ロシア海軍の空母アドミラル・クズネツォフは2016年9月末に新型艦上戦闘機MiG-29K/KUBを運用する為の改修を終える
- カテゴリ:重航空巡洋艦アドミラル・クズネツォフ


『タス通信』より
2016年9月2日20時39分配信
【情報筋:「アドミラル・クズネツォフ」は9月末までに新たな航空機を運用する為の設備を補充する】
サンクトペテルブルク、9月2日/タス通信
新たな艦上戦闘機MiG-29K/KUBの運用を可能にする重航空巡洋艦「アドミラル・クズネツォフ」の近代化は9月末に完了する。
金曜日、航空機製造業界の情報提供者は報道機関へ伝えた。
「9月20日には、アドミラル・クズネツォフへ戦闘機MiG-29K/KUBを運用する為の設備が補充されています。
これは、航空(着艦)拘束装置及び電波電子機器の部分に関する話です」
情報提供者は話した。
タス通信は、この情報を公式に確認していない。
以前、ロシア海軍副総司令官ヴィクトール・ブルスクは、今秋に「アドミラル・クズネツォフ」は、少なくとも3ヶ月間に渡る航海へ向かうと発表した。
巡洋艦は、ヘリコプターKa-52K及び戦闘機MiG-29K/KUBが含まれる更新された航空群を得る。
以前、軍事外交筋は、「アドミラル・クズネツォフ」の艦上航空隊が2016年10月から1017年1月までシリアの過激派への攻撃に参加するとタス通信へ伝えた。
以前に伝えられたように、「アドミラル・クズネツォフ」は2017年に修理へと向かう。
作業は艦船修理センター『ズヴェズドーチカ』で実施される事になるが、それが何時まで続くのかは未だ決まっていない。
『統合造船業営団』のトップ、アレクセイ・ラフマノフは、「アドミラル・クズネツォフ」の近代化には約2年間掛かるが、期間や作業量は変更される事も有り得ると予告した。
[重航空巡洋艦アドミラル・クズネツォフの経歴(ロシア国防省公式サイト)]
[空母アドミラル・クズネツォフ艦長セルゲイ・アルタモノフ]
ニコラエフ(ウクライナ)の黒海造船工場で1982年9月1日に起工され、1985年12月4日に進水し、1991年1月20日に当時のソ連海軍へ就役した重航空巡洋艦「アドミラル-フロータ-ソヴィエツカヴァ-ソユーザ・クズネツォフ」は、同年12月末に黒海から北方艦隊基地へ回航され、以後、同艦隊で運用されています。
「アドミラル・クズネツォフ」は、これまでに7回の遠距離航海を実施しており、最近では、2013年12月17日から2014年5月18日までの5ヶ月間に渡る大西洋・地中海遠征を実施しています。
[空母アドミラル・クズネツォフ第5次地中海遠征(2013年12月-)]
2016年前半はムルマンスクの第35艦船修理工場でオーバーホール(技術的準備状態の回復)が行なわれ、6月下旬からバレンツ海で訓練を開始し、7月1日以降は艦載機の飛行訓練も行われています。
[ロシア海軍の正規空母アドミラル・クズネツォフの艦載機の発着艦訓練が始まった]
7月31日の「ロシア海軍の日」には、セヴェロモルスクの観艦式へ参加しました。

