大型揚陸艦ニコライ・フィリチェンコフはノヴォロシースクへの輸送任務に就いた

『ロシア通信社ノーボスチ』より。
【黒海艦隊の艦はシリアではなく、ノヴォロシースクへ行ったと艦隊は説明した】
セヴァストーポリ、6月21日-ロシア通信社ノーボスチ
木曜日にロシア黒海艦隊の大型揚陸艦「ニコライ・フィリチェンコフ」が軍用機器を積んでセヴァストーポリから出港したのは、地中海ではなくノヴォロシースクへ向かう為である。
黒海艦隊揚陸艦部隊の士官の一人はロシア通信社ノーボスチに伝えた。
以前、複数の西側(欧米)及びロシアのメディアは、黒海艦隊の大型揚陸艦「ツェーザリ・クニコフ」及び「ニコライ・フィリチェンコフ」が、タルトゥース港のロシア基地の安全を保障する為、軍事貨物と海軍歩兵支隊を乗せてシリア沿岸への遠距離航海の準備を完了したと報じた。
「本日、大型揚陸艦ニコライ・フィリチェンコフは、司令部の計画により、計画定期整備作業を受けなければならない軍用機器を積んでセヴァストーポリを出港し、ノヴォロシースクへ進路を取りました」
士官は述べた。
彼によると、同艦がセヴァストーポリへ戻るのは、6月25日になるだろう。
更に彼は、大型揚陸艦「ツェーザリ・クニコフ」がセヴァストーポリに居る事を強調した。
(2012年6月21日16時19分配信)

ロシア黒海艦隊所属の大型揚陸艦「ニコライ・フィリチェンコフ」を巡る「馬鹿騒ぎ」の発端は、このニュースでした。
【ロシア軍艦船がシリアへ出航、兵器や兵士積み 米国が追跡】
この記事によると、6月7日に黒海艦隊の大型揚陸艦「ニコライ・フィリチェンコフ」がシリアへ向けて出港したとの事です。
無論、これは全くのデタラメであり、ロシア側の複数の関係者から否定されました。
その中には、渦中の「ニコライ・フィリチェンコフ」乗員も含まれます。
[大型揚陸艦ニコライ・フィリチェンコフは出動態勢にない]
[大型揚陸艦ニコライ・フィリチェンコフはシリアへ向かっていない]
[ロシア黒海艦隊艦艇はシリアへの航海を準備する]
この「馬鹿騒ぎ」の中、話題の大型揚陸艦「ニコライ・フィリチェンコフ」は、6月21日にセヴァストーポリから出港しました。
しかしそれはシリアへ向かう為ではなく、黒海沿岸のロシア領ノヴォロシースクへ機器を輸送する為です。

要するに、「外国」であるウクライナのセヴァストーポリ周辺に駐留するロシア海軍部隊(海軍歩兵部隊や海軍航空隊)の装備機器を、ロシア本国でメンテナンスする為にノヴォロシースクまで運ぶという事でしょう。
『黒海艦隊公式サイト』より
【大型揚陸艦「ニコライ・フィリチェンコフ」】
最後に、こう書かれています。
「現在、大型揚陸艦ニコライ・フィリチェンコフは第197揚陸艦旅団に所属し、艦隊の戦闘訓練及び演習に活用されている」
「ニコライ・フィリチェンコフ」は、この10数年間は黒海から出ていません。
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