ロシア海軍北方艦隊の艦船部隊は北極圏遠征へ出発した

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『ロシア連邦国防省公式サイト』より
ロシア北方艦隊広報サービス発表
2016年8月30日19時48分配信
【北方艦隊の艦・支援船支隊はセヴェロモルスクを去り、北極圏へ進路を取った】

本日(8月30日)、北方艦隊艦・支援船支隊は、戦闘訓練計画に沿って北方艦隊主要基地セヴェロモルスクからバレンツ海へ出航し、北極東方海域へ進路を取った。

支隊は、大型対潜艦「ヴィツェ・アドミラル・クラコーフ」、支援船:救助曳船「パミール」、サルベージ船KIL-164で構成される。
昨年末に艦隊へ編入された最新の海洋兵器輸送船「アカデミック・コワリョーフ」も、北極圏航海へ初めて参加する。

常置駐留所からバレンツ海へ出航した北方艦隊艦・支援船支隊は、掃海艦「ポリャールヌイ」、「エリニヤ」、「ヤドリン」で構成されるコラ多種戦力小艦隊掃海艦グループの支援を受け、基地から出航する艦隊の部隊の機雷掃海を保障する演習が実施された。

北方艦隊司令官ニコライ・エフメロフ中将が指摘したように、北極圏を移動する艦船支隊の航海環境の視点から困難な条件下での航海の安全を最大限に確保する為、特殊な水文気象条件を考慮し、結氷状況の常時監視には北方艦隊第45航空・防空軍航空機ヘリコプターが関与する。

遠距離航海の主な目的は、世界の大洋の作戦上重要な海域におけるロシアの海軍の存在の確保、更には、北極ゾーンにおけるロシア連邦の海上船舶航行及び他の海上経済活動の安全保障にある。

艦船支隊は、ノヴォシビルスク諸島までの北方海上航路のルートに沿って一連の演習を実施し、更には、北極の島へ配置された北方艦隊の部隊の駐留場所を訪れる。

移動航路上の指定地点で、支隊北方艦隊の他の戦闘艦及び支援船が補充される。

北方海上航路の海域移動の特定段階において、艦隊艦船支隊国営法人『ロスアトム』原子力砕氷船の随伴が計画されている。

これは、過去数年間の北極圏における北方艦隊の5回目の大規模航海である。
2012年、ロシア海軍の歴史上初めて北方艦隊海軍歩兵コテリヌイ島の無防備の海岸へ初めての海洋揚陸部隊の上陸を実施した。
2013年、北方艦隊旗艦・重原子力ロケット巡洋艦「ピョートル・ヴェリキー」率いる艦船支隊は、航空司令部「テンプ」を復活させる為、ノヴォシビルスク諸島へ機材を送り届けた。
2014年の北方艦隊部隊の大規模な北極圏航海は、ノヴォシビルスク諸島ロシア連邦の海岸および北極圏の島嶼ゾーンの保護の為の演習となった。
昨年(2015年)の同様の航海中には、タイミル半島の重要な施設の保護の為、北方艦隊北極圏自動車化射撃兵旅団の部隊との軍種間演習が初めて実施された。


ロシア北方艦隊は、2012年から北極圏での行動を活発化させています。

2012年9月、重原子力巡洋艦「ピョートル・ヴェリキー」、大型対潜艦「アドミラル・チャバネンコ」、「ヴィツェ・アドミラル・クラコーフ」、大型揚陸艦「アレクサンドル・オトラコフスキー」を中核とする部隊が北極海への遠距離航海を行ないました。
(2012年9月12日出港、9月28日帰港)
[ロシア北方艦隊北極圏演習(2012年9月)]

2013年9月にも、重原子力巡洋艦「ピョートル・ヴェリキー」、大型揚陸艦「オレネゴルスキー・ゴルニャク」、「コンドポガ」を中核とする部隊が北極海への遠距離航海を行ないました。
(2013年9月3日出港、9月30日帰港)
この時には、ノヴォシビルスク諸島コテリヌイ島へ飛行場建設の為の各種機材や資材が陸揚げされ、同島の飛行場は再建されました。
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[聖アンドレイの旗の下に]

2014年9月には、大型対潜艦「アドミラル・レフチェンコ」、大型揚陸艦「ゲオルギー・ポベドノーセッツ」、「コンドポガ」を中核とする部隊が北極圏へ派遣されました。
(2014年9月6日出港、10月9日寄港)
『ロシア通信社ノーボスチ』より
2014年10月9日14時09分配信
【ロシア北方艦隊の艦は北極圏航海から戻ってきた】

2014年12月1日には、北方艦隊を中核とする北方統合戦略司令部が設立されました。
[ロシア連邦軍北極圏統合戦略司令部が設立された]

2015年にも北極圏への遠距離航海と演習が実施されました。
艦船支隊は8月16日に出航しました。
[ロシア海軍北方艦隊艦船部隊は北極圏遠征へ出発した]

[北方艦隊艦船支隊]
大型対潜艦「セヴェロモルスク」
大型揚陸艦「ゲオルギー・ポベドノーセッツ」
大型揚陸艦「コンドポガ」
海洋給油船「セルゲイ・オシポフ」
サルベージ船KIL-164
サルベージ船「アレクサンドル・プーシキン」
救助曳船「パミール」


2隻の大型揚陸艦には、何時もの海軍歩兵部隊(キルケネス赤旗授与・第61独立海軍歩兵旅団)では無く、2012年に北方艦隊の指揮下へ移管された「ペチェンガ2等クトゥゾフ勲章受章・第200独立自動車化歩兵旅団」所属部隊が乗っていました。
[ロシア海軍北方艦隊艦船部隊は北極圏のジクソンへ到着した]

演習はタイミル半島の重要な工業施設周辺、ノヴォシビルスク諸島コテリヌイ島でも実施され、遠征部隊は2015年10月10日に帰港しました。



そして2016年8月30日、北方艦隊艦船支隊北極圏遠征へ出発しました。
今回もノヴォシビルスク諸島まで行くようです。

今回の遠征部隊は、大型対潜艦「ヴィツェ・アドミラル・クラコーフ」、救助曳船「パミール」、サルベージ船KIL-164、海洋兵器輸送船「アカデミック・コワリョーフ」で構成されていますが、今後、他の艦船も加わるようです。

大型対潜艦「ヴィツェ・アドミラル・クラコーフ」(1982年1月10日就役、2010年12月7日再就役)は、2015年10月23日から2016年4月4日まで地中海、インド洋への遠距離航海を実施しました。
[ヴィツェ・アドミラル・クラコーフ遠距離航海(2015年10月-2016年4月)]

海洋兵器輸送船「アカデミック・コワリョーフ」は、昨年12月に就役したばかりの最新鋭船です。
[弾道ミサイル輸送船アカデミック・コワリョーフはロシア海軍へ就役した]
[ロシア海軍の新型兵器輸送船アカデミック・コワリョーフは北方艦隊基地セヴェロモルスクへ到着した]
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