「アドミラル・クズネツォフ」は、今年(2016年)秋に地中海東部への遠征が計画されており、現在、その為の準備が進められています。
[ロシア海軍の空母アドミラル・クズネツォフは地中海遠征の準備を行なっている]
[ロシア海軍の重航空巡洋艦アドミラル・クズネツォフは2016年秋に新たな艦上戦闘機と共に地中海東部へ行く]
[ロシア海軍の空母アドミラル・クズネツォフの地中海遠征は約4ヶ月間に渡る]
[ロシア海軍の空母アドミラル・クズネツォフは2016年10月20日よりも前に地中海へ向かうかもしれない]
地中海東部へ進出した「アドミラル・クズネツォフ」は、シリア領内のISIL(イラク・レバントのイスラム国)への空爆作戦へ参加します。
[ロシア海軍の空母アドミラル・クズネツォフは2016年10月から2017年1月までISIL(イラク・レバントのイスラム国)への空爆作戦へ参加する]
「アドミラル・クズネツォフ」の為の新たな艦上戦闘機MiG-29KR/MiG-29KUBR(註:インド海軍向けのMiG-29K/MiG-29KUBと区別する為、ロシア海軍向けの機体に対して非公式に用いられている呼称。Rは「ロシア」の頭文字)は2015年末までに契約分全機(24機)が納入され、2016年1月には、MiG-29K/KUBを装備する新たな航空連隊~第100独立艦上戦闘機航空連隊が編成されました。
[ロシア海軍唯一の空母アドミラル・クズネツォフは新型艦上機により近代化される]
[ロシア海軍の空母アドミラル・クズネツォフの為の艦上戦闘機MiG-29K/KUBは契約分全機(24機)の納入を完了した]
[ロシア海軍の重航空巡洋艦アドミラル・クズネツォフの為の新たな艦上戦闘機MiG-29Kの航空連隊の編成は殆ど完了している]
[MiG-29K/KUBで編成されたロシア海軍の新たな艦上戦闘機航空連隊は本格的な戦闘訓練飛行を始めた]
第100独立艦上戦闘機航空連隊は、2016年6月からはクリミア半島のサキ飛行場へ進出し、艦上戦闘機発着訓練施設(旧ニートカ)で訓練を行なっています。

「アドミラル・クズネツォフ」には、艦上戦闘機MiG-29KR/MiG-29KUBRを運用する為の新たな慣性航法システムが装備されます。
[ロシア海軍の空母アドミラル・クズネツォフは艦上戦闘機MiG-29K/KUBを運用する為の新型システムを搭載する]
2016年8月8日、第100独立艦上戦闘機航空連隊の艦上戦闘機MiG-29KRが初めて「アドミラル・クズネツォフ」へ着艦しました。
[ロシア海軍の空母アドミラル・クズネツォフへ初めて艦上戦闘機MiG-29KRが着艦した]
「アドミラル・クズネツォフ」は8月12日にムルマンスクの第35艦船修理工場へ戻り、オーバーホール(技術的準備状態の回復)及び部分的な近代化改装作業の第2段階(MiG-29KR/MiG-29KUBRを運用できるようにする為の改修)が実施されます。

この作業は2016年9月末までの完了が予定されています。。
[ロシア海軍の空母アドミラル・クズネツォフのオーバーホールは2016年9月末に完了する]
その後(2016年10月上旬頃)、「アドミラル・クズネツォフ」は、シリア沖へ向かう前に、バレンツ海で「新たな艦載システム」~上記の新たな慣性航法システムなど~の動作点検を行ないます。
[ロシア海軍の空母アドミラル・クズネツォフはシリア沖へ向かう前に新型艦載システムの試験を行なう]
今年10月以降の地中海遠征から戻った後、2017年から「アドミラル・クズネツォフ」の本格的な近代化改装が始まります。
同艦の近代化改装も、ムルマンスクの第35艦船修理工場で実施される事になります。
[ロシア海軍唯一の空母アドミラル・クズネツォフの近代化改装は2017年初頭から始まる]
[ムルマンスクの第35艦船修理工場はロシア海軍空母アドミラル・クズネツォフ近代化改装の為にドックを拡張する]
[ロシア海軍の重航空巡洋艦アドミラル・クズネツォフは近代化改装により兵装を変更する]
[ロシア海軍唯一の空母アドミラル・クズネツォフは2017年から近代化改装を開始する]
[ロシア海軍の重航空巡洋艦アドミラル・クズネツォフは近代化改装により新たな通信システムを受け取る]
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