ロシア海軍唯一の空母(重航空巡洋艦)アドミラル・クズネツォフの近代化改装はムルマンスクで始まり、後にセヴェロドヴィンスクへ移される

『タス通信』より
2016年9月6日11時7分配信
【「アドミラル・クズネツォフ」の近代化は、おそらくムルマンスクで開始される】
クビンカ/モスクワ州/、9月6日/タス通信
ロシアの重航空巡洋艦「アドミラル・クズネツォフ」の定期修理及び近代化は、大方はムルマンスクで開始され、後に艦はセヴェロドヴィンスクへ回航されることになるだろう。

タス通信は、艦船修理センター『ズヴェズドーチカ』総取締役ニコライ・カリストラトフより伝えられた。
「クズネツォフの修理の為の入札は、私が知る限りでは、未だ発表されておりません。
ですが、私共には、その為の用意があります。
工場の係留岸壁の準備は出来ておりますが、最初は、第35(艦船修理)工場で行なわれるでしょう-これは我々の支所ですから。
その後、こちらへ回航される事になるでしょう。
おそらくは、来年に」
対談者は話した。
今年、第35工場で同艦の技術的準備状態の回復工事が実施された。
以前、「アドミラル・クズネツォフ」は2017年に定期修理及び近代化へ向かうと伝えられた。
海軍は、その発注は、大方は艦船修理センター『ズヴェズドーチカ』が得る事になると公式に発表した。
作業期間は未だ決まっていない。
『統合造船業営団』のトップ、アレクセイ・ラフマノフの見方では、艦の近代化には約2年間掛かるが、期間や作業量は変更される事も有り得る。
ラフマノフによると、「アドミラル・クズネツォフ」の兵装構成は、近代化の際に変更される。
[重航空巡洋艦アドミラル・クズネツォフの経歴(ロシア国防省公式サイト)]
[空母アドミラル・クズネツォフ艦長セルゲイ・アルタモノフ]
ニコラエフ(ウクライナ)の黒海造船工場で1982年9月1日に起工され、1985年12月4日に進水し、1991年1月20日に当時のソ連海軍へ就役した重航空巡洋艦「アドミラル-フロータ-ソヴィエツカヴァ-ソユーザ・クズネツォフ」は、同年12月末に黒海から北方艦隊基地へ回航され、以後、同艦隊で運用されています。
「アドミラル・クズネツォフ」は、これまでに7回の遠距離航海を実施しており、最近では、2013年12月17日から2014年5月18日までの5ヶ月間に渡る大西洋・地中海遠征を実施しています。
[空母アドミラル・クズネツォフ第5次地中海遠征(2013年12月-)]
2016年前半はムルマンスクの第35艦船修理工場でオーバーホール(技術的準備状態の回復)が行なわれ、6月下旬からバレンツ海で訓練を開始し、7月1日以降は艦載機の飛行訓練も行われています。
[ロシア海軍の正規空母アドミラル・クズネツォフの艦載機の発着艦訓練が始まった]
7月31日の「ロシア海軍の日」には、セヴェロモルスクの観艦式へ参加しました。

8月8日、艦上戦闘機MiG-29KRが初めて「アドミラル・クズネツォフ」へ着艦しました。
[ロシア海軍の空母アドミラル・クズネツォフへ初めて艦上戦闘機MiG-29KRが着艦した]
「アドミラル・クズネツォフ」は8月12日にムルマンスクの第35艦船修理工場へ戻り、オーバーホール(技術的準備状態の回復)及び部分的な近代化改装作業の第2段階(MiG-29KR/MiG-29KUBRを運用できるようにする為の改修)が実施されます。

この作業は2016年9月末までの完了が予定されています。。
[ロシア海軍の空母アドミラル・クズネツォフのオーバーホールは2016年9月末に完了する]
[ロシア海軍の空母アドミラル・クズネツォフは2016年9月末に新型艦上戦闘機MiG-29K/KUBを運用する為の改修を終える]
その後(2016年10月上旬頃)、「アドミラル・クズネツォフ」は、シリア沖へ向かう前に、バレンツ海で「新たな艦載システム」~上記の新たな慣性航法システムなど~の動作点検を行ないます。
[ロシア海軍の空母アドミラル・クズネツォフはシリア沖へ向かう前に新型艦載システムの試験を行なう]
「アドミラル・クズネツォフ」は、今年(2016年)秋に地中海東部への遠征が計画されており、現在、その為の準備が進められています。
[ロシア海軍の空母アドミラル・クズネツォフは地中海遠征の準備を行なっている]
[ロシア海軍の重航空巡洋艦アドミラル・クズネツォフは2016年秋に新たな艦上戦闘機と共に地中海東部へ行く]
[ロシア海軍の空母アドミラル・クズネツォフの地中海遠征は約4ヶ月間に渡る]
[ロシア海軍の空母アドミラル・クズネツォフは2016年10月20日よりも前に地中海へ向かうかもしれない]
地中海東部へ進出した「アドミラル・クズネツォフ」は、シリア領内のISIL(イラク・レバントのイスラム国)への空爆作戦へ参加します。
[ロシア海軍の空母アドミラル・クズネツォフは2016年10月から2017年1月までISIL(イラク・レバントのイスラム国)への空爆作戦へ参加する]
今年10月以降の地中海遠征から戻った後、2017年から「アドミラル・クズネツォフ」の本格的な近代化改装が始まります。
[ロシア海軍唯一の空母アドミラル・クズネツォフの近代化改装は2017年初頭から始まる]
[ムルマンスクの第35艦船修理工場はロシア海軍空母アドミラル・クズネツォフ近代化改装の為にドックを拡張する]
[ロシア海軍の重航空巡洋艦アドミラル・クズネツォフは近代化改装により兵装を変更する]
[ロシア海軍唯一の空母アドミラル・クズネツォフは2017年から近代化改装を開始する]
[ロシア海軍の重航空巡洋艦アドミラル・クズネツォフは近代化改装により新たな通信システムを受け取る]

今回、艦船修理センター『ズヴェズドーチカ』総取締役ニコライ・ヤコヴレヴィチ・カリストラトフ氏は、「アドミラル・クズネツォフ」の近代化改装は、先ず初めに同社の傘下に有るムルマンスクの第35艦船修理工場で開始され、2017年中にセヴェロドヴィンスクへ、つまり『ズヴェズドーチカ』本社へ回航されて改装工事が行なわれると発言しました。
第35艦船修理工場(ムルマンスク)

艦船修理センター『ズヴェズドーチカ』

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