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ロシア海軍太平洋艦隊旗艦・親衛ロケット巡洋艦ワリャーグは長期航海を終えてウラジオストクへ帰港した

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『タス通信』より
2016年7月18日5時30分配信
【親衛ロケット巡洋艦「ワリャーグ」は9ヶ月間の航海からウラジオストクへ戻ってきた】
ウラジオストク、7月18日/タス通信特派員ナターリヤ・ニクーリナ

9ヶ月間に及ぶ航海を終えた太平洋艦隊親衛ロケット巡洋艦「ワリャーグ」は、月曜日にウラジオストクへ戻ってきた。
この間にベンガル湾海軍演習『インドラ・ネイヴィー』へ参加し、シリアロシア航空基地フマイミーンの対空防衛手段をカバーした。
タス通信沿海地方行政府広報サービスより伝えられた。

「太平洋艦隊の軍事評議会は、東方軍管区司令官セルゲイ・スロヴィキン大将に代わり、最も離れた世界の大洋ゾーンで重要な任務を成功裏に遂行した事に感謝します。
乗組員は戦闘局面において、彼等へ与えられた全ての任務を遂行しました。
それから戻ってきただけでは無く、オホーツク海での太平洋艦隊の大規模演習へ参加し、戦闘即応体制の高い水準を示し、困難な戦闘演習を成功裏に実行しました。
貴方達は、旗竿へ翻る親衛海軍旗へ何ら恥じる事は無いと確信します」

行政府は太平洋艦隊司令官セルゲイ・アヴャキャンツの談話を引用した。

太平洋艦隊旗艦は、沿海地方多種戦力小艦隊司令部、太平洋艦隊の退役将兵、沿海地方行政府の代表、(ウラジオストク)市の代表、更には将兵の家族に出迎えられた。
海軍の伝統として、巡洋艦「ワリャーグ」艦長アレクセイ・ウリャネンコ親衛2等海佐へ子豚の丸焼きが贈られた。
更に、表彰式典が開催され、アレクセイ・ウリャネンコロシア連邦大統領からの尊敬と感謝状を授与され、一連の士官、准士官、契約軍人は「シリア軍事作戦参加」勲章を受け取った。

親衛ロケット巡洋艦「ワリャーグ」は、9ヶ月間に渡る航海から戻った。
乗組員は、ベンガル湾海軍演習『インドラ・ネイヴィー』においてインド海軍と共に、与えられた任務を成功裏に果たした。
更には、ロシア黒海艦隊旗艦・ロケット巡洋艦「モスクワ」ラタキア沖で交代し、シリアロシア航空基地フマイミーンの対空防衛手段をカバーした。


2015年11月2日、親衛ロケット巡洋艦「ワリャーグ」は、ロシア-インド海軍合同演習『インドラ ネイヴィー-2015』へ参加する為、3隻の艦船(駆逐艦「ブイストルイ」、大型海洋給油船「ボリス・ブートマ」、救助曳船「アラタウ」)を伴ってウラジオストクを抜錨し、インドへ向かいました。
[ロシア海軍太平洋艦隊旗艦・親衛ロケット巡洋艦ワリャーグと駆逐艦ブイストルイはインドへ向かった]

太平洋艦隊艦船支隊は、2015年11月4日午前10時頃に対馬海峡を通過しました。
日本国防衛省・統合幕僚監部公式サイトより
2015年11月5日公表
【ロシア海軍艦艇の動向について】

この間(つまり11月3日頃)に日本海で一連の訓練が実施され、対馬海峡を通過する際に1905年5月のツシマ沖海戦の戦没者の追悼式典を開催しました。
[ロシア海軍太平洋艦隊艦船部隊は日本海で演習を行なった]

11月9日、「太平洋」上で一連の演習が実施されました。
[ロシア海軍太平洋艦隊艦船部隊は太平洋上で演習を実施した]

11月20日まで南西諸島周辺海域に滞在し、投錨して洋上補給、ヘリコプター発着訓練などを行なっていました。
[ロシア海軍太平洋艦隊艦船支隊は2015年11月中旬に南西諸島周辺海域で行動していた]

その後、南下して南シナ海へ向かい、12月2日にはマラッカ海峡を通過してインド洋へ出ました。
[ロシア海軍太平洋艦隊艦船支隊はインド洋へ入った]

12月6日、インド東岸ヴィシャーカパトナム港へ到着しました。
[インド海軍との合同演習に参加するロシア海軍太平洋艦隊艦船支隊はインドのヴィシャーカパトナム港へ到着した]

合同演習『インドラ ネイヴィー-2015』は12月7日から始まりました。
[ロシア-インド海軍合同演習『インドラ・ネイヴィー-2015』が始まった]

