ロシア海軍黒海艦隊の最新鋭小型ロケット艦ゼリョヌイ・ドルはシリア沖から戻ってきた
- カテゴリ:地中海情勢(2015-2016年)
『ロシア連邦国防省公式サイト』より
ロシア南方軍管区(黒海艦隊)広報サービス発表
2016年4月14日19時40分配信
【黒海艦隊の新たなロケット艦「ゼリョヌイ・ドル」は初めての地中海公開からセヴァストーポリへ戻ってきた】
本日(4月14日)、地中海のロシア海軍常設グループの一員としての任務を滞りなく遂行した黒海艦隊の小型ロケット艦「ゼリョヌイ・ドル」は、2ヶ月間の航海を終えてセヴァストーポリへ戻ってきた。
小型ロケット艦「ゼリョヌイ・ドル」は2016年2月13日に遠距離航海へ出発し、この航海は、新たな艦の乗組員にとっては初めてとなった。
(地中海のロシア海軍)グループの艦は、同型プロジェクトの小型ロケット艦「セルプホフ」と交代した。
同艦が戻ってきたセヴァストーポリでは歓迎式典が開催され、クリミア海軍基地司令部、ロケット艇部隊の代表、退役将兵、船員の家族や友人が出席した。
黒海艦隊の一員として2隻の同型プロジェクトの小型ロケット艦「ゼリョヌイ・ドル」と「セルプホフ」は任務を遂行する事が想い起される。
これらは、海軍造船プログラム実行の枠組みにおいて建造された近代化された「ブヤン-M」シリーズである。
新たな艦の排水量は増大し、自己防衛手段に加え、最新のミサイル複合体を装備する。
プロジェクト21631小型ロケット艦「ゼリョヌイ・ドル」は、ロシア内陸部ゼレノドリスクのA.M.ゴーリキー記念ゼレノドリスク工場で建造され、2015年12月12日に就役し、黒海艦隊へ編入されました。
[巡航ミサイル"カリブル"を装備する最新鋭小型ロケット艦ゼリョヌイ・ドルとセルプホフはロシア海軍へ就役し、黒海艦隊へ編入された]
2016年2月13日、セヴァストーポリを出航して地中海東部へ向かいました。
[巡航ミサイル"カリブル"を装備するロシア海軍黒海艦隊の最新鋭小型ロケット艦ゼリョヌイ・ドルは掃海艦と共に地中海へ向かった]
2月14日にボスポラス海峡(イスタンブル)とダータネルス海峡を通過しました。
2月15日に2隻とも地中海へ入りました。
[ロシア海軍黒海艦隊の小型ロケット艦ゼリョヌイ・ドルと海洋掃海艦コヴロヴェツは地中海へ入った]
2月17日にはシリアのタルトゥース港へ入港しました。
[ロシア海軍黒海艦隊の最新鋭小型ロケット艦ゼリョヌイ・ドルはシリアのタルトゥース港へ到着した]
その後もシリア沖に滞在していましたが、4月13日にボスポラス海峡(イスタンブル)とダータネルス海峡を通過し、黒海へ入りました。
そして4月14日、セヴァストーポリへ帰港しました。
既に同型艦の「セルプホフ」は、「ゼリョヌイ・ドル」と交代する為に地中海東部へ派遣されています。
[ロシア海軍黒海艦隊の最新鋭小型ロケット艦セルプホフは地中海へ入った]
[ロシア海軍黒海艦隊の巡航ミサイル"カリブル"搭載艦は常に地中海へ展開する]
現在、地中海東部(シリア沖)には、太平洋艦隊の親衛ロケット巡洋艦「ワリャーグ」と黒海艦隊の警備艦「スメトリーヴイ」、そして小型ロケット艦「セルプホフ」を中核とする作戦部隊が展開しています。
[ロシア海軍太平洋艦隊旗艦・親衛ロケット巡洋艦ワリャーグはシリア沖で戦闘任務に就いている]
[ロシア海軍黒海艦隊の警備艦スメトリーヴイは地中海へ向かった]
この他の最近の主な動向としては、4月5日に軍用輸送船「ドヴィンツィヤ-50」(黒海艦隊)、4月9日には大型揚陸艦「ツェーザリ・クニコフ」(黒海艦隊)と軍用輸送船「ヴォログダ-50」(黒海艦隊)がボスポラス海峡(イスタンブル)を南下して地中海へ入っています。
これと入れ違いに、4月4日には大型揚陸艦「サラトフ」(黒海艦隊)、4月8日には大型揚陸艦「ミンスク」(バルト艦隊)、「アレクサンドル・オトラコフスキー」(北方艦隊)がボスポラス海峡を北上し、地中海から黒海へ戻っています。
これらの大型揚陸艦や輸送船は、「シリア・エクスプレス」と呼ばれるシリアへの輸送任務に就いています。
従いまして、現在、地中海東部に居るロシア海軍の艦船は、少なくとも10隻になります。
親衛ロケット巡洋艦「ワリャーグ」(太平洋艦隊、地中海作戦連合部隊旗艦)
警備艦「スメトリーヴイ」(黒海艦隊)
小型ロケット艦「セルプホフ」(黒海艦隊)
大型揚陸艦「ツェーザリ・クニコフ」(黒海艦隊)
軍用輸送船「ドヴィンツィヤ-50」(黒海艦隊)
軍用輸送船「ヴォログダ-50」(黒海艦隊)
海洋掃海艦「コヴロヴェツ」(黒海艦隊)
救助曳船「プロフェッソル・ニコライ・ムールイ」(黒海艦隊)
中型偵察艦SSV-201「プリアゾヴィエ」(黒海艦隊)
工作船PM-138(黒海艦隊)
「ゼリョヌイ・ドル」の主兵装は有翼ミサイル「カリブル」ですが、既にこのミサイルは、シリアのISIL(イラク・レバントのイスラム国)拠点へ向けて何度か発射されています。
この攻撃には、「ゼリョヌイ・ドル」の同型艦も参加しています。
[ロシア海軍カスピ小艦隊の4隻の艦はシリアへ巡航ミサイル"カリブル"を発射した]
[ロシア海軍は巡航ミサイルでシリアのISIL(イラクとレバントのイスラム国)拠点を攻撃した]
[ロシア連邦軍参謀本部作戦管理総局長はロシア海軍によるシリアのISIL(イラクとレバントのイスラム国)拠点攻撃について語った]
[ロシア海軍カスピ小艦隊は再びシリアのISIL(シリアとレバントのイスラム国)拠点へ巡航ミサイル"カリブル"を発射した]
地中海東部(シリア沖)からも、昨年12月9日にISIL拠点へ「カリブル」が発射されています。
[ロシア海軍黒海艦隊の潜水艦ロストフ・ナ・ドヌーは地中海東部からシリアのISIL(イラク・レバントのイスラム国)拠点へ巡航ミサイル"カリブル"を発射した]
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