ロシア海軍のタイフーン級戦略原潜アルハンゲリスクとセヴェルスターリの解体は未だ決定されていない

『ロシア通信社ノーボスチ』より
2016年11月11日12時18分配信
【世界最大の潜水艦「アクラ」の処分に関する決定は未だ下されていない】
モスクワ、11月11日-ロシア通信社ノーボスチ
世界最大の戦略原子力潜水艦プロジェクト941「アクラ」(NATO分類「タイフーン」)「セヴェルスターリ」と「アルハンゲリスク」の処分に関する決定は未だ下されていない。
『ロシア通信社ノーボスチ』は、『統合造船業営団』公式代理人より伝えられた。
以前、軍事産業複合体の代理人は、ロシア連邦海軍総司令部が、これらの潜水艦の処分を決定したと伝えた。
「プロジェク941アクラ原子力潜水艦~アルハンゲリスクとセヴェルスターリの将来の使用に関する決定は、ロシア連邦国防省の責任下に在ります。
統合造船業営団は、これらの艦に関する海軍の計画を実現する為の全ての技術的可能性を有しております」
『統合造船業営団』代理人は話した。
ソヴィエト社会主義共和国連邦は合計で6隻の「アクラ」型潜水艦を建造した。
「セヴェルスターリ」と「アルハンゲリスク」は、現在、保管されている。
「ドミートリー・ドンスコイ」は、弾道ミサイル「ブラヴァー」を有するプロジェクト941UMへと近代化された。。
更に『統合造船業営団』代理人は、プロジェクト1144「オルラーン」重原子力ロケット巡洋艦「アドミラル・ラーザレフ」の運命は未だ決まっていないと伝えた。
「統合造船業営団は、重原子力ロケット巡洋艦アドミラル・ラーザレフに関するロシア海軍の当面の計画については存じ上げておりません。
この問題は、海軍総司令部の責任下に在ります」
対談者は話した。
プロジェクト1144原子力ロケット巡洋艦「ピョートル・ヴェリキー」はロシア連邦海軍北方艦隊の戦闘編制へ留まっている。
同型の「アドミラル・ナヒーモフ」は『セヴマシュ』で近代化が行なわれている。


ロシア・ソ連潜水艦総合情報サイト『ディープストーム』より
【プロジェクト941「アクラ」(NATOコード名「タイフーン」)】
プロジェクト941重原子力戦略用途水中巡洋艦(タイフーン級)は、1981年~1989年に6隻が就役しましたが、現役に留まっているのは1隻のみであり、既に3隻が解体されています。
ただ1隻の941原潜の現役艦「ドミートリー·ドンスコイ」は、2020年までは現役に留まる予定です。
[ロシア海軍最後のタイフーン級原潜ドミトリー・ドンスコイは2020年まで現役に留まり、潜水艦弾道ミサイル"ブラヴァー"改良型の試験を行なう]
あとの2隻~「アルハンゲリスク」と「セヴェルスターリ」は既に退役しており、解体が予定されていました。
「アルハンゲリスク」の解体作業は、今年(2016年)から始まる筈でした。
[ロシア海軍の戦略原潜タイフーン級は2隻が解体され、1隻は現役に留まる]
[ロシア海軍のタイフーン級戦略原潜アルハンゲリスクは2016年に弾道ミサイル発射筒が使用不能にされる]
[モスクワ郊外の愛国者公園にロシア海軍のタイフーン級戦略原潜アルハンゲリスクのセイルが展示される]
しかし今回、ロシア造船業界の総元締である『統合造船業営団』は、「アルハンゲリスク」と「セヴェルスターリ」の処分(解体)は、未だ正式には決定されていない事を明らかにしました。
更に『統合造船業営団』によれば、現在、沿海地方で保管されている重原子力ロケット巡洋艦「アドミラル・ラーザレフ」に関しても、処分(解体)は決定されていないとの事です。
[ロシア海軍太平洋艦隊の重原子力ロケット巡洋艦アドミラル・ラーザレフは浮きドックで修理された]

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