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ロシア海軍最新鋭潜水艦救助船イーゴリ・ベロウソフはスエズ運河を通過して紅海へ入った

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『ロシア通信社ノーボスチ』より
2016年7月13日2時8分配信
【ロシア海軍の船「イーゴリ・ベロウソフ」はスエズ運河を通過して航路を進む】
モスクワ、7月13日-ロシア通信社ノーボスチ

ロシア海軍救助船「イーゴリ・ベロウソフ」スエズ運河を通過し、バルト艦隊から太平洋艦隊への艦隊間移動上の航路を進み続ける。
水曜日、海軍の代理人イーゴリ・ディガロ1等海佐は発表した。

「ロシア海軍の最新大洋救助船イーゴリ・ベロウソフは、バルト艦隊から太平洋艦隊の常時駐留所への艦隊間移動の枠組みにおいてスエズ運河を通過し、承認された航路に沿ってアフリカの角海域を横断します」
ディガロ
は表明した。

彼は、航海中に「イーゴリ・ベロウソフ」ポルトガルリスボン港アルジェリアオラン港キプロスリマソール港への業務寄港を行ない、規準量の物資を補充した事を指摘した。
乗組員の精神状態は正常であり、割り当てられた航海上の当直に就いている事を当局の代理人は強調した。

同船の太平洋艦隊への到着は8月に予定されており、太平洋艦隊の捜索救助業務サービスの一員として加わる。

「イーゴリ・ベロウソフ」は6月1日にバルチースクから太平洋艦隊への移動を開始した。
長期航海の開始前、救助船「イーゴリ・ベロウソフ」乗組員は一連の準備活動と必要な錬成任務を実施した。

艦隊間移動を行なう際の乗組員及び機器設備の準備状態は、バルト艦隊射爆場での同船の数度の検査航海中に点検された。
5月中に救助船の潜水夫は潜水鐘を使用した深度90メートル及び120メートルへの潜水を何度か実施した。

太平洋艦隊への船の移動準備計画に沿って、電波航法システム及び居住保障システムが点検され、航海士、当直の信号士と無線通信士の訓練、更には船内演習が実施された。


プロジェクト21300S救助船(潜水艦救難艦)「イーゴリ・ベロウソフ」は、2005年10月24日にサンクトペテルブルク市「アドミラルティ造船所」で起工され、2012年10月30日に進水しました。
[新型潜水艦救助船イーゴリ・ベロウソフ進水]

2014年12月25日から最初の洋上試験を開始し、2015年1月7日に終了しました。
[ロシア海軍最新鋭救助船イーゴリ・ベロウソフは最初の洋上試験を終えた]

その後、3月28日には次の洋上試験の為に出航しました。

8月10日、大西洋上で試験を行なう為、サンクトペテルブルクを抜錨しました。
[ロシア海軍最新鋭潜水艦救難艦イーゴリ・ベロウソフは深海試験の為に大西洋へ向かった]


「イーゴリ・ベロウソフ」大西洋上で深海潜水艇プロジェクト18271「ベステル-1」AS-40、深海潜水複合体GVK-450、遠隔操作水中捜索救助装置「パンテラ-プリュス」の深海試験などを実施しました。

深海潜水複合体GVK-450


深海潜水艇プロジェクト18271「ベステル-1」AS-40
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遠隔操作水中捜索救助装置「パンテラ-プリュス」

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大西洋及びバルト海での各種試験を終えた「イーゴリ・ベロウソフ」は2015年10月末にサンクトペテルブルクへ戻ってきました。
[ロシア海軍最新救助船(潜水艦救難艦)イーゴリ・ベロウソフは工場航行試験を完了した]

その後、「イーゴリ・ベロウソフ」バルト海国家受領試験を行ない、2015年12月下旬に完了しました。

2015年12月25日、海軍旗(聖アンドレイ旗)初掲揚式典が開催され、正式にロシア海軍へ就役しました。
[最新鋭潜水艦救助船イーゴリ・ベロウソフはロシア海軍へ就役した]



「イーゴリ・ベロウソフ」搭載艇AS-40は先にウラジオストクへ移送されました。
[ロシア海軍最新鋭バチスカーフAS-40は太平洋艦隊の救助船アラゲズへ受け入れられた]

「イーゴリ・ベロウソフ」は、就役後もバルチースクに留まり、錬成訓練を行なっていましたが、2016年6月1日、ウラジオストクへ向け出港しました。
[ロシア海軍最新鋭潜水艦救助船イーゴリ・ベロウソフはウラジオストクへ向かった]

6月10日から13日までポルトガルリスボンへ寄港しました。
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6月16日にジブラルタル海峡を通過し、地中海へ入りました。
[ロシア海軍最新鋭潜水艦救助船イーゴリ・ベロウソフは地中海へ入った]

そして7月13日にはスエズ運河を通過して紅海へ入りました。
つまり「イーゴリ・ベロウソフ」は約1ヶ月の間、地中海に居た事になりますが、今回のロシア海軍広報部発表によると、この間にアルジェリアキプロスを訪問していました。

「イーゴリ・ベロウソフ」ウラジオストク到着は2016年8月の予定です。


プロジェクト21300S救助船(潜水艦救難艦)は、計5隻の建造が計画されており、2番船は2017年末に起工される予定です。
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