ロシア海軍の為のプロジェクト22800小型ロケット艦シトルムはクリミアで起工された
本日(2016年5月10日)、クリミア半島のフェオドシヤ造船所でロシア連邦海軍の為のプロジェクト22800「カラクルト」小型ロケット艦「シトルム」が起工されました。
[ロシア海軍の為のプロジェクト22800小型ロケット艦シトルムは2016年5月10日にクリミアの造船所で起工される]

『タス通信』より
2016年5月10日13時43分配信
【プロジェクト22800小型ロケット艦「シトルム」はフェオドシヤ工場「海洋」で起工された】
フェオドシヤ、5月10日/タス通信
第3のプロジェクト22800小型ロケット艦はフェオドシヤ工場『海洋』で起工された。
タス通信特派員は現地から報じた。
これは、クリミアがロシアへ編入された後、同工場にとって最初の防衛発注である。
「本日、輝かしい伝統のロシア造船業へ我々は新たな艦シトルムを発注いたしました。
これは、比較的短期間で工場をロシア連邦の防衛産業複合体へ統合する事が出来た事を証明するものであります。
同社は今、この作業を実行する準備が整っております」
起工式典へ出席したロシア連邦産業防衛相デニス・マントゥロフは話した。
更に、式典には、黒海艦隊司令官アレクサンドル・ヴィトコ大将、海軍総司令官代理(軍備担当)ヴィクトール・ブルスク中将、クリミア指導部の代表が出席した。
小型ロケット艦プロジェクト22800(コード名「カラクルト」)は中央海洋設計局「アルマーズ」により設計された。
艦の全長は60メートル、幅10メートル、吃水4メートル。
主動力装置はロシアで製造されたディーゼルエレクトリックである。
最大速力30ノット、航続距離2500海里、自立航行期間15日。
兵装は、100mm或いは76mmの汎用自動砲と高射ミサイル-機関砲複合体「パーンツィリ-M」或いは「パルマ」から成る。
艦の上部構造物には、ミサイル「カリブル-NK」の為の高精度打撃ミサイル汎用艦載射撃複合体が設置されている。
以前、2隻のプロジェクト22800小型ロケット艦「ウーラガン」と「タイフーン」はレニングラード造船工場「ペラ」で起工された。
トップ艦は2017年、2番艦は2018年に海軍への納入が計画されている。
海軍の為に合計18隻の同プロジェクト艦が建造されなければならない。
最初の7隻は「ペラ」で、3隻はフェオドシヤ工場「海洋」と協同で建造される。
また、今年には生産艦の継続の為の公開入札が行なわれなければならない-ケルチ工場「ザリフ」は、この発注を受ける為に奮闘している。
「海洋」はフェオドシヤの造船工場である。
主な製品は、水中翼船と様々な用途のエアクッション船である。
1938年から操業し、1980年代半ばには「ズーブル」型エアクッション揚陸艦を建造した。
2016年初頭に同社は連邦所有へ移行した。
プロジェクト22800「カラクルト」は、ロシア海軍の現用のプロジェクト12341「オヴォード」小型ロケット艦(ナヌチュカ級)及びプロジェクト12411「モルニヤ」ロケット艇(タランタル級)の代替となる新世代の小型ロケット艦です。
プロジェクト12341小型ロケット艦(「ミラーシュ」)

プロジェクト12411ロケット艇(R-239)

「カラクルト」の最初の2隻は、2015年12月24日にサンクトペテルブルクの「ペラ」造船所で起工されました。
[ロシア海軍の為のプロジェクト22800小型ロケット艦ウラガーンとタイフーンはサンクトペテルブルクで起工された]
「カラクルト」級は「ペラ」造船所では7隻建造される予定ですが、他の造船所でも11隻が建造されます(つまり総計18隻)。
2016年には2隻の「カラクルト」級の起工が予定されています。
[2016年にロシア海軍の為のプロジェクト22800小型ロケット艦2隻が起工される]
2016年4月初頭、クリミア半島のフェオドシヤ造船工場を視察したロシア連邦副首相ドミトリー・ロゴージンは、同社でも小型ロケット艦を建造すると発言しました。
[クリミア半島のフェオドシヤ造船所はロシア海軍の為の小型ロケット艦を建造する]

