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最新鋭大型揚陸艦イワン・グレンは2016年秋にロシア海軍へ引き渡される

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『タス通信』より
2016年4月15日15時24分配信
【大型揚陸艦「イワン・グレン」は2016年第3クオーター(7-9月)に海軍へ引き渡される】
カリーニングラード、4月15日/タス通信特派員ウラジーミル・ヌヤクシェフ

大型揚陸艦「イワン・グレン」は、2016年第3クオーター(7-9月)にロシア海軍へ引き渡される。
沿バルト造船工場「ヤンターリ」総取締役エドゥアルト・エフィーモフは記者団へ伝えた。

「公共合資会社ネフスキー計画設計局により開発されたプロジェクト11711のトップ艦である大型揚陸艦イワン・グレンは、今年の納入プログラムに在ります。
今日において同艦は係留試験を完了しており、間もなく、5月にはバルト海での工場航行プログラムの実行へ取り掛かる事になるでしょう。
発注者への引き渡しは、2016年第3クオーター(7-9月)に実施されます」

彼は話した。

総取締役によると、「イワン・グレン」は2004年に起工され、進水は2012年になり、不安定な資金供給や、その他の理由により建造は中断されたにも関わらず
「艦は、現代的で汎用性のある機器と戦闘能力を受け取ります」
エフィーモフは、国防省が建造中に「性能が向上した基本設備、兵装への変更を加えた」事を指摘した。
「イワン・グレンは、最大限に自動化されており、艦の手動での制御は最小限に抑えられています」
彼は発言した。

[大型揚陸艦「イワン・グレン」]
軍事砲術学者、レニングラード海洋防衛砲司令官イワン・グレン中将に敬意を表して命名されたプロジェクト11711のトップ艦「イワン・グレン」は、2004年4月に沿バルト造船工場「ヤンターリ」で起工され、2012年5月に進水した。
2015年10月に係留試験が始まった。
昨年12月末、同艦へ乗組員-約100名の士官、准士官、水兵が居住した。

プロジェクト11711艦は、揚陸部隊の上陸、軍用車両及び兵器の輸送の為に意図されている。
同プロジェクトの大型揚陸艦は、戦車13両或いは歩兵戦闘車36両、更には300名までの揚陸部隊を積載できる。
兵装として、6銃身30mm機関砲と2機の輸送戦闘ヘリコプターKa-29が在る。

艦の排水量は5000トン、全長120メートル、幅16.5メートル、速力18ノット、自立航行期間30日。


[新型揚陸艦イワン・グレン]

プロジェクト11771の1番艦「イワン・グレン」は、カリーニングラード「ヤンターリ」造船所で2004年12月24日に起工され、それから約8年後の2012年5月18日に進水しました。
[新型揚陸艦イワン・グレンは進水する]


進水から3年以上経った2015年10月9日、ようやく係留試験が始まりました。
[ロシア海軍の新型揚陸艦イワン・グレンは係留試験を開始した]

ロシア海軍への引き渡しは2015年末に予定されていたのですが、2016年に延期されました。
[大型揚陸艦イワン・グレンは2016年にロシア海軍へ引き渡される]
[ロシア海軍の新世代水上艦の就役は2016年に延期された]

「イワン・グレン」は、2016年1月下旬から航行試験開始前の消磁作業を行ないました。
[ロシア海軍の最新鋭大型揚陸艦イワン・グレン近影(2016年1月下旬-2月中旬)]

「イワン・グレン」は今年5月から航行試験(工場航行試験)を開始します。
その後に国家受領試験が実施され、これが終わればロシア海軍への引き渡し準備が完了します。

「イワン・グレン」は2016年6月頃までにロシア海軍へ引き渡される予定だったのですが、3ヶ月ほど延期され、2016年9月頃となりました。
[プロジェクト11711大型揚陸艦イワン・グレンは2016年6月頃にロシア海軍へ引き渡される]


現在、「ヤンターリ」造船所は、黒海艦隊向けのプロジェクト11356R警備艦(フリゲート)の3番艦までの作業を優先させており、「イワン・グレン」は後回しにされているようです。
1番艦「アドミラル・グリゴロヴィチ」は今年3月にロシア海軍へ就役し、2番艦「アドミラル・エッセン」は今年5月、3番艦「アドミラル・マカロフ」も今年8月頃の就役を目指しています。

特に、2番艦「アドミラル・エッセン」は、最終段階の試験を実施する為、現在、カリーニングラードを離れて北方艦隊基地セヴェロモルスクへ回航されており、「ヤンターリ」造船所の多数の技術者も同行しています。
[ロシア海軍最新警備艦(フリゲート)アドミラル・エッセンは北方艦隊基地セヴェロモルスクへ到着した]
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2015年6月に起工されたプロジェクト11711大型揚陸艦2番艦「ピョートル・モルグノフ」の建造工事も進められていますが、同型の建造は2隻で終了します。
[ロシア海軍の為のイワン・グレン型揚陸艦2番艦ピョートル・モルグノフは起工された]
[ロシア海軍はプロジェクト11711大型揚陸艦(イワン・グレン型)の調達を2隻で打ち切る]

その後は、より大型の汎用揚陸艦の建造へ移行します。
[ロシア海軍の為の新たな汎用大型揚陸艦の建造は2018年に始まる]
[ロシア海軍将来汎用揚陸艦の為の新たな戦闘情報管理システムが開発される]
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