ウラジオストクのウリス湾ではロシア海軍の大型水上艦(ヘリコプター空母)の為の埠頭の建設が続けられる




『ロシア通信社ノーボスチ』より
2016年3月30日6時57分配信
【極東連邦管区では「ミストラル」の同類艦の為の埠頭の建設が継続される】
モスクワ、3月30日-ロシア通信社ノーボスチ
太平洋艦隊が受領しなかったフランスの「ミストラル」に代わる大きな排水量のロシア艦の為の埠頭の建設は、ウラジオストクのウリス湾で継続される。
連邦特殊建設局(ロシア特殊建設)局長アレクサンドル・ヴォロソフは発表した。
「ミストラル型ヘリコプター空母の配備が計画されていたウリス湾(ウラジオストク)では、国内で生産される大きな排水量の軍用船の為の建設・設置工事が継続されています」
ヴォロソフは『クラースナヤ・ズヴェズダー』のインタビューに対し表明した。
彼は、2016年のロシア特殊建設局の企業の主な努力が、ウラジオストクのウリス湾の太平洋艦隊艦船駐留所を含めた高層建築施設の納入の準備へ向けられる事を指摘した。
以前、ロシア連邦副首相ドミトリー・ロゴージンは、ロシアは「ミストラル」(のような艦)を自身で建造出来ると表明した。
駐留所のインフラストラクチュア施設はロシアの為にフランスが建設し、ウラジオストクのウリス湾へ2015年9月末に建設される計画だったが、その後、2隻の「ミストラル」型ヘリコプター揚陸ドック艦(「ウラジオストク」、「セヴァストーポリ」)はエジプトへ売却された。
駐留所の完全な建設は2017年12月末に完了する。
総全長約2.7キロメートルに及ぶ停泊地の再建と建設では、約1.6キロの固定桟橋、近代的な兵器積載所、更には、道路と鉄道線路が提供される。
ロシアはフランスへ2隻の「ミストラル」級ヘリコプター揚陸ドック艦(ヘリコプター空母)を発注し、「ウラジオストク」、「セヴァストーポリ」と命名された艦は2014年と2015年に引き渡される筈でしたが、フランスはウクライナ情勢に関連して引き渡しを凍結しました。
2015年8月5日、ロシア連邦大統領ウラジーミル・プーチンとフランス大統領フランソワ・オランドは電話で会談し、「ミストラル」級ヘリコプター揚陸ドック艦の建造・供給契約の終了(破棄)を決定しました。
[ロシアとフランスはロシア海軍向けミストラル級ヘリコプター揚陸ドック艦の契約を終了させた]
フランスはロシアへ補償金として約9億5000万ユーロを支払い、2隻の「ミストラル」級に設置されたロシア製機器は全て取り外してロシアへ返却されました。
[ロシア海軍向けミストラル級ヘリコプター揚陸ドック艦の契約終了によりフランスはロシアへ9億4975万4849ユーロを支払う]
[ロシア海軍向けだった2隻のミストラル級ヘリコプター揚陸ドック艦から取り外されたロシア製機器は全てロシアへ到着した]
一方、「ミストラル」級ヘリ空母の為の新たな埠頭の建設は、2014年2月からウラジオストク南部ウリス湾で始まりました。
[ウラジオストクでミストラル級ヘリ空母の為の埠頭の建設が始まった]
[ロシア海軍向けミストラル級ヘリコプター揚陸ドック艦の為のウラジオストク南部ウリス湾の新基地は2017年末までに完成する]
既に「ミストラル」級の契約は解除され、もはやロシア海軍へ引き渡される事は有りませんが、それでもウリス湾の埠頭の建設は続けられているとの事です。
将来、「ミストラル」級のような大型水上艦が駐留する為に。

ロシアは、以前からロシア版ミストラルとも言える大型の全通甲板ヘリコプター揚陸艦の設計を進めていました。
[ロシア海軍将来汎用揚陸ヘリコプター搭載艦プロジェクト「ラヴィーナ」]
[ロシア海軍の為の将来大型揚陸艦は複数のヴァージョンが設計されている]
[ロシア海軍の為の新たなヘリコプター揚陸艦の設計は進められている]
[ロシア海軍の将来汎用ヘリコプター揚陸艦の建造にはミストラル級の経験が生かされる]
現在の所、「ロシア版ミストラル」の建造は2018年から始まる予定です。
[ロシア海軍の為の新たな汎用大型揚陸艦の建造は2018年に始まる]
[ロシア海軍将来汎用揚陸艦の為の新たな戦闘情報管理システムが開発される]
新たな全通甲板ヘリコプター揚陸艦の名前は、「ミストラル」級に付けられていた「ウラジオストク」、「セヴァストーポリ」が襲名される可能性が高いようです。
[ウラジオストクとセヴァストーポリの名はロシア海軍の将来ヘリコプター揚陸艦へ与えられる]
ウリス湾の新基地には、新たな「ウラジオストク」と「セヴァストーポリ」が配備されることになるでしょうか。

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