ロシア海軍太平洋艦隊の原子力水中巡洋艦トムスクは任務を終えてカムチャツカへ帰港した


『ロシア通信社ノーボスチ』より
2016年7月27日7時9分配信
【原子力水中巡洋艦「トムスク」はカムチャツカの駐留地点へ戻った】
モスクワ、7月27日-ロシア通信社ノーボスチ
原子力水中ロケット巡洋艦「トムスク」は、成功裏に任務を遂行した後、ヴィリュチンスク市の太平洋艦隊潜水艦部隊の常時駐留地点へ戻ってきた。
東方軍管区下の太平洋艦隊広報サービス・情報供給部長ウラジーミル・マトヴェーエフは発表した。
「水中巡洋艦の艦長セルゲイ・セルギエンコ1等海佐は、セルゲイ・レキシ少将へ、乗組員は与えられた任務を遂行し、水中巡洋艦の構成材に異常は無く、乗員は健常であると報告しました」
マトヴェーエフは話した。
桟橋で潜水艦乗員は、潜水艦部隊司令部の代表、連合部隊本部の士官、家族や親戚に出迎えられた。
レキシ少将は、伝統的な子豚の丸焼きを艦長と乗組員へ贈り、特に優秀な将兵には表彰状と価値ある贈り物を手渡した。
ロシア・ソ連潜水艦総合情報サイト『ディープストーム』より
【プロジェクト949A:K-150「トムスク」】
巡洋潜水艦K-150はセヴェロドヴィンスクの「セヴマシュ」造船所で1991年8月27日に起工されました。
1992年4月28日、原子力水中巡洋艦へ種別変更されました。
1993年4月13日、「トムスク」と命名されました。
1996年7月20日に進水し、1996年12月30日にロシア海軍へ納入されました。
1997年3月17日に赤旗北方艦隊の第1潜水艦小艦隊・第11潜水艦師団へ編入されました。
1998年に太平洋艦隊へ転属し、カムチャツカ半島のヴィリュチンスクへ回航されました。
2008年11月、定期修理を行なう為、沿海地方ボリショイ・カーメニ市の艦船修理工場「ズヴェズダー」へ到着しました。
2013年9月16日4時30分頃(モスクワ時間)、修理中に火災が発生しました。
[オスカーII級原潜トムスク火災事故]
[オスカーII級原潜トムスク火災事故・続報]
2014年6月12日に進水しました。
[オスカーII級原潜トムスクは進水した]
2014年12月25日に海軍へ引き渡された後、カムチャツカに向かいました。
12月27日に宗谷海峡を東へ通過しました。
『日本国防衛省・統合幕僚監部公式サイト』より
2014年12月28日発表
【ロシア海軍艦艇の動向について】
この「オスカーII級巡航ミサイル原子力潜水艦」が「トムスク」です。
この時、「トムスク」に随伴していた大型対潜艦「マルシャル・シャーポシニコフ」(543)は、回航時のエスコート役だったようです。
「マルシャル・シャーポシニコフ」は、「トムスク」が無事にオホーツク海へ入ったのを確信した後、反転してウラジオストクへ戻りました。
12月31日にヴィリュチンスク基地へ到着しました。
その後の動向は公表されませんでしたが、2015年12月には長期航海を終えてヴィリュチンスク基地へ戻っています。
おそらくは、オホーツク海のパトロール任務を遂行していたのでしょう。
そして2016年7月27日、「トムスク」は「成功裏に任務を遂行した」後にヴィリュチンスク基地へ帰港しました。
「トムスク」が如何なる任務を遂行していたのかについては全く触れられていませんが、7月14日、カムチャツカに駐留する太平洋艦隊航空隊の迎撃戦闘機MiG-31は戦闘訓練を行ない、「原子力潜水艦から発射され、超音速で飛翔する有翼ミサイル」を撃墜しています。
[ロシア海軍太平洋艦隊の戦闘機MiG-31は原潜から発射された超音速巡航ミサイルを撃墜した]
この有翼ミサイル~「グラニート」を発射したのは「トムスク」だったようです。
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