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ロシア海軍の空母アドミラル・クズネツォフの艦載機は作戦行動の事前調査の為にシリア上空を飛行する

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『インタファクス』より
2016年11月11日0時16分配信
【情報筋は「アドミラル・クズネツォフ」航空団のシリアでのフライトについて話した】
モスクワ、11月11日、インタファクス・ロシア

巡洋艦「アドミラル・クズネツォフ」艦上航空隊は軍事行動の舞台の調査の為にシリア上空を飛行し、ロシア連邦海軍艦船グループは、何時でもテロリストへの攻撃を開始する為の準備を整えている。
『インタファクス』は金曜日にロシア軍事外交筋より伝えられた。

「ロシアの多機能戦闘機MiG-29とSu-33は、この数日間は定期的に航空巡洋艦アドミラル・クズネツォフの艦上から飛び立ち、軍事活動舞台の調査と戦闘任務の適用を明確化する為、シリア上空で定期的に行動しています」
彼は伝えた。

「航空母艦"アドミラル・クズネツォフ"、原子力巡洋艦"ピョートル・ヴェリキー"、フリゲート"アドミラル・グリゴロヴィチ"で構成される航空艦グループは、テロリストへ打撃を与える為の準備を途切れる事無く行なっており、何時でも作戦を開始する準備を整えております」
情報提供者は話した。

『インタファクス』の対談者によると、シリア沖に滞在するロシア偵察艦は、沿岸ゾーンと同国の奥地の偵察を積極的に行なっている。

「海軍航空隊と有翼ミサイル"カリブル"で武装するフリゲート"アドミラル・グリゴロヴィチ"の目標指示の為、新たなテロリストの施設が解明されています」
情報提供者は話した。

地中海には、重原子力ロケット巡洋艦「ピョートル・ヴェリキー」率いるロシア航空打撃艦グループが滞在している。
グループの構成には、特に、重航空巡洋艦「アドミラル・クズネツォフ」、大型対潜艦「セヴェロモルスク」、「ヴィツェ・アドミラル・クラコーフ」、そして有翼ミサイル「カリブル」を装備するフリゲート「アドミラル・グリゴロヴィチ」が加わっている。

一方、ペンタゴン(アメリカ国防総省)は、近い内に、航空巡洋艦「アドミラル・クズネツォフ」艦上航空隊を含めて使用されるロシアの大規模な航空機ミサイルによる混成攻撃がシリアの標的に対して開始されると予測している。
アメリカ軍事筋によると、航空母艦に駐留する艦上戦闘機Su-33MiG-29Kは、弾薬を搭載し、既にシリア領上空でのフライトを開始している。

未だ彼等は戦闘活動へ参加していないが、ペンタゴン(アメリカ国防総省)が指摘したように「その兆候は見られており、アドミラル・クズネツォフの艦上航空隊は、大規模な混成部隊の一部として、今週にもシリアのアレッポ市での作戦へ関与する事になるでしょう」

アメリカ軍は、現在、ロシア海軍空母群は、キプロス南東海域の「アレッポを攻撃できる距離」へ進出している事を指摘した。
「同じ目的の為、東地中海には更に、遠距離有翼ミサイル"カリブル"を装備するフリゲート"アドミラル・グリゴロヴィチ"が居ます」
アメリカ軍
は説明した。

以前に『インタファクス』が伝えたように、「アドミラル・クズネツォフ」航空団は、最新戦闘機MiG-29KRMiG-29KUBR、更には航空機Su-33、多目的ヘリコプターKa-27、電波位置特定巡視ヘリコプターKa-31から成る。
また、「アドミラル・クズネツォフ」の為に戦闘ヘリコプターKa-52K「カトラン」(Ka-52「アリガートル」の艦載版)が準備されている。

8月、ロシアの2隻の小型ロケット艦「セルプホフ」「ゼリョヌイ・ドル」は、地中海エリアからシリアのテロリストへ3度に渡り「カリブル」で打撃を与えた。



[空母アドミラル・クズネツォフ第6次地中海遠征(2016年10月-)]

ロシア海軍北方艦隊重航空巡洋艦(空母)「アドミラル・クズネツォフ」を中核とする機動部隊は、2016年10月15日にセヴェロモルスクを出航し、地中海東部(シリア沖)へ向かいました。
[ロシア海軍の重航空巡洋艦アドミラル・クズネツォフと重原子力ロケット巡洋艦ピョートル・ヴェリキーは地中海遠征へ出発した]

今回の「ロシア海軍空母機動部隊」は、以下の艦で構成されています。

[北方艦隊航空艦グループ]
重航空巡洋艦「アドミラル・フロータ・ソヴィエツカヴァ・ソユーザ・クズネツォフ」
重原子力ロケット巡洋艦「ピョートル・ヴェリキー」
大型対潜艦「セヴェロモルスク」
大型対潜艦「ヴィツェ・アドミラル・クラコーフ」
大型海洋給油船「セルゲイ・オシポフ」
中型海洋給油船「ドゥブナ」
中型海洋給油船「カーマ」
救助曳船「ニコライ・チケル」


10月17日にはノルウェートロンヘイム沖を航行していました。
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「ロシア海軍空母機動部隊」は、10月19日午前にノルウェー沖の公海上で艦載機の飛行訓練を開始しました。
[ロシア海軍の正規空母アドミラル・クズネツォフの艦載機はノルウェー沖で飛行訓練を始めた]

