ロシア海軍北方艦隊の原子力水中巡洋艦スモレンスクは長距離打撃ミサイル"グラニート"をノヴァヤゼムリャ島の地下目標へ発射した


『タス通信』より
2016年10月17日13時16分配信
【原子力潜水艦「スモレンスク」はノヴァヤゼムリャの標的への有翼ミサイル発射を実行した】
モスクワ、10月17日/タス通信
北方艦隊の原子力潜水艦「スモレンスク」は北極圏のノヴァヤゼムリャ島の標的への有翼ミサイル発射を実行した。
北方艦隊広報サービス部長ワジム・セルガは報道機関へ伝えた。
「2016年の戦闘訓練の最終活動の枠組みにおいて、北方艦隊のプロジェクト949Aアンテイ原子力水中巡洋艦スモレンスクは、複雑な沿岸標的へのミサイル発射を実行しました。
発射は前日の10月16日に実行され、有翼ミサイル"グラニート"はバレンツ海の高緯度海域の水中位置から発射されました。
初めてノヴァヤゼムリャ島の北方群島の沿岸の深い位置に配置された複雑な標的への発射が実行されました」
彼は話した。
ロシア・ソ連潜水艦総合情報サイト『ディープストーム』より
【プロジェクト949A:K-410「スモレンスク」】
プロジェクト949A「アンテイ」(オスカーII級)の5番艦K-410は1986年12月9日にセヴェロドヴィンスク造船所で起工され、1988年3月4日に進水し、1990年1月20日に進水、1990年12月22日に海軍へ引き渡されました。
当初は巡洋潜水艦に分類されていました。
1991年3月14日に赤旗北方艦隊・第1潜水艦小艦隊・第11潜水艦師団(ザオゼルスク)に編入されました。
1992年7月3日、原子力水中巡洋艦に分類変更されました。
1993年4月6日、「スモレンスク」と命名されました。
1995年にはサルガッソー海で戦闘勤務に就きました。
2005年にはムルマンスク近郊ロスリャコヴォ村の第82艦船修理工場の大型浮きドックPD-50で修理を実施しました。

2011年9月からセヴェロドヴィンスク市の「ズヴェズドーチカ」で修理及び近代化を開始し、2012年8月4日に進水しました。
[オスカーII級ミサイル原潜スモレンスクは再進水した]
その後、艤装と航海試験が行なわれ、2013年12月30日に駐留基地ザオゼルスクへ戻ってきました。
[オスカーII級原潜スモレンスクは修理を終えて基地へ戻った]
2015年9月、同型艦「ヴォロネジ」と共に有翼ミサイル「グラニート」を海上目標へ発射しました。
[ロシア海軍北方艦隊のオスカーII級原潜は巡航ミサイルを発射した]
そして2016年10月16日、今度は「グラニート」をノヴァヤゼムリャ島の沿岸に配置された標的へ発射しました。

記事を読む限り、標的は「深い位置」つまり地下に配置されていたようです。
これまでに「グラニート」を海上目標へ発射した事は何度も有りますが、地上(正確には地下)目標への発射は初めてです。

[有翼ミサイル複合体グラニートは軍備採用30周年を迎えた]
北方艦隊は、毎年9月~10月頃に「グラニート」の実弾発射訓練を行なっており、今年9月25日には重原子力ロケット巡洋艦「ピョートル・ヴェリキー」とプロジェクト949A原子力水中巡洋艦(艦名は公表されず)が海上目標へ発射しています。
[ロシア海軍北方艦隊の重原子力ロケット巡洋艦ピョートル・ヴェリキーは長距離対艦ミサイル"グラニート"を発射した]
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