ロシア海軍最後のタイフーン級原潜ドミトリー・ドンスコイは2020年まで現役に留まり、潜水艦弾道ミサイル"ブラヴァー"改良型の試験を行なう

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『タス通信』より
2016年6月21日9時40分配信
【情報筋:「ドミトリー・ドンスコイ」は近代化される「ブラヴァー」の試験へ参加する】
モスクワ、6月21日/タス通信

重水中ロケット艦「ドミトリー・ドンスコイ」は、少なくとも2020年まで勤務を継続し、近代化される大陸間弾道ミサイル「ブラヴァー-M」の試験へ参加する。
火曜日、タス通信ロシア防衛産業企業体の情報提供者より伝えられた。

「2019年末まで、ドミトリー・ドンスコイの処分・解体が議題に上る事は有りません。
同艦は海軍に留まり、モスクワ熱技術研究所の主導により開発されるミサイル"ブラヴァー"近代化型の発射及び飛翔試験の為に使用されます」

対談者は話した。

ミサイル「ブラヴァー-M」は、戦略原子力潜水艦「ボレイ」級の改善プロジェクト(コード名「ボレイ-A」)の兵装として意図されていると情報提供者は説明した。

この情報をタス通信は公式には確認していない。

以前、タス通信は、「ドミトリー・ドンスコイ」は2017年までミサイル及び他の機器の試験の為に使用される事が計画されているとロシア「防衛産業」の情報提供者から伝えられた。

「ドミトリー・ドンスコイ」は、ロシア海軍で唯一現役に留まっているプロジェクト941(コード名「アクラ」)原子力潜水艦である。
2003年から2010年まで、この潜水艦から「ブラヴァー」の試験が実施された。
合計で14回の発射が実施され、この内の半分は成功した。


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ロシア・ソ連潜水艦総合情報サイト『ディープストーム』より
【プロジェクト941「アクラ」(NATOコード名「タイフーン」)】
1981年~1989年に6隻が就役しましたが、現役に留まっているのは1隻のみであり、既に3隻が解体されています。

プロジェクト941重原子力戦略用途水中巡洋艦(タイフーン級)の1番艦TK-208「ドミトリー・ドンスコイ」(1981年12月29日納入、1982年12月14日海軍旗掲揚)は、1990年代末に新開発の潜水艦弾道ミサイル「ブラヴァー」の試験艦へ改造され、2005年から2010年まで発射試験に従事しました。

その後、「ブラヴァー」発射試験艦としての任務を解かれ、今度は、海洋で試験を行なう新型潜水艦のサポート(試験のモニタリング)を行なう事になりました。
[タイフーン級原潜「ドミトリー・ドンスコイ」は試験艦として現役に留まる]

2013年には、戦略原潜「アレクサンドル・ネフスキー」、多用途原潜「セヴェロドヴィンスク」の海洋試験をサポートしました。
[タイフーン級原潜はロシア新世代原潜の海洋試験をサポートする]

2014年にも、新型原潜の海洋試験のモニタリングの為に何度か出航しています。
[タイフーン級原潜ドミトリー・ドンスコイは出航した]
[タイフーン級原潜ドミトリー・ドンスコイは帰港した]
[ロシア海軍最新鋭原潜セヴェロドヴィンスクはタイフーン級原潜ドミトリー・ドンスコイと共に出航した]

2015年6月26日から7月16日まで白海へ出航しました。
[ロシア海軍のタイフーン級原潜ドミトリー・ドンスコイは白海へ出航した]
[ロシア海軍最後のタイフーン級原潜ドミトリー・ドンスコイは3週間の航海を終えて帰港した]

9月3日から10日まで、再び白海へ出航しました。
[ロシア海軍最後のタイフーン級原潜ドミトリー・ドンスコイは白海へ出た]
[ロシア海軍の重原子力戦略用途ロケット水中巡洋艦ドミトリー・ドンスコイはセヴェロドヴィンスクへ帰港した]

「ドミトリー·ドンスコイ」は、当分の間はロシア海軍に留まる事になります。
[タイフーン級原潜ドミトリー・ドンスコイはロシア海軍に留まる]


なお、他の2隻の「タイフーン」級-「アルハンゲリスク」「セヴェルスターリ」は既に退役しており、今後解体されます。
[ロシア海軍の戦略原潜タイフーン級は2隻が解体され、1隻は現役に留まる]

「アルハンゲリスク」の解体作業は今年(2016年)から始まります。
[ロシア海軍のタイフーン級戦略原潜アルハンゲリスクは2016年に弾道ミサイル発射筒が使用不能にされる]
[モスクワ郊外の愛国者公園にロシア海軍のタイフーン級戦略原潜アルハンゲリスクのセイルが展示される]


ただ1隻の941原潜の現役艦「ドミトリー·ドンスコイ」ですが、今回の記事によると、2020年までは現役に留まるとの事です。

以前には2017年まで現役に留まる予定でしたが、更に数年間延びました。

「ドミトリー·ドンスコイ」の退役が先送りされた理由は、ロシア海軍新世代戦略原潜「ボレイ」級潜水艦発射弾道ミサイル「ブラヴァー」の改良型の試験を行なう為です。

「ドミトリー·ドンスコイ」は、2004年から2010年まで「ブラヴァー」の発射試験に従事していましたが、2011年以降は「ブラヴァー」の発射試験は全く実施していませんでした。

現在、『モスクワ熱技術研究所』は、「ブラヴァー」改良型の開発を進めています。
[ロシア海軍の潜水艦発射弾道ミサイル(SLBM)ブラヴァーは改良される]

この改良型「ブラヴァー」-「ブラヴァー-M」の試験艦として、再び「ドミトリー·ドンスコイ」が使用される事になるようです。
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