重原子力ロケット巡洋艦ピョートル・ヴェリキーはロシア海軍北方艦隊の演習へ参加する
- カテゴリ:重原子力ロケット巡洋艦キーロフ型

『タス通信』より
2016年5月27日12時55分配信
【重原子力巡洋艦「ピョートル・ヴェリキー」は北方艦隊の演習の為にバレンツ海へ出航した】
ムルマンスク、5月27日/タス通信
重原子力ロケット巡洋艦「ピョートル・ヴェリキー」を含む10隻の戦闘艦及び支援船、更には航空・防空軍の航空機とヘリコプターが参加する北方艦隊の演習は金曜日にバレンツ海で始まった。
同艦隊広報サービスは発表した。
「北方艦隊部隊の行動は、重原子力ロケット巡洋艦ピョートル・ヴェリキー艦上の北方艦隊副司令官ヴィクトール・ソコロフ中将により統制されます」
声明では、こう述べられた。
演習は、ロシア連邦軍参謀本部軍事アカデミーの学生の年次実地研修の枠組みにおいて実施される。
演習には、基地掃海艦「ヤドリン」、「エリニヤ」、「ソロヴェツキー・ユンガ」で構成される掃海艦グループが参加し、巡洋艦「ピョートル・ヴェリキー」の出航を保障した。
その後、小型対潜艦「ユンガ」、「スネシュノゴルスク」で構成される捜索打撃グループは、対潜航空機Il-38及びディーゼルエレクトリック潜水艦「ウラジカフカス」の乗組員と協同で仮想敵潜水艦を探知、破壊する。
エピソードの間には、艦隊の巡洋艦「ピョートル・ヴェリキー」、小型対潜艦「スネシュノゴルスク」、「ユンガ」で対空防衛部隊が組織され、前線爆撃機Su-24により設置されるパラシュート降下標的へのミサイル並びに砲射撃へ取り組む。
その後、救助曳船「パミール」と潜水夫船VM-596は捜索救助艦載ヘリコプターKa-27と共に、海上で遭難したという想定下での人員救助を行なう。
[ロシア海軍の重原子力ロケット巡洋艦ピョートル・ヴェリキーは17歳になった]
北方艦隊の重原子力ロケット巡洋艦「ピョートル・ヴェリキー」(1998年4月18日就役)は、2013年10月22日から2014年5月18日まで地中海への遠距離航海を行ない、この時にシリア化学兵器輸送船の護衛に参加しました。
[原子力巡洋艦ピョートル・ヴェリキー地中海遠征(2013年10月-2014年5月)]
2014年11月、バレンツ海で戦闘訓練を実施しました。
[ロシア海軍北方艦隊の重原子力ロケット巡洋艦ピョートル・ヴェリキーはバレンツ海で戦闘訓練を行なう]
2014年12月にはグリーンランド沖へ進出しました。
[ロシア海軍北方艦隊の重原子力ロケット巡洋艦ピョートル・ヴェリキーはグリーンランド沖で潜水艦と「決闘」する為に出航した]
2015年9月初頭から12月初頭まで、定期修理を行なう為、ロスリャコヴォの第82艦船修理工場の大型浮きドックPD-50へ入渠しました。

[ロシア海軍の重原子力ロケット巡洋艦ピョートル・ヴェリキーは浮きドックで修理を行なう]
[ロシア海軍の重原子力ロケット巡洋艦ピョートル・ヴェリキーは浮きドックへ入った]
2016年5月16日、各種戦闘訓練を行なう為、バレンツ海へ出航しました。
[ロシア海軍北方艦隊の重原子力ロケット巡洋艦ピョートル・ヴェリキーは訓練の為にバレンツ海へ出航した]
訓練を終えて帰港後、北方艦隊の演習へ参加する為、5月27日に再びバレンツ海へ出航しました。
今回も5月16日と同様に掃海艦部隊の支援下(つまり、基地周辺に機雷が敷設されているという想定下で)で出航しました。
今回、「ピョートル・ヴェリキー」は演習部隊の旗艦を務めていますが、同艦以外の演習参加艦の殆どは比較的小型の艦船(小型対潜艦や基地掃海艦)のようです。
この他、2015年に寿命延長近代化改修を終えた潜水艦「ウラジカフカス」なども参加しています。
「ピョートル・ヴェリキー」へ直接随伴するのは、プロジェクト1124M小型対潜艦「ユンガ」(113)と「スネシュノゴルスク」(196)の2隻になるようです。


「ピョートル・ヴェリキー」艦上から演習の指揮を執る北方艦隊副司令官ヴィクトール・ソコロフ中将は、2009年初頭にアデン湾へ派遣された太平洋艦隊海賊対処部隊の指揮官を務めています。
[ロシア海軍第2次ソマリア遠征]
2013年末から2014年春には、重航空巡洋艦「アドミラル・クズネツォフ」の地中海遠征の指揮官を務めました。
[空母アドミラル・クズネツォフ第5次地中海遠征(2013年12月-2014年5月)]
「ピョートル・ヴェリキー」は2010年代末に大規模な近代化改装が実施されます。
[ロシア海軍の重原子力ロケット巡洋艦ピョートル・ヴェリキーの近代化改装は2020年代初頭に完了する]
[ロシア海軍の重原子力ロケット巡洋艦ピョートル・ヴェリキーは近代化改装により極超音速対艦ミサイル"ツィルコン"を装備するかもしれない]
「ピョートル・ヴェリキー」は近代化改装により極超音速対艦ミサイル「ツィルコン」を装備します。
[極超音速巡航ミサイル"ツィルコン"は2020年以降にロシア海軍へ制式採用される]
[ロシア海軍の為の極超音速巡航ミサイル"ツィルコン"は2018年から生産を開始するかもしれない]
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