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タタールスタンのゼレノドリスク造船所はロシア海軍の為に小型ロケット艦カラクルト級を5隻建造する

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『タス通信』より
2016年8月3日13時23分配信
【ロシア連邦海軍は2022年までに5隻のロケット艦「カラクルト」を受領する
カザン、8月3日/タス通信特派員ダミール・ハイルリン

ゴーリキー記念ゼレノドリスク工場ロシア海軍の為にプロジェクト22800「カラクルト」小型ロケット艦5隻を建造し、軍は2018年~2021年にこれらを受領する。
水曜日、タス通信は同社の副総取締役アレクサンドル・カルポフより伝えられた。

「当工場は、5隻のプロジェクト22800カラクルト小型ロケット艦の発注を受けました。
最初の船は2018年に御客様へ御引渡しする計画であり、最後(の艦)は2021年になります」
カルポフ
は話した。

以前には、ケルチ工場『ザリフ』小型ロケット艦の発注を得る為に活動していると報じられた。

合計で18隻の「カラクルト」型が建造される事になるだろう。
既に同プロジェクト艦3隻が『ペラ』工場で、更に1隻はフェオドシヤ造船会社『海洋』で起工されている。
『ペラ』は、クリミア造船所と合同で建造する3隻を含め、総計7隻の艦を建造する。

プロジェクト22800「カラクルト」小型ロケット艦は、打撃ミサイル複合体「カリブル-NK」、口径76mm或いは100mmの艦砲、更には高射ミサイル砲複合体の装備が計画されている。
艦の排水量は約800トンであり、これらは30ノット以上の速力を発揮できる。

ゴーリキー記念ゼレノドリスク工場は、現在、複合体「カリブル」で武装するプロジェクト21631「ブヤン-M」小型ロケット艦シリーズを建造している。
3隻は既にカスピ小艦隊へ在籍し、もう2隻は黒海(艦隊)に駐留している。
ロシア海軍へ9隻の同プロジェクトの引き渡しが計画されている。


[新世代小型ロケット艦カラクルト級]


プロジェクト22800「カラクルト」は、ロシア海軍の現用のプロジェクト12341「オヴォード」小型ロケット艦(ナヌチュカ級)及びプロジェクト12411「モルニヤ」ロケット艇(タランタル級)の代替となる新世代の小型ロケット艦であり、現在までに4隻が起工されています。

「カラクルト」の最初の2隻:「タイフーン」「ウラガーン」は、2015年12月24日にサンクトペテルブルク近郊の『ペラ』造船所で起工されました。
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[ロシア海軍の為のプロジェクト22800小型ロケット艦ウラガーンとタイフーンはサンクトペテルブルクで起工された]

2016年5月10日には、クリミア半島フェオドシヤ造船工場「シトルム」が起工されました。
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[ロシア海軍の為のプロジェクト22800小型ロケット艦シトルムはクリミアで起工された]

7月29日には、『ペラ』造船所「シクヴァル」が起工されました。
[ロシア海軍の為のプロジェクト22800小型ロケット艦シクヴァルは起工された]

「カラクルト」級は合計18隻の建造が予定されており、『ペラ』造船所及びフェオドシヤ造船工場では計7隻を建造します。
(この内の3隻は『ペラ』造船所フェオドシヤ造船工場による共同建造)

そして今回の記事の通り、ロシア内陸部タタールスタン共和国『ゴーリキー記念ゼレノドリスク工場』は、5隻の「カラクルト」級の建造を受注しました。
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1隻目は2018年に、5隻目は2021年末にロシア海軍へ引き渡される予定となっております。


『ゴーリキー記念ゼレノドリスク工場』では、似たような武装の似たような艦であるプロジェクト21631「ブヤン-M」小型ロケット艦が建造されており、既に5隻がロシア海軍へ引き渡され、4隻が造船所で建造中です。
[ロシア海軍は2019年までに巡航ミサイル"カリブル"を装備する9隻の小型ロケット艦ブヤン-Mを受領する]

建造中の6番艦「ヴィシニィ・ヴォロチェク」
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建造中の7番艦「オレホヴォ・ズエヴォ」
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「ブヤン-M」の建造は9隻で終了しますが、その後の『ゴーリキー記念ゼレノドリスク工場』の仕事として、同様の武装(有翼ミサイル「カリブル」)を有する小型ロケット艦5隻を建造する事になりました。


これで18隻建造予定の「カラクルト」級の内、12隻の建造が決まりましたが、あとの6隻を何処で建造するのかは、現時点では明らかにされていません。
極東方面の造船所で建造される可能性も有るでしょう。

現在、太平洋艦隊へ配備されているプロジェクト12341小型ロケット艦ウラジオストク東方造船所で、プロジェクト12411ロケット艇ハバロフスク造船所で建造されました。
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