ロシア海軍の空母アドミラル・クズネツォフは海上での訓練後にムルマンスク艦船修理工場へ戻る

16-0615g.jpg
『タス通信』より
2016年6月15日13時50分配信
【「アドミラル・クズネツォフ」は試験後に修理を続ける為に基地へ戻る】
ムルマンスク、6月15日/タス通信特派員イリヤ・ヴィノグラードフ

重航空巡洋艦「アドミラル・フロータ・ソヴィエツカヴァ・ソユーザ・クズネツォフ」は、海上へ出て試験を実施した後、修理作業を継続する為、ムルマンスク艦船修理工場の常駐停泊所へ戻る。
『タス通信』は、合資会社『艦船修理センター・ズヴェズドーチカ』支所『第35艦船修理工場』広報サービスより伝えられた。

「試験完了後、重航空巡洋艦アドミラル・フロータ・ソヴィエツカヴァ・ソユーザ・クズネツォフは、修理作業の第2段階を続ける為、支所の領域へ戻ります」
工場
は伝えたが、その開始時期については明らかにしなかった。

本日(6月15日)、航空母艦は、戦闘準備状態回復の第1段階を完了後、艦船修理工場の水域を去った。

同艦の技術的準備状態の回復中に『第35艦船修理工場』は、巡洋艦メインボイラー、タービン、ディーゼル発電機の修理作業、更には発着甲板の床覆い塗装の復旧を実施した。
現在、同艦はコラ湾セヴェロモルスク泊地へ進出し、技術的準備状態を確認する為にバレンツ海への出航準備を続けている。

先だって『タス通信』北方艦隊広報サービスより伝えられたように、ロシア海軍旗艦「アドミラル・フロータ・ソヴィエツカヴァ・ソユーザ・クズネツォフ」は今週末に海へ出て、戦闘訓練活動を実施する。

「近い内に航空巡洋艦の乗組員は、計画された技術的準備状態の回復中に修復された各機構と機器装置の点検を行ない、その後に海へ出ます」
広報サービスは伝えた。

艦隊は、「アドミラル・クズネツォフ」の飛行士は、クリミアシミュレータ『ニートカ』へ滞在し、既に航空母艦上での飛行訓練へ取り組んでいる事を付け加えた。
しかしながら、同艦の最初の出航の際に海洋飛行士の参加は無い。

「アドミラル・クズネツォフ」は、昨年秋以降、技術的準備状態の回復が実施されていた。
夏にはバレンツ海で更新された航空群の試験を行なう。

タス通信の軍事外交筋によると、航空巡洋艦は今秋には地中海東部へ向かうだろう。
2017年第1クオーター(1~3月)には「クズネツォフ」の近代化が開始されるだろう。


[重航空巡洋艦アドミラル・クズネツォフの経歴(ロシア国防省公式サイト)]
[空母アドミラル・クズネツォフ艦長セルゲイ・アルタモノフ]

ニコラエフ(ウクライナ)黒海造船工場で1982年9月1日に起工され、1985年12月4日に進水し、1991年1月20日に当時のソ連海軍へ就役した重航空巡洋艦「アドミラル-フロータ-ソヴィエツカヴァ-ソユーザ・クズネツォフ」は、同年12月末に黒海から北方艦隊基地へ回航され、以後、同艦隊で運用されています。

「アドミラル・クズネツォフ」は、これまでに7回の遠距離航海を実施しており、最近では、2013年12月17日から2014年5月18日までの5ヶ月間に渡る大西洋・地中海遠征を実施しています。
[空母アドミラル・クズネツォフ第5次地中海遠征(2013年12月-)]

2015年5月-8月には、ロスリャコヴォ大型浮きドックPD-50へ入渠し、普段は海水に浸かっている艦底部分(吃水線から下の部分)の修復作業が行なわれました。
16-0525i.jpg
[ロシア海軍空母アドミラル・クズネツォフは浮きドックを出る]

2015年10月-11月にはバレンツ海で演習を行ないました。
[ロシア海軍の正規空母アドミラル・クズネツォフは抜錨した]
[ロシア海軍の正規空母アドミラル・クズネツォフはバレンツ海で訓練を続ける]
[ロシア海軍の正規空母アドミラル・クズネツォフは海上目標へ艦対空ミサイルを発射した]
[ロシア海軍の正規空母アドミラル・クズネツォフはバレンツ海で防空演習を始めた]

