地中海東部でアメリカ海軍駆逐艦はロシア海軍の警備艦ヤロスラフ・ムードルイへ接近した
『ロシア通信社ノーボスチ』より
2016年6月28日14時46分配信
【アメリカ合衆国海軍の駆逐艦は地中海でロシア艦へ危険な程接近した】
モスクワ、6月28日-ロシア通信社ノーボスチ
(ロシア)国防省は、6月17日に発生したロシアの警備艦「ヤロスラフ・ムードルイ」へのアメリカ駆逐艦乗組員の危険な接近を非難した。
アメリカ合衆国船員の行動は、国際法規と、ロシア-アメリカの合意の双方に違反する事をロシア当局は指摘した。
「地中海東部において、アメリカの駆逐艦グレイヴリーは、ロシアの戦闘艦の左舷方向の距離60-70メートルでの危険な接近を許し、そして警備艦ヤロスラフ・ムードルイの艦首方向180メートルの危険な距離で交差しました」
(ロシア)国防省の声明では、こう述べられた。
このロシア戦闘艦は「国際水域で一定の航路と速力を維持しており、アメリカの艦に対しては、如何なる危険な機動も行ってはいない」と当局は指摘した。
(ロシア)国防省は、国際法規と船の衝突防止の為の1972年の2国間合意に対する「グレイヴリー」艦長と乗組員の重度の違反に対し、ペンタゴン(アメリカ国防総省)へ注意を喚起した。
「アメリカの船員は、第13項(追い越し)各船が追い越しを実行する際の指示『追い越される船の針路から離れた針路を取る』と、第15項(針路の交差状況)明確な定義『2隻の船の互いの位置の如何なる事後の変化も、未だその後の後背の位置の保持を完了していない内は、追い越す側が追い越される船から外れた針路を取る義務を免除しない』を無視しました」
声明では、こう述べられた。
更に、アメリカの駆逐艦は、ロシア-アメリカの国際合意の第3条第1項、艦が互いに接近行動する時には、互いに「衝突の危険を避ける為に充分な距離を保持しなければならない」に違反していると国防省は指摘した。
テレビ局『ズヴェズダー』より
2016年6月28日15時2分配信
【ロシア連邦国防省はアメリカ合衆国の駆逐艦の「ヤロスラフ・ムードルイ」への危険な接近について公表した】
「ヤロスラフ・ムードルイ」側から撮影した動画。
バルト艦隊の警備艦「ヤロスラフ・ムードルイ」は2016年6月1日にバルチースクを出航し、6月11日には地中海中部のマルタ島を訪問、6月14日にマルタを出航しました。
[ロシア海軍バルト艦隊の警備艦ヤロスラフ・ムードルイ、マルタ島訪問(2016年6月11日)]
[バルト艦隊の警備艦ヤロスラフ・ムードルイはロシア海軍地中海作戦連合部隊へ参加する]
その後、地中海東部へ到着し、ロシア海軍地中海作戦連合部隊(2013年6月1日創設)の一員として行動しています。
その「ヤロスラフ・ムードルイ」ですが、6月17日にアメリカ海軍の駆逐艦と「ニアミス」を起こしました。
ロシア国防省の発表によると、アメリカの駆逐艦は「ヤロスラフ・ムードルイ」へ危険な距離まで接近したとの事です。
それでは、何故アメリカの駆逐艦が、あえてこういう行動をとったのかと言えば、おそらくは、「ヤロスラフ・ムードルイ」が地中海東部に展開するアメリカ海軍空母群の近くに居た(或いは、ある程度の距離を保って追跡していた)為でしょうか。
(つまり、これ以上空母群へ近づくなと「警告」するため)
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