ロシア海軍最新大型揚陸艦イワン・グレンは2016年5月末に航海試験を開始する

『中央海軍ポータル』(フロートコム)より
2016年5月20日18時34分配信
【最新大型揚陸艦「イワン・グレン」は5月末までに海へ出る】
造船工場『ヤンターリ』総取締役エドゥアルト・エフィーモフは、最新大型揚陸艦「イワン・グレン」の航行試験開始時期を明らかにした。
大型揚陸艦の最初の出航は2016年5月に予定されている。
「プロジェクト11711大型揚陸艦のトップであるイワン・グレンは、5月に工場航行試験段階を開始します。
今年に私共は国家受領試験を実施し、第3クオーター(7月~9月)には御客様への御引渡しを計画しております。
シリーズの2番艦ピョートル・モルグノフは、現在、船台に在り、その船体は完全に形成され、主な設置作業は今年中に展開します。
納入は2018年を予定しております」
エドゥアルト・エフィーモフは、5月23日・月曜日にサイト上で公開される『海軍産業』(フロートプロム)のインタビューに対し、こう話した。
艦係留工場試験は2015年10月9日に始まった。
「イワン・グレン」は2016年1月に出航する筈だったが、その後、航行試験開始日時は延期されている。
軍艦「イワン・グレン」型は、ロシア海軍の為の新たなプロジェクトである。
当初、『ヤンターリ』では同様の大型揚陸艦の6隻から成るシリーズの建造が計画されていたが、後にシリーズは2隻に削減される事が決定された。
プロジェクト11711の次(2隻目)であり最後に建造される艦は「ピョートル・モルグノフ」である。
プロジェクト11711大型揚陸艦は、艦上に戦車13両或いは歩兵戦闘車両36両、更には300名までの揚陸部隊を輸送できる。
艦の兵装は、3基の6銃身30mm機関砲と2機の輸送戦闘ヘリコプターKa-29である。

[新型揚陸艦イワン・グレン]
プロジェクト11771大型揚陸艦の1番艦「イワン・グレン」は、カリーニングラードの沿バルト造船工場『ヤンターリ』で2004年12月24日に起工され、それから約8年後の2012年5月18日に進水しました。
[新型揚陸艦イワン・グレンは進水する]
進水から3年以上経った2015年10月9日、ようやく係留試験が始まりました。
[ロシア海軍の新型揚陸艦イワン・グレンは係留試験を開始した]
ロシア海軍への引き渡しは2015年末に予定されていたのですが、2016年に延期されました。
[大型揚陸艦イワン・グレンは2016年にロシア海軍へ引き渡される]
[ロシア海軍の新世代水上艦の就役は2016年に延期された]
「イワン・グレン」は、2016年1月下旬から航行試験開始前の消磁作業を行ないました。
[ロシア海軍の最新鋭大型揚陸艦イワン・グレン近影(2016年1月下旬-2月中旬)]
「イワン・グレン」の航行試験(工場航行試験)は、今年1月末に始まる予定でしたが、今回の記事の通り、5月末に延期されています。
(おそらくは、同じく『ヤンターリ』で建造されているプロジェクト11356Rフリゲートの作業を優先した為)
その後に国家受領試験が実施され、これが終わればロシア海軍への引き渡し準備が完了します。
「イワン・グレン」は、2016年9月までにロシア海軍へ引き渡される予定です。
[最新鋭大型揚陸艦イワン・グレンは2016年秋にロシア海軍へ引き渡される]

2015年6月に起工されたプロジェクト11711大型揚陸艦2番艦「ピョートル・モルグノフ」の建造工事も進められていますが、同型の建造は2隻で終了します。
[ロシア海軍の為のイワン・グレン型揚陸艦2番艦ピョートル・モルグノフは起工された]
[ロシア海軍はプロジェクト11711大型揚陸艦(イワン・グレン型)の調達を2隻で打ち切る]
その後は、より大型の汎用揚陸艦の建造へ移行します。
[ロシア海軍の為の新たな汎用大型揚陸艦は『2018-2025年の国家軍備プログラム』において建造される]
[ロシア海軍将来汎用揚陸艦の為の新たな戦闘情報管理システムが開発される]
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