その後、ムルマンスク市北方の第35艦船修理工場でメンテナンスと修理(技術的準備状態の回復)が行なわれました。
16-0615e.jpg
[ロシア海軍唯一の空母アドミラル・クズネツォフは就役25周年を祝った]

「アドミラル・クズネツォフ」の搭載機部隊である第279独立艦上戦闘機航空連隊(艦上戦闘機Su-33)は、2016年4月末からクリミア半島サキ飛行場に在る艦上戦闘機発着訓練施設(旧ニートカ)で訓練を行なっています。
[ロシア海軍北方艦隊の艦上戦闘機部隊はクリミア半島のニートカで発着艦訓練を行なう]

「アドミラル・クズネツォフ」の搭載機の近代化は進められており、以前からの艦上戦闘機Su-33(寿命延長改修済み)に加え、新たに発注された艦上戦闘機MiG-29K/KUBは2015年末までに契約分全機(24機)が納入されています。
(2013年末に4機、2014年末に10機、2015年末に10機納入)
[ロシア海軍唯一の空母アドミラル・クズネツォフは新型艦上機により近代化される]
[ロシア海軍の空母アドミラル・クズネツォフの為の艦上戦闘機MiG-29K/KUBは契約分全機(24機)の納入を完了した]

艦上戦闘機MiG-29K/KUBを装備する第100独立艦上戦闘機航空連隊は2015年末に創設され、現在はクラスノダール地方エイスクに在る艦上戦闘機発着訓練施設(新ニートカ)で錬成訓練を行なっています。
16-0323c.jpg
[ロシア連邦国防相セルゲイ・ショイグ上級大将はエイスクのロシア海軍飛行訓練センター(新ニートカ)を視察した]
[MiG-29K/KUBで編成されたロシア海軍の新たな艦上戦闘機航空連隊は本格的な戦闘訓練飛行を始めた]

「アドミラル・クズネツォフ」は6月下旬には完了し、その後、艦の点検のためにバレンツ海へ出航し、それが終わった後に新たな艦載機の発着試験も行われます。
[ロシア海軍の重航空巡洋艦アドミラル・クズネツォフは2016年6月下旬にバレンツ海へ出航する]
[ロシア海軍の重航空巡洋艦アドミラル・クズネツォフの新たな航空群の試験は2016年7月に始まる]

「アドミラル・クズネツォフ」は、今年(2016年)秋に地中海東部への遠征が計画されています。
[ロシア海軍の重航空巡洋艦アドミラル・クズネツォフは2016年秋に新たな艦上戦闘機と共に地中海東部へ行く]
[ロシア海軍の空母アドミラル・クズネツォフは2016年10月以降に地中海東部へ行く]


その「アドミラル・クズネツォフ」は、以前に報じられた通り、6月15日に『第35艦船修理工場』の岸壁を離れ、コラ湾(セヴェロモルスク沖泊地)へ進出しました。
[ロシア海軍の重航空巡洋艦アドミラル・クズネツォフは2016年6月15日にムルマンスク艦船修理工場を去る]
[ロシア海軍の重航空巡洋艦アドミラル・クズネツォフはムルマンスク修理工場岸壁を離れ、コラ湾へ進出した]
16-0615d.jpg

「アドミラル・クズネツォフ」コラ湾(セヴェロモルスク沖泊地)へ進出した後、『第35艦船修理工場』は、同艦が海上での試験と訓練を終えた後、また同工場へ戻り、残りの修理作業(第2段階)を行なうことを明らかにしました。

修理作業の第2段階の具体的な内容は明らかにされていませんが、今回の記事を見る限り、既に完了した第1段階において、機関部(ボイラー、タービン機関)の修理は終わっているようです。


今年10月以降の地中海遠征から戻った後、「アドミラル・クズネツォフ」の近代化改装が始まります。
同艦の近代化改装も、ムルマンスク第35艦船修理工場で実施される事になるようです。
[ロシア海軍唯一の空母アドミラル・クズネツォフの近代化改装は2017年初頭から始まる]
[ムルマンスクの第35艦船修理工場はロシア海軍空母アドミラル・クズネツォフ近代化改装の為にドックを拡張する]
スポンサーサイト