そして2016年5月10日、フェオドシヤ造船工場にとっては最初のプロジェクト22800小型ロケット艦となる「シトルム」が起工されました。
フェオドシヤ造船工場は、「シトルム」を含め3隻の「カラクルト」を建造する事になるようです。
残り8隻を何処で建造するのかは、今年の公開入札で決められるようです。
プロジェクト22800「カラクルト」小型ロケット艦の主兵装は汎用有翼ミサイル「カリブル」です。
[巡航ミサイル「カリブル」対地攻撃型は2500kmの最大射程を有する]
この他、76mm単装砲1基、AK-630M 30mm機関砲2基を装備します。
今回の記事によると、「カリブル」発射機以外の兵装はオプションで変更できるようであり、100mm単装砲や高射ミサイル機関砲複合体「パーンツィリ-M」の装備も可能との事です。
[ロシア海軍の為に3基の新型高射複合体パーンツィリ-Mが発注される]
「パルマ」とは、「パラシ」の事です。
[新型CIWS「パラシ」]
「カラクルト」は、先に建造されたプロジェクト21631「ブヤン-M」小型ロケット艦(満載排水量949トン)よりも、やや小さく(満載排水量約800トン)、汎用有翼ミサイル「カリブル」垂直発射機(8セル)を装備している点は同じですが、それ以外は比較的軽兵装です。
プロジェクト21631小型ロケット艦(「ゼリョヌイ・ドル」)

[新世代小型ロケット艦「ブヤン-M」]
「ブヤン-M」の建造は9隻で終了し、以後は「カラクルト」が建造されます。
[ロシア海軍は2019年までに巡航ミサイル"カリブル"を装備する9隻の小型ロケット艦ブヤン-Mを受領する]
元々は「オヴォード」や「モルニヤ」の後継としてプロジェクト12300「スコルピオン」ロケット艇(満載排水量465トン)が建造される筈だったのですが、2001年6月5日に起工された1番艇は工事中止となりました。
[ロシア新型ミサイル艇プロジェクト12300「スコルピオン」]
その後、「アルマーズ」設計局は「スコルピオン」の拡大発展型(満載排水量800トン)を設計し、それに小改正を加えたのがプロジェクト22800「カラクルト」小型ロケット艦として建造される事になりました。
プロジェクト12300「スコルピオン」ロケット艇(拡大発展型)


プロジェクト22800「カラクルト」小型ロケット艦
[ロシア海軍の為のプロジェクト22800小型ロケット艦シトルムは2016年5月10日にクリミアの造船所で起工される]

『タス通信』より
2016年5月10日13時43分配信
【プロジェクト22800小型ロケット艦「シトルム」はフェオドシヤ工場「海洋」で起工された】
フェオドシヤ、5月10日/タス通信
第3のプロジェクト22800小型ロケット艦はフェオドシヤ工場『海洋』で起工された。
タス通信特派員は現地から報じた。
これは、クリミアがロシアへ編入された後、同工場にとって最初の防衛発注である。
「本日、輝かしい伝統のロシア造船業へ我々は新たな艦シトルムを発注いたしました。
これは、比較的短期間で工場をロシア連邦の防衛産業複合体へ統合する事が出来た事を証明するものであります。
同社は今、この作業を実行する準備が整っております」
起工式典へ出席したロシア連邦産業防衛相デニス・マントゥロフは話した。
更に、式典には、黒海艦隊司令官アレクサンドル・ヴィトコ大将、海軍総司令官代理(軍備担当)ヴィクトール・ブルスク中将、クリミア指導部の代表が出席した。
小型ロケット艦プロジェクト22800(コード名「カラクルト」)は中央海洋設計局「アルマーズ」により設計された。
艦の全長は60メートル、幅10メートル、吃水4メートル。
主動力装置はロシアで製造されたディーゼルエレクトリックである。
最大速力30ノット、航続距離2500海里、自立航行期間15日。
兵装は、100mm或いは76mmの汎用自動砲と高射ミサイル-機関砲複合体「パーンツィリ-M」或いは「パルマ」から成る。
艦の上部構造物には、ミサイル「カリブル-NK」の為の高精度打撃ミサイル汎用艦載射撃複合体が設置されている。
以前、2隻のプロジェクト22800小型ロケット艦「ウーラガン」と「タイフーン」はレニングラード造船工場「ペラ」で起工された。
トップ艦は2017年、2番艦は2018年に海軍への納入が計画されている。
海軍の為に合計18隻の同プロジェクト艦が建造されなければならない。
最初の7隻は「ペラ」で、3隻はフェオドシヤ工場「海洋」と協同で建造される。
また、今年には生産艦の継続の為の公開入札が行なわれなければならない-ケルチ工場「ザリフ」は、この発注を受ける為に奮闘している。
「海洋」はフェオドシヤの造船工場である。
主な製品は、水中翼船と様々な用途のエアクッション船である。
1938年から操業し、1980年代半ばには「ズーブル」型エアクッション揚陸艦を建造した。
2016年初頭に同社は連邦所有へ移行した。
プロジェクト22800「カラクルト」は、ロシア海軍の現用のプロジェクト12341「オヴォード」小型ロケット艦(ナヌチュカ級)及びプロジェクト12411「モルニヤ」ロケット艇(タランタル級)の代替となる新世代の小型ロケット艦です。
プロジェクト12341小型ロケット艦(「ミラーシュ」)

