情報管理システムを製造するウリヤノフスク科学生産合同「マルス」のトップであるウラジーミル・マクラエフ氏は、ロシア海軍汎用ヘリコプター揚陸艦の為の新たな戦闘情報管理システムを開発する事を明らかにしました。
【科学生産合同「マルス」公式サイト】

現在建造中のロシア海軍の新型艦には、主に「シグマ」系列の戦闘情報管理システムが搭載されていますが、更なる発展型が開発されるようです。
【戦闘情報管理システム「シグマ-E」(輸出モデル)】

記事中の「輸出モデルの航空母艦の為の自動戦闘管理システム"レソルブ-E"」というのは、インドへ輸出された空母「ヴィクラマーディティヤ」の事を指しています。
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【自動戦闘管理システム「レソルブ-E」(科学生産合同「マルス」公式サイト)】
【自動戦闘管理システム「レソルブ-E」(コンツェルン「海軍情報システム-アガート」公式サイト)】


科学生産合同「マルス」総取締役ウラジーミル・マクラエフ氏へのインタビュー記事。
『ロシア通信社ノーボスチ』より
2016年3月25日11時0分配信
【科学生産合同「マルス」:新たな管理システムによりロシア連邦海軍の艦は賢くなる】

科学生産合同「マルス」は、ロシア海軍プロジェクト22160哨戒艦プロジェクト22800小型ロケット艦プロジェクト20385/20380M/20386コルベット、プロジェクト23550砕氷警備艦、プロジェクト11711大型揚陸艦、プロジェクト11442M重原子力ロケット巡洋艦(近代化改装されるアドミラル・ナヒーモフ)の為の戦闘情報管理システムも作っています。
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