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ロシア造船業界はロシア海軍の為の汎用ヘリコプター揚陸艦の建造を開始する準備を整えている

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『ロシア通信社ノーボスチ』より
2016年9月30日19時38分配信
【(ロシア)海軍がそれを計画すれば『統合造船業営団』はロシア版「ミストラル」の建造を始める】
モスクワ、9月30日-ロシア通信社ノーボスチ

ロシア国防省がこれを計画すれば、『統合造船業営団』ロシア版「ミストラル」の建造を開始する用意がある。
ロシア通信社ノーボスチ『統合造船業営団』総裁アレクセイ・ラフマノフより伝えられた。

「問題は非常に簡単です。
(ロシア)国防省が望みさえすれば、このプログラムは起工され、我々は全てを行ないます」
ラフマノフ
は、『統合造船業営団』クルイロフ国立科学センターが開発したヘリコプター空母「ラヴィーナ」型(「ミストラル」の同類)の建造開始の準備が出来ているのかという質問に答え、こう話した。



ロシアフランスへ2隻の「ミストラル」級ヘリコプター揚陸ドック艦(ヘリコプター空母)を発注し、「ウラジオストク」、「セヴァストーポリ」と命名された艦は2014年と2015年に引き渡される筈でしたが、フランスウクライナ情勢に関連して引き渡しを凍結しました。

2015年8月5日、ロシア連邦大統領ウラジーミル・プーチンフランス大統領フランソワ・オランドは電話で会談し、「ミストラル」級ヘリコプター揚陸ドック艦の建造・供給契約の終了(破棄)を決定しました。
[ロシアとフランスはロシア海軍向けミストラル級ヘリコプター揚陸ドック艦の契約を終了させた]

フランスロシアへ補償金として約9億5000万ユーロを支払い、2隻の「ミストラル」級に設置されたロシア製機器は全て取り外してロシアへ返却されました。
[ロシア海軍向けミストラル級ヘリコプター揚陸ドック艦の契約終了によりフランスはロシアへ9億4975万4849ユーロを支払う]
[ロシア海軍向けだった2隻のミストラル級ヘリコプター揚陸ドック艦から取り外されたロシア製機器は全てロシアへ到着した]

その後、2隻の「ミストラル」級エジプトへ売却されることになりました。
(1番艦は「ガマール・アブドゥル=ナーセル」、2番艦は「アンワル・アッ=サーダート」と改名)

エジプトへ引き渡された「ガマール・アブドゥル=ナーセル」(旧「ウラジオストク」)
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一方、ロシアは、以前からロシア版ミストラルとも言える大型の全通甲板ヘリコプター揚陸艦の設計を進めていました。
[ロシア海軍将来汎用揚陸ヘリコプター搭載艦プロジェクト「ラヴィーナ」]
[ロシア海軍の為の将来大型揚陸艦は複数のヴァージョンが設計されている]
[ロシア海軍の為の新たなヘリコプター揚陸艦の設計は進められている]
[ロシア海軍の将来汎用ヘリコプター揚陸艦の建造にはミストラル級の経験が生かされる]

将来汎用揚陸艦の為に新たな戦闘情報管理システムも開発されます。
[ロシア海軍将来汎用揚陸艦の為の新たな戦闘情報管理システムが開発される]

搭載機は、元々は「ミストラル」用に開発されたKa-52Kなどになります。
[ロシア海軍の艦上攻撃ヘリコプターKa-52Kカトランは最新鋭の目標探知システムを装備する]

「ミストラル」級が配備される予定のウラジオストク南部ウリス湾では、埠頭の建設が続けられています。
[ウラジオストクのウリス湾ではロシア海軍の大型水上艦(ヘリコプター空母)の為の埠頭の建設が続けられる]

現在の所、「ロシア版ミストラル」の建造は、2018年以降に『2018-2025年の国家軍備プログラム』の枠組みで開始される予定です。
[ロシア海軍の為の新たな汎用大型揚陸艦の建造は2018年に始まる]
[ロシア海軍の為の新たな汎用大型揚陸艦は『2018-2025年の国家軍備プログラム』において建造される]
[ロシア海軍は4隻の汎用ヘリコプター揚陸艦を必要とする]


今回、ロシア造船業界の総元締である『統合造船業営団』の総裁アレクセイ・ラフマノフ氏は、「ロシア版ミストラル」の建造の準備は整っていると言っていますが、要するに、ロシア国防省が望めば、今すぐにでも建造を開始できるという事でしょう。
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