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ロシア海軍の為の極超音速巡航ミサイル"ツィルコン"は2018年から生産を開始するかもしれない

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『タス通信』より
2016年4月19日9時1分配信
【極超音速ミサイル「ツィルコン」は2018年の生産開始が計画されている】
モスクワ、4月19日/タス通信

現在、国家受領試験が実施されている極超音速ミサイル「ツィルコン」は、2018年には生産を開始できるだろう。

火曜日にタス通信ロシア防衛産業企業体の情報提供者より伝えられた。

「ツィルコンの国家試験は、契約によると2017年の完了が計画されており、その翌年から量産を開始します」
対談者は話した。

[「アドミラル・ナヒーモフ」は兵装として極超音速ミサイル「ツィルコン」を受け取る]
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更に造船業界の情報提供者は、重原子力ロケット巡洋艦「アドミラル・ナヒーモフ」が近代化の過程で極超音速ミサイル「ツィルコン」を受け取ると付け加えた。

2月中旬、造船業界の他の情報提供者は、「ツィルコン」が飛翔開発試験を実施しているとタス通信へ伝えた。
彼によると、重原子力ロケット巡洋艦「ピョートル・ヴェリキー」は、近代化の過程で、このミサイルにより武装する。


「アドミラル・ナヒーモフは、修理及び高度な近代化の過程で打撃複合体を交換します。
その結果、極超音速ミサイル"ツィルコン"を受け取ります」

対談者は話した。

「ツィルコン」の性能は秘密である。
公表された情報によると、新たなミサイルの射程距離は400kmに達する事が可能であり、その飛翔速度は音速の5倍に相当する事が示されている。

「アドミラル・ナヒーモフ」(1992年まで「カリーニン」)は、プロジェクト1144巡洋艦(コード名「オルラン」)に属する。
その排水量は24500トンに達し、兵装には、特に、対艦ミサイル「グラニート」、高射ミサイル複合体「フォルト」「オサー-MA」が含まれる。
1999年以降、巡洋艦は岸壁に繋がれていた。
2013年春、艦の修理及び近代化の為の契約が締結され2014年秋には乾ドックへ設置された。


極超音速対艦ミサイル「ツィルコン」(ジルコン、風信子石)は、以前に長距離超音速有翼ミサイル「グラニート」超音速ミサイル「オーニクス」を開発した科学生産合同『機械製造』が新たに開発しているミサイルです。
[有翼ミサイル複合体グラニートは軍備採用30周年を迎えた]
[ロシア海軍の超音速対艦ミサイル"オーニクス"は近代化される]

ミサイルの名前以外の確たる情報は出ていませんが、射程距離は400~500km程度、飛翔速度はマッハ5~マッハ6になるようです。

一説によると、ロシア・インド共同開発極超音速ミサイル「ブラーモス-II」ロシア向けヴァージョンとの事です。
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「ツィルコン」の発射試験は既に開始されています。
[ロシア海軍の為の極超音速巡航ミサイル"ツィルコン"の試験が始まった]

「ツィルコン」の試験は2015年秋から始まっており、アルハンゲリスク州ネノクサ村に在るロシア海軍ミサイル発射試験場で発射試験が行なわれているようです。
[ロシア海軍の為の巡航ミサイルは試射中にアルハンゲリスク州ネノクサ村の住宅へ落下した]
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「ツィルコン」の制式採用は2020年以降になると言われていました。
[極超音速巡航ミサイル"ツィルコン"は2020年以降にロシア海軍へ制式採用される]

しかし、今回の記事に登場する「ロシア防衛産業企業体の(匿名の)情報提供者」は、「ツィルコン」の国家試験は2017年に完了し、その翌年、つまり2018年からは量産に入る事が出来ると発言しました。


「ツィルコン」は、数年後に大規模な近代化改装が行なわれる重原子力ロケット巡洋艦「ピョートル・ヴェリキー」に装備されます。
[ロシア海軍の重原子力ロケット巡洋艦ピョートル・ヴェリキーは近代化改装により極超音速対艦ミサイル"ツィルコン"を装備するかもしれない]

更には、今回の記事で触れられているように、現在、大規模な近代化改装が行なわれている重原子力ロケット巡洋艦「アドミラル・ナヒーモフ」も装備する事になります。
[ロシア海軍北方艦隊の重原子力ロケット巡洋艦アドミラル・ナヒーモフの近代化改装の為の新たな大型クレーンが導入された]

この他、現在開発中のロシア海軍第5世代原子力潜水艦「ハスキー」級にも装備されます。
[ロシア海軍第5世代原潜ハスキー級は多用途原潜と戦略原潜を統合する?]

更には、航空機発射型地上発射型も構想されているようです。
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