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ロシア海軍の特務原潜ロシャリクは2015年に2度の遠征を行なっていた

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『中央海軍ポータル』(フロートコム)より
2016年6月24日17時6分配信
【設計者は秘密の「ロシャリク」の遠距離航海について話した】

ロシア海軍の極秘プロジェクトの1つであるプロジェクト10831「ロシャリク」原子力深海ステーションの開発者は、2015年の彼等の子供の2度の遠距離航海について話した。

この情報は、設計局『マラヒート』の年次報告書に2015年の主な出来事として記載された。
「2度の遠距離航海を成功裏に実施した工場発注番号210号・プロジェクト10831の運用を保障する為の技術的支援の実行」
文書では、こう述べられた。

サイト『ディープストーム』のデータによると、このプロジェクト及び工場番号は、「ロシャリク」として知られている原子力深海ステーション(特殊設計潜水艦)AS-12に対応する。
それは、高圧力への耐性がある幾つかの球状の要素から成る特徴的な形状の船体により、その名を受け取った。

「ロシャリク」が初めて広く知られるようになったのは、学術調査『アルクチカ(北極)-2012』の後であり、深海ステーションは深度2.5~3kmの海床と岩層でサンプル採取作業を実行した。
艦の主な技術的特徴について説明すると、潜航深度6km、速力30ノットである。

ユニークな原子力深海ステーションは、近代化された水中巡洋艦プロジェクト667BDR「オレンブルク」へ搭載されている。
興味深い事に、搭載艦自体はロシア北方艦隊の一員として編入されており、そしてAS-12国防省の深海研究管理総局に所属している。

AS-12と見られる写真が登場したのは、2015年の自動車専門誌『トップギア』であった。
記者は、アルハンゲリスク州におけるメルセデス車の集会の記事を準備する際、誤って秘密の艦を撮影してしまった。


プロジェクト10831「ロシャリク」原子力深海ステーションAS-12は、1988年頃にセヴェロドヴィンスク造船所『セヴマシュ』で起工され、2003年8月5日に進水、2010年頃に就役しました。
同級に関しては詳細は未だ不明です。

水中排水量は2000トン以上、全長は60~70m程度、幅は7メートル程度、水中速力は30ノット程度、潜航深度は少なくとも1000m以上(未確認情報によれば最大6000m)、乗員は25名程度と推定されています。

「ロシャリク」級特務原潜AS-12
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AS-12は、戦略原子力潜水艦プロジェクト667BDR(デルタIII級)K-129を改造した特殊用途原子力潜水艦プロジェクト09786(デルタ・ストレッチ)BS-136「オレンブルク」を母艦としており、同艦に搭載されて海洋で行動します。
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2012年9月には北極圏へ行き、ロモノソフ海嶺メンデレーエフ海嶺の海底を調査しています。
『イズべスチヤ』より
2012年10月29日配信
【軍用原子力バチスカーフ「ロシャリク」は北極圏を探った】

北極圏で行動する母艦BS-136「オレンブルク」(2012年9月27日)
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その後の動向は全く不明ですが、今回、間接的ながら、AS-12が2015年に2回の遠距離航海を行なっていた事が明らかにされました。

何処へ行ったのかは不明ですが、おそらくは北極圏でしょう。
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