プロジェクト12411ロケット艇(R-239)

「カラクルト」の最初の2隻は、2015年12月24日にサンクトペテルブルクの「ペラ」造船所で起工されました。
[ロシア海軍の為のプロジェクト22800小型ロケット艦ウラガーンとタイフーンはサンクトペテルブルクで起工された]
「カラクルト」級は「ペラ」造船所では7隻建造される予定ですが、他の造船所でも11隻が建造されます(つまり総計18隻)。
2016年には2隻の「カラクルト」級の起工が予定されています。
[2016年にロシア海軍の為のプロジェクト22800小型ロケット艦2隻が起工される]
2016年4月初頭、クリミア半島のフェオドシヤ造船工場を視察したロシア連邦副首相ドミトリー・ロゴージンは、同社でも小型ロケット艦を建造すると発言しました。
[クリミア半島のフェオドシヤ造船所はロシア海軍の為の小型ロケット艦を建造する]

そして2016年5月10日、フェオドシヤ造船工場にとっては最初のプロジェクト22800小型ロケット艦となる「シトルム」が起工されました。
フェオドシヤ造船工場は、「シトルム」を含め3隻の「カラクルト」を建造する事になるようです。
残り8隻を何処で建造するのかは、今年の公開入札で決められるようです。
プロジェクト22800「カラクルト」小型ロケット艦の主兵装は汎用有翼ミサイル「カリブル」です。
[巡航ミサイル「カリブル」対地攻撃型は2500kmの最大射程を有する]
この他、76mm単装砲1基、AK-630M 30mm機関砲2基を装備します。
今回の記事によると、「カリブル」発射機以外の兵装はオプションで変更できるようであり、100mm単装砲や高射ミサイル機関砲複合体「パーンツィリ-M」の装備も可能との事です。
[ロシア海軍の為に3基の新型高射複合体パーンツィリ-Mが発注される]
「パルマ」とは、「パラシ」の事です。
[新型CIWS「パラシ」]
「カラクルト」は、先に建造されたプロジェクト21631「ブヤン-M」小型ロケット艦(満載排水量949トン)よりも、やや小さく(満載排水量約800トン)、汎用有翼ミサイル「カリブル」垂直発射機(8セル)を装備している点は同じですが、それ以外は比較的軽兵装です。
プロジェクト21631小型ロケット艦(「ゼリョヌイ・ドル」)

[新世代小型ロケット艦「ブヤン-M」]
「ブヤン-M」の建造は9隻で終了し、以後は「カラクルト」が建造されます。
[ロシア海軍は2019年までに巡航ミサイル"カリブル"を装備する9隻の小型ロケット艦ブヤン-Mを受領する]
元々は「オヴォード」や「モルニヤ」の後継としてプロジェクト12300「スコルピオン」ロケット艇(満載排水量465トン)が建造される筈だったのですが、2001年6月5日に起工された1番艇は工事中止となりました。
[ロシア新型ミサイル艇プロジェクト12300「スコルピオン」]
その後、「アルマーズ」設計局は「スコルピオン」の拡大発展型(満載排水量800トン)を設計し、それに小改正を加えたのがプロジェクト22800「カラクルト」小型ロケット艦として建造される事になりました。
プロジェクト12300「スコルピオン」ロケット艇(拡大発展型)


プロジェクト22800「カラクルト」小型ロケット艦

- 関連記事
-
- タタールスタンのゼレノドリスク造船所はロシア海軍の為に小型ロケット艦カラクルト級を5隻建造する
- ロシア海軍の為のプロジェクト22800小型ロケット艦シクヴァルは起工された
- ロシア海軍の為のプロジェクト22800小型ロケット艦シトルムはクリミアで起工された
- ロシア海軍の為のプロジェクト22800小型ロケット艦シトルムは2016年5月10日にクリミアの造船所で起工される
- クリミア半島のフェオドシヤ造船所はロシア海軍の為の小型ロケット艦を建造する
スポンサーサイト