サンクトペテルブルクの造船所はロシア海軍の将来原子力空母の建造に参加できる
- カテゴリ:ロシア新世代航空母艦

『タス通信』より
2016年4月4日21時59分配信
【統合造船業営団:将来正規空母の建造はサンクトペテルブルクの造船所の1つでも行なえる】
モスクワ、4月4日/タス通信
ロシア海軍のニーズの為の将来正規空母の建造は、サンクトペテルブルクの少なくとも2つの造船工場~バルト工場と北方造船所~でも行なえる。
『統合造船業営団』総裁アレクセイ・ラフマノフは『エコー・モスクワ』の生放送で表明した。
「私共は、少なくとも2ヶ所に我々の正規空母を建造可能な生産設備を有する事になるでしょう。
第1は-バルト工場、第2は-今年中には乾ドックの建設が始まる見込みの北方造船所です」
彼は話した。
正規空母の作成期間についての話でラフマノフは指摘した。
「このような新たな種類の艦の設計(と建造)の平均サイクルは、10年に達するでしょう」
[ロシア将来航空母艦]
[ロシア海軍将来空母概念設計案・プロジェクト23000E「シトルム」]
ロシア将来正規空母Перспективный Авианосецは、現在の所、3種類のヴァリエーションが検討されています。
重航空母艦(排水量80000-85000t、搭載機70機)
中航空母艦(排水量55000-65000t、搭載機50-55機)
軽航空母艦(排水量50000t未満)
建造費は重空母で3000億ルーブル、軽空母で1000億ルーブルと見積もられています。
[ロシアは3種類の将来航空母艦を設計している]
[ロシア国防省は3つの将来原子力空母設計案を検討している]
[ロシア将来空母の作成には約10年掛かり、費用は1000-3000億ルーブルになる]
将来正規空母の建造開始時期は、今のところは未定です。
[ロシア海軍の為の将来原子力空母の起工は2018年までの予定表には無い]
将来正規空母の艦載機は、数年後に配備予定のロシア空軍第5世代重戦闘機PAK FA(T-50)の艦上機型となり、この他に無人機も搭載されます。
[ロシア第5世代戦闘機T-50(PAK FA)の艦上戦闘機型が開発される]
将来正規空母の為の電磁カタパルトの開発作業も進められています。
[ロシア海軍将来正規空母の為の電磁カタパルトの開発は進められている]
将来正規空母のアイランドは非金属複合材料製になります。
[ロシア海軍将来正規空母のアイランドは複合材料で造られる]
将来正規空母の動力に関しては、通常動力(ガスタービンなど)と原子力推進の2つのヴァージョンが検討されていますが、ロシア海軍の要求により、ほぼ原子力推進に確定しております。
[ロシア海軍将来正規空母は原子力推進となる]
2016年1月下旬、ロシア海軍造船管理部長ウラジーミル・トリャピチニコフ氏は、将来正規空母の1番艦は2030年末に就役する見込みであると述べました。
更には、将来正規空母の機関が「特別な動力装置」、つまり原子力になるとも言いました。
[ロシア海軍の将来原子力空母は2030年に就役する]
将来正規空母建造の中核となるのはセヴェロドヴィンスクの「セヴマシュ」であり、同社は、造船設備の近代化を進めています。
[セヴェロドヴィンスク造船所は生産設備を近代化した後にロシア海軍の為の将来正規空母を建造できるようになる]
[ロシア造船業界は2019年にはロシア海軍の為の将来正規空母の建造が可能となる]

そして今回、ロシア造船業界の総元締・総本山である『統合造船業営団』総裁アレクセイ・ラフマノフ氏は、サンクトペテルブルクの2ヶ所の造船所でも将来正規空母の建造が出来るようになると述べました。
ラフマノフ氏は、以前にもロシア国内の2ヶ所の造船所が将来正規空母を建造できると発言しています。
[ロシアの2つの造船所はロシア海軍の為の将来正規空母を建造できる]
この時は、セヴェロドヴィンスクの「セヴマシュ」と、サンクトペテルブルクの「バルト工場」を指していました。
「セヴマシュ」(セヴェロドヴィンスク)

「バルト工場」(サンクトペテルブルク)

今回、ラフマノフ氏は、サンクトペテルブルクの「バルト工場」に加え、「北方造船所」でも将来正規空母を建造できるようになると述べています。
「北方造船所」(サンクトペテルブルク)

「北方造船所」は昨年12月から造船施設の近代化工事が始まっており、完了後には全長350メートルの艦を建造できるようになります。
[ロシア海軍の将来駆逐艦リデル級は2018年から建造を開始する]
つまり、85000トン級重空母の建造も可能になるという事です。
或いは、ロシア海軍将来正規空母は、「セヴマシュ」、「バルト工場」、「北方造船所」が共同で建造する事になるかもしれません。
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