ロシア海軍の新世代コルベット・プロジェクト20386はガスタービン電気推進システムを装備する

20386a.jpg
『中央海軍ポータル』(フロートコム)より
2016年10月28日12時39分配信
【コルベット「ジェルズキ―」で電気推進システムが実現する】

プロジェクト20386コルベットには、電動機部分を組み合わせたガスタービン装置が提供される。
『海軍産業』(フロートプロム)特派員は『北方造船所』より伝えられた。
現在、電気推進システムは、主として海軍の補助船と砕氷船で使用されている。


装置の構成には、出力27500馬力のガスタービンエンジンM90FR2基と、出力2200馬力の主要電動機2基が含まれる。

戦闘艦にとって、このようなシステムの明確な利点は、スクリューの回転速度と方向を迅速に変更する機能と、それに応じた艦のより高い加速性と機動性に在る。
加えて、電気推進原理の実現は、主動力装置の配置に関し、より自由な艦のレイアウトを可能にする。

現在、用途に応じて船に使用される電気推進システムは、高い機動性を有していなければならない~それは水中装置(小型潜水艇)、砕氷船、曳船、フェリーボート、そして幾つかの掘削船である。

10月28日・金曜日、サンクトペテルブルク『北方造船所』で、プロジェクト20386コルベットのトップ「ジェルズキ―」が起工された。

2015年春、『統合造船業営団』のトップ、アレクセイ・ラフマノフは、電気推進システム海軍の艦船へ搭載できると述べた。



[新世代コルベット「ステレグーシチー」型]
[ステレグーシチー型コルベット(旧ブログ)]

ロシア海軍新世代コルベット「ステレグーシチー」シリーズ(プロジェクト20380/20385)は、現在までに計12隻が起工され(20380が10隻、20385が2隻)、このうち4隻が海軍へ引き渡されています。

20380/20385は、サンクトペテルブルク北方造船所(セーヴェルナヤ・ヴェルフィ)コムソモリスク・ナ・アムーレアムール造船工場で建造されています。

[「北方造船所」建造艦]
「ステレグーシチー」Стерегущий(プロジェクト20380、建造番号1001)
2001年12月21日起工/2006年5月16日進水/2007年11月14日納入/2008年2月27日就役(艦番号530)
バルト艦隊に配備

「ソーブラジテルヌイ」Сообразительный(プロジェクト20380、建造番号1002)
2003年5月20日起工/2010年3月31日進水/2011年10月14日納入・就役(艦番号531)
バルト艦隊に配備

「ボイキー」Бойкий(プロジェクト20380、建造番号1003)
2005年5月27日起工/2011年4月15日進水/2013年5月16日納入・就役(艦番号532)
バルト艦隊に配備

「ストイーキー」Стойкий(プロジェクト20380、建造番号1004)
2006年11月10日起工/2012年5月30日進水/2014年7月18日納入/2014年7月27日就役(艦番号545)
バルト艦隊に配備

「グレミャーシチー」Гремящий(プロジェクト20385、建造番号1005)
2012年2月1日起工/2018年就役予定

「プロヴォールヌイ」Проворный(プロジェクト20385、建造番号1006)
2013年7月25日起工/2019年就役予定

「リェチーヴイ」Ретивый(プロジェクト20380、建造番号1007)
2015年2月20日起工/2018年就役予定

「ストローギー」Строгий(プロジェクト20380、建造番号1008)
2015年2月20日起工/2018年就役予定

[「アムール造船工場」建造艦]
「ソヴェルシェーンヌイ」Совершенный(プロジェクト20380、建造番号2101)
2006年6月30日起工/2015年5月22日進水/2016年就役予定
太平洋艦隊に配備予定

「グロームキー」Громкий(プロジェクト20380、建造番号2102)
2012年4月20日起工/2016年末以降就役予定
太平洋艦隊に配備予定

「ロシア連邦英雄アルダル・ツィジェンジャポフ」Герой Российской Федерации Алдар Цыденжапов(プロジェクト20380、建造番号2103)
2015年7月22日起工/2017-2018年就役予定
太平洋艦隊に配備予定

「リェーズキー」Резкий(プロジェクト20380、建造番号2104)
2016年7月1日起工/2019年就役予定
太平洋艦隊に配備予定



20380-20386.jpg
プロジェクト20380/20385に続き、更なる改良発展型であるプロジェクト20386の建造も計画されています。

プロジェクト20386はモジュール方式が採用され、用途に合わせて兵装を一部変更できます。
[ロシア海軍の将来コルベット・プロジェクト20386]
[ロシア海軍の新型コルベット・プロジェクト20386の1番艦は2015年末-2016年初頭に起工される]
[ロシア海軍の新型コルベット・プロジェクト20386の1番艦は2015年に起工される]

そして2016年10月28日、プロジェクト20386の1番艦「ジェルズキー」Дерзкий(建造番号1009)がサンクトペテルブルク北方造船所(セーヴェルナヤ・ヴェルフィ)で起工されました。
[ロシア海軍の新世代コルベット"ジェルズキ―"は起工された]
ロシア海軍への引き渡しは2021年に予定されています。

因みに、「ジェルズキー」Дерзкий「生意気な」「向う見ずな」といった意味の形容詞です。

16-1030a.jpg
プロジェクト20386の満載排水量は3400トンになり、以前のプロジェクト20380/20385よりも1000トン以上増加しています。

航続距離も20380/20385より延びて5000海里となり、速力も30ノットに増加、乗員は80名に減少しています。


20386の機関も、20380/20385から大幅に変更される事になりました。

20380/20385ディーゼルエンジンですが、20386ガスタービン電気推進システムが採用されます。

20386に装備されるガスタービンエンジンM90FRは、新世代フリゲート・プロジェクト22350にも装備されています。
(22350ガスタービン/ディーゼル)
16-1030b.jpg

14-0714f.jpg
M90FRは、元々はロシアウクライナの共同開発・生産でしたが、2014年2月末からのウクライナ危機、3月のロシア連邦によるクリミア半島編入により、ウクライナロシアの関係も悪化し、ガスタービンエンジンに関する「分業体制」も瓦解した為、ロシア国内での全面生産へ移行する事になり、現在、その為の準備が進められています。
[ロシアは2018年から艦艇用ガスタービンを量産する]
[ロシア海軍最新鋭フリゲート・プロジェクト22350(アドミラル・ゴルシコフ型)3番艦以降の為のロシア製ガスタービンは2017年末から供給を開始する]
スポンサーサイト