ロシア海軍の最新鋭揚陸艦イワン・グレンは航海試験の為に出航した

『タス通信』より
2016年6月25日15時14分配信
【大型揚陸艦「イワン・グレン」は航行試験の為に初めて出航した】
カリーニングラード、6月25日/タス通信特派員ウラジーミル・ヌヤクシェフ
プロジェクト11711のトップである大型揚陸艦「イワン・グレン」は、土曜日午前、航行試験の枠組みにおいて初めてバルト海へ出航した。
タス通信は、同艦を建造した沿バルト造船工場『ヤンターリ』広報秘書官セルゲイ・ミハイロフより伝えられた。
「大型揚陸艦イワン・グレンは、本日の現地時間10時30分(モスクワ時間11時30分)に初めてバルト海へ出航いたしました。
航海は数日間に渡ります」
ミハイロフは話した。
彼によると、出航中に「航行用エンジン、航行中の艦の状態と電波位置特定複合体(レーダー)の試験が行われます」

[新型揚陸艦イワン・グレン]
プロジェクト11771大型揚陸艦の1番艦「イワン・グレン」は、カリーニングラードの沿バルト造船工場『ヤンターリ』で2004年12月24日に起工され、それから約8年後の2012年5月18日に進水しました。
[新型揚陸艦イワン・グレンは進水する]
進水から3年以上経った2015年10月9日、ようやく係留試験が始まりました。
[ロシア海軍の新型揚陸艦イワン・グレンは係留試験を開始した]
ロシア海軍への引き渡しは2015年末に予定されていたのですが、2016年に延期されました。
[大型揚陸艦イワン・グレンは2016年にロシア海軍へ引き渡される]
[ロシア海軍の新世代水上艦の就役は2016年に延期された]
「イワン・グレン」は、2016年1月下旬から航行試験開始前の消磁作業を行ないました。
[ロシア海軍の最新鋭大型揚陸艦イワン・グレン近影(2016年1月下旬-2月中旬)]
「イワン・グレン」の航行試験(工場航行試験)開始時期は何度も延期されており、最近では5月末開始予定だったのですが、これも延期されました。
[ロシア海軍最新大型揚陸艦イワン・グレンは2016年5月末に航海試験を開始する]
6月17日、「イワン・グレン」は、ようやくカリーニングラードの『ヤンターリ』造船所から「試験実施基地」即ちバルチースクへ移動しました。
[ロシア海軍最新鋭大型揚陸艦イワン・グレンはカリーニングラード造船所からバルチースク基地へ移動した]
6月21日、航行試験の為の本格的な出航準備が始まりました。
[ロシア海軍最新鋭大型揚陸艦イワン・グレンの航行試験が始まる]
そして6月25日午前、「イワン・グレン」は、初めての航行試験へ出発しました。
工場航行試験は今年9月まで続けられ、その後、国家受領試験が実施され、これらの試験が全て終わった後、2016年末までにロシア海軍へ引き渡されます。
「イワン・グレン」の乗組員は北方艦隊将兵で構成されている事から、就役後は北方艦隊へ配備されます。

2015年6月に起工されたプロジェクト11711大型揚陸艦2番艦「ピョートル・モルグノフ」の建造工事も進められていますが、同型の建造は2隻で終了します。
[ロシア海軍の為のイワン・グレン型揚陸艦2番艦ピョートル・モルグノフは起工された]
[ロシア海軍はプロジェクト11711大型揚陸艦(イワン・グレン型)の調達を2隻で打ち切る]
その後は、より大型の汎用揚陸艦の建造へ移行します。
[ロシア海軍の為の新たな汎用大型揚陸艦は『2018-2025年の国家軍備プログラム』において建造される]
[ロシア海軍将来汎用揚陸艦の為の新たな戦闘情報管理システムが開発される]
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