ロシア海軍の正規空母アドミラル・クズネツォフの艦載機の飛行訓練が始まった

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『タス通信』より
2016年7月1日8時25分配信
【航空母艦「アドミラル・クズネツォフ」で航空隊の訓練飛行が始まった】
モスクワ、7月1日/タス通信

重航空巡洋艦「アドミラル・クズネツォフ」での航空群の試験は、今朝からバレンツ海で始まった。
タス通信ロシア連邦海軍総司令部の情報提供者より伝えられた。

「訓練飛行は始まりました」
対談者は話したが、如何なる航空機が飛行を開始したのかについては明らかにしなかった。

彼は、巡洋艦の甲板での着艦と発艦に先行して艦の上空でのフライトが行なわれると説明した。
これは、戦闘機および航空母艦の全てのシステムの点検の為、更には、海洋条件への飛行士の適応の為に必要な事である。

4月末、北方艦隊艦上航空隊の飛行士は、航空母艦「アドミラル・クズネツォフ」の甲板の寸法と形状を完全に複製した地上訓練複合体ニートカで訓練を行なう為、クリミア半島へ到着した。
クリミアサキ市には、約10機の艦上戦闘機Su-33及び航空機Su-25UTGが到着した。


以前、ロシア連邦国防省のトップ、セルゲイ・ショイグは、同艦の更新された航空グループの試験は7月1日以降に開始しなければならないと述べた。

最近まで「クズネツォフ」は、技術的準備状態の回復を行なう為、ムルマンスク第35艦船修理工場に居た。
艦の倉庫(格納庫)は、新たな種類の航空兵器(註:艦上戦闘機MiG-29K)により近代化される。

軍事外交筋は、今秋に「アドミラル・フロータ・ソヴィエツカヴァ・ソユーザ・クズネツォフ」は新たな航空機~艦上機MiG-29K/KUBと共に地中海東部へ向かうだろうとタス通信へ伝えた。
防衛産業企業体の情報提供者は、ロシア唯一の航空母艦は、遠距離航海から戻った後の2017年第1クオーター(1~3月)に近代化の開始が計画されているとタス通信へ話した。


[重航空巡洋艦アドミラル・クズネツォフの経歴(ロシア国防省公式サイト)]
[空母アドミラル・クズネツォフ艦長セルゲイ・アルタモノフ]

ニコラエフ(ウクライナ)黒海造船工場で1982年9月1日に起工され、1985年12月4日に進水し、1991年1月20日に当時のソ連海軍へ就役した重航空巡洋艦「アドミラル-フロータ-ソヴィエツカヴァ-ソユーザ・クズネツォフ」は、同年12月末に黒海から北方艦隊基地へ回航され、以後、同艦隊で運用されています。

「アドミラル・クズネツォフ」は、これまでに7回の遠距離航海を実施しており、最近では、2013年12月17日から2014年5月18日までの5ヶ月間に渡る大西洋・地中海遠征を実施しています。
[空母アドミラル・クズネツォフ第5次地中海遠征(2013年12月-)]

2015年5月-8月には、ロスリャコヴォ大型浮きドックPD-50へ入渠し、普段は海水に浸かっている艦底部分(吃水線から下の部分)の修復作業が行なわれました。
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[ロシア海軍空母アドミラル・クズネツォフは浮きドックを出る]

2015年10月-11月にはバレンツ海で演習を行ないました。
[ロシア海軍の正規空母アドミラル・クズネツォフは抜錨した]
[ロシア海軍の正規空母アドミラル・クズネツォフはバレンツ海で訓練を続ける]
[ロシア海軍の正規空母アドミラル・クズネツォフは海上目標へ艦対空ミサイルを発射した]
[ロシア海軍の正規空母アドミラル・クズネツォフはバレンツ海で防空演習を始めた]

その後、ムルマンスク市北方の第35艦船修理工場でメンテナンスと修理(技術的準備状態の回復)が行なわれました。
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[ロシア海軍唯一の空母アドミラル・クズネツォフは就役25周年を祝った]

