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ロシア太平洋艦隊艦艇、宗谷海峡を東進(2012年7月1日)

『日本国防衛省・統合幕僚監部公式サイト』より
2011年7月2日発表
【ロシア海軍艦艇の動向について(7月2日)】

7月1日の午前6時から午後6時に掛けて、宗谷海峡ロシア太平洋艦隊所属の計26隻の各種艦艇が東へ通過したとの事です。

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通過したのは、この26隻です。

スラバ級ミサイル巡洋艦011:親衛ロケット巡洋艦「ワリャーグ」(第36水上艦師団)
ソブレメンヌイ級ミサイル駆逐艦715:駆逐艦「ブイストルイ」(第36水上艦師団)
ウダロイI級ミサイル駆逐艦543:大型対潜艦「マルシャル・シャーポシニコフ」(第36水上艦師団)
ウダロイI級ミサイル駆逐艦564:大型対潜艦「アドミラル・トリブツ」(第36水上艦師団)
ウダロイI級ミサイル駆逐艦572:大型対潜艦「アドミラル・ヴィノグラードフ」(第36水上艦師団)
グリシャV級小型フリゲート323:小型対潜艦「メチェーリ」(第19水上艦旅団・第11水域警備艦大隊)
グリシャV級小型フリゲート362:小型対潜艦「MPK-17」(第19水上艦旅団・第11水域警備艦大隊)
グリシャV級小型フリゲート390:小型対潜艦「コレーツ」(第19水上艦旅団・第11水域警備艦大隊)
ナヌチカIII級ミサイル護衛哨戒艇418:小型ロケット艦「イネイ」(第66小型ロケット艦大隊)
ナヌチカIII級ミサイル護衛哨戒艇450:小型ロケット艦「ラズリーフ」(第66小型ロケット艦大隊)
タランタルIII級ミサイル護衛哨戒艇924:大型ロケット艇R-14(第19水上艦旅団・第2親衛ミサイル艇大隊)
タランタルIII級ミサイル護衛哨戒艇937:大型ロケット艇R-18(第19水上艦旅団・第2親衛ミサイル艇大隊)
タランタルIII級ミサイル護衛哨戒艇978:大型ロケット艇R-19(第19水上艦旅団・第2親衛ミサイル艇大隊)
ロプチャーI級戦車揚陸艦055:大型揚陸艦「アドミラル・ネヴェリスコイ」(第100揚陸艦旅団)
ロプチャーI級戦車揚陸艦066:大型揚陸艦「オスリャブヤ」(第100揚陸艦旅団)
ロプチャーII級戦車揚陸艦077:大型揚陸艦「ペレスウェート」(第100揚陸艦旅団)
アリゲーターIV級戦車揚陸艦081:大型揚陸艦「ニコライ・ヴィルコフ」(第100揚陸艦旅団)
フィニク級測量艦:小型水路測量船GS-47
フィニク級測量艦:小型水路測量船GS-84
フィニク級測量艦:小型水路測量船GS-296
フィニク級測量艦:小型水路測量船GS-404
ビヤ級測量艦:小型水路測量船GS-200
カメンカ級測量艦:小型水路測量船GS-210
モマ級測量艦:水路測量船「アンタルクチーダ」
ユグ級海洋観測艦:水路測量船「ヴィツェ-アドミラル・ヴォロンツォフ」
カシュタン級設標艦:サルベージ船KIL-168


午前6時から午後6時に掛けて通過したという事ですから、26隻が一斉に通過したわけではなく、幾つかのグループに分かれて通航したようです。

現在、ロシア太平洋艦隊の大規模演習が行なわれています。
[ロシア太平洋艦隊(東方軍管区)は大規模演習を行なう]

この演習には、「約40隻の艦及び艇、約20隻の支援船」が参加するとの事ですから、今回、宗谷海峡を通過した「17隻の艦及び艇、9隻の支援船」は、同演習に参加しているようです。

更に、今回の大規模演習は、ピョートル大帝湾エリア、タタール海峡、オホーツク海南部の3つのステージでの実施が予定されています。
宗谷海峡を通過した26隻は、3つのステージの内の「オホーツク海南部」での演習に参加するのでしょう。


今回通過した26隻の内、ロケット巡洋艦1隻、駆逐艦1隻、大型対潜艦3隻は、第36水上艦師団の稼働状態に在る艦(ロケット巡洋艦1隻、大型対潜艦4隻、駆逐艦1隻)のほぼ全てになります。
足りないのは、ハワイへ行っている大型対潜艦「アドミラル・パンテレーエフ」のみです。
[ロシア太平洋艦隊艦船部隊は真珠湾に到着した]

第36水上艦師団には、これ以外にも重原子力ロケット巡洋艦1隻、駆逐艦3隻が所属していますが、予備役保管中或いは修理中であり、行動可能状態に在りません。
[キーロフ型原子力巡洋艦アドミラル・ラーザレフ(2011年7月)]
[駆逐艦ボエヴォイ(2011年7~12月)]
[ソブレメンヌイ型駆逐艦「ブールヌイ」近影]

今年4月下旬に実施されたロシア-中国海軍合同演習「海洋協同-2012」では、ロケット巡洋艦1隻、大型対潜艦3隻を出していますが、駆逐艦は出しませんでした。
[ロシア-中国海軍合同演習「海洋協同-2012」]


そして、大型揚陸艦4隻は、第100揚陸艦旅団の稼働状態に在る艦の全てです。
同旅団には、この4隻以外にも、大型揚陸艦「アレクサンドル・ニコラエフ」(イワン・ロゴフ型2番艦)が所属していますが、同艦は1990年代末以降予備役保管状態に置かれており、もはや行動不能です。
[イワン・ロゴフ型揚陸艦アレクサンドル・ニコラエフ(2011年7月)]
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第100揚陸艦旅団所属の4隻が一緒に海洋で行動するのは、極めて珍しい例です。


この26隻の内の何隻かは、7月2日のサハリン南部(アニヴァ、タラナイ)上陸演習に参加したようです。
少なくとも、大型揚陸艦4隻は、確実に参加しているでしょう。
この他、東方軍管区発表によれば、「約10隻の戦闘艦」が上陸支援(艦砲射撃など)を実施しています。
[ロシア太平洋艦隊海軍歩兵はサハリン沿岸で上陸演習を行なう]
[ロシア海軍歩兵はサハリン南部で上陸演習を行なった]


いずれにせよ、決して戦力が充実しているとは言い難い現在のロシア太平洋艦隊(特に沿海地方駐留の水上艦部隊)にとって、今回の行動は、ほぼ「全力全開」という事になります。


なお、上記26隻の内、小型ロケット艦「イネイ」「ラズリーフ」の2隻は、カムチャツカに駐留しています。
その2隻が宗谷海峡を東へ抜けたという事は、以前に、カムチャツカ方面から日本海へ移動していたという事になります。
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