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大型揚陸艦ツェーザリ・クニコフは地中海へ向かっていない

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『ロシア通信社ノーボスチ』より。
【黒海艦隊の艦は地中海ではなく、射爆場へ進路を取る-士官】
モスクワ、6月19日-ロシア通信社ノーボスチ

火曜日にロシア黒海艦隊大型揚陸艦「ツェーザリ・クニコフ」セヴァストーポリから出港したのは、地中海ではなく、艦隊の戦闘訓練射爆場の一つへ進路を取った為である。
黒海艦隊揚陸艦部隊の士官の一人は、ロシア通信社ノーボスチに伝えた。

以前、複数の西側(欧米)及びロシアのメディアは、黒海艦隊の大型揚陸艦「ツェーザリ・クニコフ」及び「ニコライ・フィリチェンコフ」が、タルトゥース港のロシア基地の安全を保障する為、軍事貨物と海軍歩兵支隊を乗せてシリア沿岸への遠距離航海の準備を完了したと報じた。

「ツェーザリ・クニコフは、艦隊の戦闘訓練射爆場において、磁気及び音響フィールドの測定を行ないます」
代理人は述べた。

彼によると、同艦は、沿岸および海上の双方における定期整備が予定されている。
艦は、海上において機器の状態の検査を受け、乗組員の訓練を経る必要がある。

「ツェーザリ・クニコフは、フィールド測定後に基地へ戻ります。
ニコライ・フィリチェンコフは6月20日にノヴォロシースクへ出航し、6月25日にセヴァストーポリへ帰港する予定です」

士官は述べた。
彼は、艦が燃料及び食糧を補充していないと付け加えた。

最近、黒海艦隊の情報提供者はロシア通信社ノーボスチのインタビューに対し、大型揚陸艦「ニコライ・フィリチェンコフ」シリアタルトゥース港へ派遣されたというメディアの報道を否定した。
メディア(アメリカのテレビ局CNNを含む)は、アメリカ国防総省(ペンタゴン)の情報提供者の話を引用して伝えた。

シリアでは、一年以上前から反政府活動が続いており、国家治安機関との武力闘争へと拡大している。
新たな武力闘争事件及び犠牲者に関する報道は、国際連合特使コフィ・アナンの計画に従って同国の休戦が宣言され、国際連合オブザーバーが監視しているという事実にも関わらず、4月中旬から途絶える事は無い。

国際連合の統計によると、シリア紛争の犠牲者総数は12000名を超え、23万名の難民が出ており、約100万人が人道援助を必要としている。
シリア当局は、反政府武装勢力との衝突により、2500人以上の軍人とシリア治安機関職員が死亡し、武装勢力による民間人の死者は3200名を超えたと主張している。
(2012年6月19日11時22分配信)


ここ数日間の黒海艦隊の揚陸艦を巡る「馬鹿騒ぎ」の発端は、このニュースでした。
『CNN』より。
2012年6月16日配信
【ロシア軍艦船がシリアへ出航、兵器や兵士積み 米国が追跡】
「NBC放送が最初に報じた」と書かれています。

この記事によると、6月7日に黒海艦隊大型揚陸艦「ニコライ・フィリチェンコフ」シリアへ向けて出港したとの事です。

CNNなどのアメリカの報道を引用し、ロシアでも報じられました。

『イタルタス通信』より。
2012年6月15日21時44分配信
【アメリカ合衆国は、ロシアがタルトゥース港を保護する為、シリアへ軍を派遣したという情報を有する】

『InoTV』より。
2012年6月16日配信
【「ニコライ・フィリチェンコフ」はアメリカに懸念を生じさせた】

このニュースは、複数のロシア軍関係者により否定されました。
[ロシア黒海艦隊艦艇はシリアへの航海を準備する]
[大型揚陸艦ニコライ・フィリチェンコフはシリアへ向かっていない]

すると今度は、ロシアの非政府系メディア『インタファクス』が、黒海艦隊大型揚陸艦シリア行きが計画されていると報じました。
2012年6月18日11時42分配信
【ロシアはシリア沿岸への戦闘艦派遣を計画する】

2012年6月18日12時24分配信
【ロシア艦はシリアの海軍駐留拠点の安全を保障する】

『インタファクス』は、「ロシア海軍総司令部の情報提供者」の話を引用し、ロシア黒海艦隊大型揚陸艦「ニコライ・フィリチェンコフ」、「ツェーザリ・クニコフ」、救助曳船SB-15が、シリアタルトゥースへ行く準備を整えていると報じました。

これを受け、ロシア通信社ノーボスチは、渦中の大型揚陸艦「ニコライ・フィリチェンコフ」乗組員へのインタビューを行ないました。
[大型揚陸艦ニコライ・フィリチェンコフは出動態勢にない]

6月17日のセヴァストーポリ
左が大型揚陸艦「ニコライ・フィリチェンコフ」(152)、右は大型揚陸艦「オルスク」(148)

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『インタファクス』の報道内容が否定されたにも関わらず、今度は、ロイター通信などが飛びつきました。
2012年6月19日配信
【ロシア揚陸艦がシリアに出航準備、有事の国民保護などで=報道】

>ロシア海軍と国防当局からのコメントは得られていない。

得られていますが・・・
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そこで今回、ロシア通信社ノーボスチは、黒海艦隊揚陸艦部隊(第197揚陸艦旅団)の関係者に話を聞いたというわけです。
その結果は、上の記事の通りです。


今回の記事によると、大型揚陸艦「ツェーザリ・クニコフ」は、近い内にオーバーホールを行なうようです。
同艦は数日前に地中海(イタリアシチリア島)から戻ってきたばかりだし、その前にも黒海沿岸諸国の合同演習に参加しているし、黒海艦隊の大型揚陸艦7隻の中で最も活発に動いている艦ですから、そろそろオーバーホール時期を迎えるのでしょう。

6月18日のセヴァストーポリ
左から大型揚陸艦「ヤーマル」(156)、大型揚陸艦「ツェーザリ・クニコフ」(158)、警備艦「スメトリーヴイ」(810)

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それにしても、この数日間、他社の報道記事が配信される度、その当事者に話を聞きに行き、他社の記事内容を真っ向から否定する記事を配信する『ロシア通信社ノーボスチ』って・・・
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