「アドミラル・クズネツォフ」の搭載機部隊である第279独立艦上戦闘機航空連隊(艦上戦闘機Su-33)は、2016年4月末から6月下旬までクリミア半島サキ飛行場に在る艦上戦闘機発着訓練施設(旧ニートカ)で訓練を行ないました。
[ロシア海軍航空隊の艦上戦闘機Su-33はクリミア半島の訓練複合体ニートカでの発着訓練を完了した]

「アドミラル・クズネツォフ」の搭載機の近代化は進められており、以前からの艦上戦闘機Su-33(寿命延長改修済み)に加え、新たに発注された艦上戦闘機MiG-29K/KUBは2015年末までに契約分全機(24機)が納入されています。
(2013年末に4機、2014年末に10機、2015年末に10機納入)
[ロシア海軍唯一の空母アドミラル・クズネツォフは新型艦上機により近代化される]
[ロシア海軍の空母アドミラル・クズネツォフの為の艦上戦闘機MiG-29K/KUBは契約分全機(24機)の納入を完了した]

艦上戦闘機MiG-29K/KUBを装備する第100独立艦上戦闘機航空連隊は2015年末に創設され、現在はクラスノダール地方エイスクに在る艦上戦闘機発着訓練施設(新ニートカ)で錬成訓練を行なっています。
[ロシア連邦国防相セルゲイ・ショイグ上級大将はエイスクのロシア海軍飛行訓練センター(新ニートカ)を視察した]
[MiG-29K/KUBで編成されたロシア海軍の新たな艦上戦闘機航空連隊は本格的な戦闘訓練飛行を始めた]

ただ、一部のMiG-29K/MiG-29KUBは、クリミア半島サキ飛行場に在る艦上戦闘機発着訓練施設(旧ニートカ)へ進出して訓練を行なっているようです。



「アドミラル・クズネツォフ」は、今年(2016年)秋に地中海東部への遠征が計画されています。
[ロシア海軍の重航空巡洋艦アドミラル・クズネツォフは2016年秋に新たな艦上戦闘機と共に地中海東部へ行く]
[ロシア海軍の空母アドミラル・クズネツォフは2016年10月以降に地中海東部へ行く]

「アドミラル・クズネツォフ」は6月15日に第35艦船修理工場の岸壁を離れ、コラ湾(セヴェロモルスク沖泊地)へ進出しました。
[ロシア海軍の重航空巡洋艦アドミラル・クズネツォフはムルマンスク修理工場岸壁を離れ、コラ湾へ進出した]
[ロシア海軍の空母アドミラル・クズネツォフは海上での訓練後にムルマンスク艦船修理工場へ戻る]
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6月21日、「アドミラル・クズネツォフ」バレンツ海へ出航し、対空防衛演習を実施しました。
[ロシア海軍北方艦隊の重航空巡洋艦アドミラル・クズネツォフはバレンツ海へ出航し、対空防衛演習を行なった]

そして7月1日、「アドミラル・クズネツォフ」バレンツ海で搭載機の飛行訓練を開始しました。

どの航空機が飛行訓練を行なったのかまでは明らかにされていませんが、おそらくは、6月末にクリミア半島での訓練を終えた第279艦上戦闘機航空連隊艦上戦闘機Su-33でしょう。

今後は第100艦上戦闘機航空連隊艦上戦闘機MiG-29Kの飛行訓練も行なわれることになるでしょう。


今年10月以降の地中海遠征から戻った後、「アドミラル・クズネツォフ」の近代化改装が始まります。
同艦の近代化改装も、ムルマンスク第35艦船修理工場で実施される事になります。
[ロシア海軍唯一の空母アドミラル・クズネツォフの近代化改装は2017年初頭から始まる]
[ムルマンスクの第35艦船修理工場はロシア海軍空母アドミラル・クズネツォフ近代化改装の為にドックを拡張する]
[ロシア海軍の重航空巡洋艦アドミラル・クズネツォフは近代化改装により兵装を変更する]
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