太平洋艦隊艦船支隊は、12月7日から9日までヴィシャーカパトナム港へ滞在し、両国海軍代表団による海上演習の打ち合わせ、インド海軍将兵の親衛ロケット巡洋艦「ワリャーグ」見学、両国海軍将兵のスポーツ大会、ロシア海軍将兵の地元観光などが行なわれました。

12月10日、ロシア海軍インド海軍の演習参加艦船はヴィシャーカパトナム港を抜錨し、海上での実地演習(アクティブ・フェーズ)を開始しました。
[合同演習『インドラ・ネイヴィー-2015』へ参加するロシア海軍とインド海軍の艦船はヴィシャーカパトナムを抜錨した]
[ロシア海軍とインド海軍はベンガル湾で合同演習『インドラ・ネイヴィー-2015』を行なっている]

海上での実地演習は12月11日も引き続き行なわれました。
[インド-ロシア海軍合同演習『インドラ・ネイヴィー-2015』海上段階2日目(2015年12月11日)]

演習は12月12日に完了し、インド海軍フリゲート「サヒャディ」で最後の会合が行なわれ、送別式典が開催されました。
[インド-ロシア海軍合同演習『インドラ・ネイヴィー-2015』は終了した]


合同演習が終わった後、太平洋艦隊艦船支隊は東西に分かれ、親衛ロケット巡洋艦「ワリャーグ」は単独で西へ、その他の3隻(駆逐艦「ブイストルイ」、大型海洋給油船「ボリス・ブートマ」、救助曳船「アラタウ」)は東へ向かいました。

単艦行動になった親衛ロケット巡洋艦「ワリャーグ」は、12月24日から26日までオマーンサラーラ港へ寄港した後、アデン湾付近で新年を迎えました。
[インド海軍との合同演習へ参加したロシア海軍太平洋艦隊艦船支隊は洋上で2016年の元旦を迎える]

2016年1月3日、スエズ運河を通過して地中海へ入りました。
[ロシア海軍太平洋艦隊旗艦・親衛ロケット巡洋艦ワリャーグはスエズ運河を通過して地中海へ入った]

その後、ロシア海軍地中海作戦連合部隊の旗艦任務に就き、シリア沖で行動していました。
[ロシア海軍太平洋艦隊旗艦・親衛ロケット巡洋艦ワリャーグはシリア沖で戦闘任務に就いている]
[ロシア海軍の12隻の艦船が地中海東部に滞在している]

その後の「ワリャーグ」の動向は公表される事は有りませんでしたが、6月3日から5日までシンガポールを訪れました。
(つまり5月半ば頃には地中海を出てインド洋方面へ向かっていた)
[ロシア海軍太平洋艦隊旗艦・親衛ロケット巡洋艦ワリャーグはシンガポールを訪れた]

「ワリャーグ」シンガポールを出航後、東シナ海を北上し、6月12日に対馬海峡を通過して日本海へ入りました。
[ロシア海軍太平洋艦隊旗艦・親衛ロケット巡洋艦ワリャーグは対馬海峡を通過した]
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しかし、「ワリャーグ」ウラジオストクへ戻る事は無く、沿海地方を素通りして日本海を北上し、6月15日に宗谷海峡を通過してオホーツク海へ入りました。
[ロシア海軍太平洋艦隊旗艦・親衛ロケット巡洋艦ワリャーグは宗谷海峡を通過してオホーツク海へ入った]

オホーツク海へ入った後の「ワリャーグ」の動向は一切公表されませんでしたが、カムチャツカ方面(ペトロパヴロフスク・カムチャツキー)に滞在し、オホーツク海で実施されたロシア太平洋艦隊の演習へ参加していました。

7月16日、「ワリャーグ」オホーツク海からカムチャツカ半島クラ射爆場の地上目標へ有翼ミサイル「ヴルカーン」を発射しました。
[ロシア海軍太平洋艦隊旗艦・親衛ロケット巡洋艦ワリャーグはカムチャツカ半島の地上目標へ巡航ミサイルを発射した]

その後、宗谷海峡を通過して日本海へ入り、7月18日にウラジオストクへ帰港しました。


オホーツク海演習へ参加した他の艦艇も既にウラジオストクへ帰港しているようです。
[ロシア海軍太平洋艦隊艦艇は宗谷海峡を西進した]

なお、「ワリャーグ」は2013年にも地中海東部へ派遣されています。
[ロケット巡洋艦ワリャーグ地中海遠征(2013年8月-2014年1月)]



「ワリャーグ」、は2015年12月29日に「ナヒーモフ勲章」を授与されています。
[ロシア海軍太平洋艦隊旗艦・親衛ロケット巡洋艦ワリャーグはナヒーモフ勲章を授与される]

親衛ロケット巡洋艦「ワリャーグ」は、2020年までに近代化改装が実施されます。
[ロシア海軍太平洋艦隊旗艦・親衛ロケット巡洋艦ワリャーグは2020年までに近代化改装を行なう]
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