「ロシア海軍空母機動部隊」ブリテン本土付近へ接近する為、ブリテン海軍は、同部隊を監視する為の艦を派遣しました。
[ブリテン海軍は英本土付近を通過するロシア海軍空母機動部隊を監視する為の軍艦を差し向ける]
[ロシア海軍のアドミラル・クズネツォフ機動部隊は英本土へ接近する]
[ブリテン海軍はロシア海軍空母機動部隊を監視する為に駆逐艦2隻とフリゲート1隻を派遣する]

10月21日、「ロシア海軍空母機動部隊」ラマンシュ海峡(英仏海峡)を通過しました。

[ロシア海軍の空母アドミラル・クズネツォフ部隊はラマンシュ海峡(英仏海峡)を通過した]

10月24日にはポルトガル沖を航行していました。


10月25日にジブラルタル海峡を通過しました。


その後、ロシア航空艦グループ北アフリカスペイン領セウタへの寄港を予定していたようですが、スペイン側は、土壇場になって寄港許可を出し渋り、これに業を煮やしたロシアは、セウタへの寄港を諦めました。
[ロシア海軍の空母アドミラル・クズネツォフ部隊はスペイン領セウタへの寄港を取りやめた]

更には、地中海中部マルタも、自国港内でのロシア艦船への燃料補給を認めない事を表明しました。
[ロシア海軍の空母アドミラル・クズネツォフは遠洋航海中に外国港を訪れる必要は無い]

ロシア海軍空母部隊は、10月27日から29日に掛けてアルジェリア沖で支援船(給油船「セルゲイ・オシポフ」、「ドゥブナ」、「カーマ」)から洋上補給を行ないました。
[ロシア国防相セルゲイ・ショイグはロシア海軍空母部隊の地中海遠征について語った]

11月3日にはアルジェリア東海岸沖で演習を行ないました。
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[ロシア海軍の空母アドミラル・クズネツォフはアルジェリア沖に居る]

その後、ロシア海軍空母部隊地中海を東へ進みました。


11月3日にセヴァストーポリを出航し、11月4日にボスポラス海峡を通過した黒海艦隊警備艦(フリゲート)「アドミラル・グリゴロヴィチ」も、現在はロシア海軍空母機動部隊へ加わっているようです。
[ロシア海軍黒海艦隊の最新警備艦アドミラル・グリゴロヴィチはシリア沖へ向かった]

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ロシア海軍空母機動部隊は、11月9日にはロードス島の南東海域で訓練飛行を実施しました。
11月10日~15日、11月17日~22日の期間には、キプロス島シリアの間の海域で訓練飛行とミサイル発射を実施します。
[ロシア海軍の重航空巡洋艦アドミラル・クズネツォフ航空隊はシリアのアレッポ空爆を準備する]

11月9日、ロシア海軍空母機動部隊大型対潜艦「セヴェロモルスク」「ヴィツェ・アドミラル・クラコーフ」は、接近するネーデルラント海軍潜水艦(ワルラス級)を発見しました。
[地中海東部のロシア海軍空母部隊の大型対潜艦は接近するオランダの潜水艦を発見した]

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そして11月10日にはキプロス島南東海域へ進出し、既にシリア上空へ作戦の事前調査の為に艦上戦闘機Su-33、艦上戦闘機MiG-29KR/KUBRを飛ばしています。


今回の地中海遠征「アドミラル・クズネツォフ」は、艦上戦闘機Su-33、艦上戦闘機MiG-29KR/KUBR、艦上攻撃ヘリコプターKa-52Kなどを搭載しています。
MiG-29KR/KUBRKa-52Kは、今回の地中海遠征で初めて搭載された機体です。
[ロシア海軍の空母アドミラル・クズネツォフへ新たな艦載機・艦上戦闘機MiG-29Kと艦上ヘリコプターKa-52Kが加わる]

「スモレンスク赤旗授与・ソ連邦英雄2度受賞ボリス・サフォーノフ記念第279独立艦上戦闘機航空連隊」艦上戦闘機Su-33は、最近になって地上攻撃能力が付与されました。
[ロシア海軍航空隊の艦上戦闘機Su-33は地上攻撃の為の新たなシステムを装備する]

第100独立艦上戦闘機航空連隊艦上戦闘機MiG-29KR/KUBRは、2015年末までに24機が納入されており、今年8月8日に初めて「アドミラル・クズネツォフ」へ着艦しました。
MiG-29KR/KUBRは、対地攻撃用精密誘導兵器の運用能力を有しています。
[ロシア海軍の空母アドミラル・クズネツォフへ初めて艦上戦闘機MiG-29KRが着艦した]

「アドミラル・クズネツォフ」には、艦上戦闘機MiG-29KR/MiG-29KUBRを運用する為の新たな慣性航法システムが装備されています。
[ロシア海軍の空母アドミラル・クズネツォフは艦上戦闘機MiG-29K/KUBを運用する為の新型システムを搭載する]

艦上攻撃ヘリコプターKa-52K「カトラン」は、数機の試作機が「アドミラル・クズネツォフ」に搭載されています。
[ロシア海軍の艦上攻撃ヘリコプターKa-52Kカトランは空母アドミラル・クズネツォフへ搭載される]

今回の「アドミラル・クズネツォフ」航空隊は、地上攻撃を念頭に置いた構成となっています。
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