ロシア海軍の為の新たな汎用大型揚陸艦は『2018-2025年の国家軍備プログラム』において建造される

『ロシア通信社ノーボスチ』より
2016年5月19日14時15分配信
【ロシアは「ミストラル」に代わる揚陸艦を2018-2025年に建造する】
モスクワ、5月19日-ロシア通信社ノーボスチ
ロシアは、「ミストラル」の為に設計されたヘリコプターKa-52Kを搭載する揚陸艦を『2018-2025年の国家軍備プログラム』の枠組みで建造する。
木曜日、国防相代理ユーリー・ボリソフは記者団へ語った。
「新たなプロジェクトが建造される事になり、我々は『統合造船業営団』から提示された様々なオプションを検討しております。
これは、『2018-2025年の国家軍備プログラム』の対象となります」
彼は、展示会『ヘリロシア-2016』の最中に記者の質問に答え、こう話した。
「ミストラル」の為にロシアはヘリコプターKa-52「アリガートル」~打撃ヘリKa-50「ブラックシャーク」の近代化型~を開発した。
Ka-52の艦上バージョンの主な特徴は、軍艦「ミストラル」型の格納庫に適合する為の搭載システムであり、ヘリコプターのローターは折り畳みが可能となっている。
「カモフ」のヘリコプターマーケティング担当設計主任セルゲイ・ミヘーエフは、「ミストラル」の引き渡しが挫折してもKa-52Kはロシアで使用できるとロシア通信社ノーボスチへ伝えた。
現在、ネフスキー計画設計局は、「ミストラル」の同類となる汎用揚陸艦プロジェクト「プリボイ」を開発している。
このような艦は、500名までの揚陸隊員と50両の装甲車両を輸送可能であり、その航空グループは16機までの揚陸ヘリコプターKa-29、対潜ヘリKa-27、或いは打撃ヘリKa-52Kで構成される。
ロシアはフランスへ2隻の「ミストラル」級ヘリコプター揚陸ドック艦(ヘリコプター空母)を発注し、「ウラジオストク」、「セヴァストーポリ」と命名された艦は2014年と2015年に引き渡される筈でしたが、フランスはウクライナ情勢に関連して引き渡しを凍結しました。
2015年8月5日、ロシア連邦大統領ウラジーミル・プーチンとフランス大統領フランソワ・オランドは電話で会談し、「ミストラル」級ヘリコプター揚陸ドック艦の建造・供給契約の終了(破棄)を決定しました。
[ロシアとフランスはロシア海軍向けミストラル級ヘリコプター揚陸ドック艦の契約を終了させた]
フランスはロシアへ補償金として約9億5000万ユーロを支払い、2隻の「ミストラル」級に設置されたロシア製機器は全て取り外してロシアへ返却されました。
[ロシア海軍向けミストラル級ヘリコプター揚陸ドック艦の契約終了によりフランスはロシアへ9億4975万4849ユーロを支払う]
[ロシア海軍向けだった2隻のミストラル級ヘリコプター揚陸ドック艦から取り外されたロシア製機器は全てロシアへ到着した]
その後、2隻の「ミストラル」級はエジプトへ売却されることになりました。

一方、ロシアは、以前からロシア版ミストラルとも言える大型の全通甲板ヘリコプター揚陸艦の設計を進めていました。
[ロシア海軍将来汎用揚陸ヘリコプター搭載艦プロジェクト「ラヴィーナ」]
[ロシア海軍の為の将来大型揚陸艦は複数のヴァージョンが設計されている]
[ロシア海軍の為の新たなヘリコプター揚陸艦の設計は進められている]
[ロシア海軍の将来汎用ヘリコプター揚陸艦の建造にはミストラル級の経験が生かされる]
現在の所、「ロシア版ミストラル」の建造は2018年から始まる予定です。
[ロシア海軍の為の新たな汎用大型揚陸艦の建造は2018年に始まる]
将来汎用揚陸艦の為に新たな戦闘情報管理システムも開発されます。
[ロシア海軍将来汎用揚陸艦の為の新たな戦闘情報管理システムが開発される]
搭載機は、元々は「ミストラル」用に開発されたKa-52Kなどになります。
[ロシア海軍の艦上攻撃ヘリコプターKa-52Kカトランは最新鋭の目標探知システムを装備する]
「ミストラル」級が配備される予定のウラジオストク南部ウリス湾では、埠頭の建設が続けられています。
[ウラジオストクのウリス湾ではロシア海軍の大型水上艦(ヘリコプター空母)の為の埠頭の建設が続けられる]
そして今回、ロシア連邦国防相代理ユーリー・ボリソフ氏は、将来汎用揚陸艦は『2018-2025年の国家軍備プログラム』の枠組みでの建造が計画されている事を明らかにしました。
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