ロシア海軍の正規空母アドミラル・クズネツォフの艦載機はノルウェー沖で飛行訓練を始めた

『中央海軍ポータル』(フロートコム)より
2016年10月19日9時20分配信
【ノルウェーは「アドミラル・クズネツォフ」航空団の訓練を監視する】
地中海へ向かう北方艦隊艦船グループの一員である重航空巡洋艦「アドミラル・クズネツォフ」の艦上航空隊は、大西洋北東部海域で訓練飛行を始めた。
10月19日・水曜日、『Lenta.ru』はノルウェーの『VG』紙を引用して報じた。
ロシア艦船グループを追跡しているノルウェーのフリゲート「フリチョフ・ナンセン」艦長ダニエル・トマッセンは、航空巡洋艦の甲板からの戦闘機の発着艦訓練が行われたと述べた。
公表された画像はフリゲートの艦上から撮影されており、発艦する戦闘機Su-33が写っていた。

トマッセンによると、ロシア軍はノルウェー人に安全な距離の保持を求めた。
「ロシアとの無線通信は慣例に基づいて行われ、我々は常に接触を維持しました」
フリゲート艦長は付け加えた。
『VG』紙によると、艦上航空隊は、10月19日・水曜日の午前にノルウェー沖の公海上の2万平方メートルの広さの海域で大規模な演習を開始する。
ノルウェー当局は、高度5000メートルで飛行する旨の通知を受けた。
重航空巡洋艦「アドミラル・クズネツォフ」率いる北方艦隊支隊は10月15日・土曜日にセヴェロモルスクから出航した。
更に、地中海東部へは重原子力ロケット巡洋艦「ピョートル・ヴェリキー」、大型対潜艦「セヴェロモルスク」と「ヴィツェ・アドミラル・クラコーフ」、そして支援船が向かっている。
彼等は、この海域のロシア海軍常設作戦連合部隊へ加入しなければならない。
航海は4~5ヶ月間に渡って続く。
10月18日・火曜日、ブリテン王立海軍は、ロシア海軍空母群が接近するが故に警戒体制へ移行した事が知られるようになった。
[空母アドミラル・クズネツォフ第6次地中海遠征(2016年10月-)]
ロシア海軍北方艦隊の重航空巡洋艦(空母)「アドミラル・クズネツォフ」を中核とする機動部隊は、2016年10月15日にセヴェロモルスクを出航し、地中海東部(シリア沖)へ向かいました。
[ロシア海軍の重航空巡洋艦アドミラル・クズネツォフと重原子力ロケット巡洋艦ピョートル・ヴェリキーは地中海遠征へ出発した]
今回の「ロシア海軍空母機動部隊」は、以下の艦で構成されています。
[北方艦隊航空艦グループ]
重航空巡洋艦「アドミラル・フロータ・ソヴィエツカヴァ・ソユーザ・クズネツォフ」
重原子力ロケット巡洋艦「ピョートル・ヴェリキー」
大型対潜艦「セヴェロモルスク」
大型対潜艦「ヴィツェ・アドミラル・クラコーフ」
各種支援船(おそらく大型海洋給油船「セルゲイ・オシポフ」と救助曳船)
10月17日にはノルウェーのトロンヘイム沖を航行していました。

「ロシア海軍空母機動部隊」はブリテン本土付近への接近が予想され、既にブリテン海軍は、同部隊を監視する為の艦の派遣の準備を整えています。
[ブリテン海軍は英本土付近を通過するロシア海軍空母機動部隊を監視する為の軍艦を差し向ける]
[ロシア海軍のアドミラル・クズネツォフ機動部隊は英本土へ接近する]
しかし、「ロシア海軍空母機動部隊」は、10月19日午前にノルウェー沖の公海上で艦載機の飛行訓練を開始しました。


記事中で触れられているように、ノルウェー海軍のフリゲート「フリチョフ・ナンセン」がロシア空母機動部隊の監視任務に就いています。

同艦は以前にロシアを訪れ、ロシア海軍と合同演習を行なったことも有るので、監視任務を命ぜられたようです。
今回、「アドミラル・クズネツォフ」は、艦上戦闘機Su-33、艦上戦闘機MiG-29KR/KUBR、艦上攻撃ヘリコプターKa-52Kなどを搭載しています。
MiG-29KR/KUBRとKa-52Kは、今回の地中海遠征で初めて搭載された機体です。
[ロシア海軍の空母アドミラル・クズネツォフへ新たな艦載機・艦上戦闘機MiG-29Kと艦上ヘリコプターKa-52Kが加わる]
「スモレンスク赤旗授与・ソ連邦英雄2度受賞ボリス・サフォーノフ記念第279独立艦上戦闘機航空連隊」の艦上戦闘機Su-33は、最近になって地上攻撃能力が付与されました。
[ロシア海軍航空隊の艦上戦闘機Su-33は地上攻撃の為の新たなシステムを装備する]
第100独立艦上戦闘機航空連隊の艦上戦闘機MiG-29KR/KUBRは、2015年末までに24機が納入されており、今年8月8日に初めて「アドミラル・クズネツォフ」へ着艦しました。
[ロシア海軍の空母アドミラル・クズネツォフへ初めて艦上戦闘機MiG-29KRが着艦した]
「アドミラル・クズネツォフ」には、艦上戦闘機MiG-29KR/MiG-29KUBRを運用する為の新たな慣性航法システムが装備されています。
[ロシア海軍の空母アドミラル・クズネツォフは艦上戦闘機MiG-29K/KUBを運用する為の新型システムを搭載する]
艦上攻撃ヘリコプターKa-52K「カトラン」は、数機の試作機が「アドミラル・クズネツォフ」に搭載されています。
[ロシア海軍の艦上攻撃ヘリコプターKa-52Kカトランは空母アドミラル・クズネツォフへ搭載される]
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