地中海東部のロシア海軍空母アドミラル・クズネツォフで艦上戦闘機MiG-29Kの墜落事故が発生した



『タス通信』より
2016年11月14日19時56分配信
【MiG-29は空母「アドミラル・クズネツォフ」へ着艦の為に進入した際に事故により失われた】
モスクワ、11月14日/タス通信

戦闘機MiG-29Kは、地中海航空母艦「アドミラル・クズネツォフ」へ着艦の為に進入した際に事故により失われた。
タス通信が受け取ったロシア連邦国防省広報サービス発表では、こう述べられた。

「艦上戦闘機MiG-29Kが訓練飛行を行なっている際、航空巡洋艦アドミラル・クズネツォフから数キロメートルで着艦の為の進入時に技術的障害の結果、航空機事故が発生しました」
声明では、こう述べられた。

「飛行士は脱出し、捜索救助サービス部隊によりアドミラル・クズネツォフ艦上へ送り届けられました。
パイロットは健康であり何の危険も有りません。
飛行士は任務遂行の準備が出来ております」

軍当局の広報サービスは説明した。

国防省は、ロシア航空艦グループ地中海での遠距離航海任務の遂行を続けており、艦上航空隊のフライトも継続されている事を強調した。

[航空機の特性]
MiG-29K
は、ソヴィエト、ロシア第4世代多目的超音速艦上戦闘機であり、MiG-29の発展プロジェクトである。

艦の飛行甲板から発艦できるソヴィエト社会主義共和国で初めての戦闘用航空機であり、通常の方法で滑走離陸する。
艦船連合部隊の対空防衛、航空優勢の獲得、水上及び地上目標の破壊の任務を昼夜問わず如何なる時間帯でも果たす為に意図されている。
1980年代に開発された。
設計主任ミハイル・ワリジェンベルクの指導下のA.I.ミコヤン記念試作設計局(現在は株式会社『ロシア航空機製造組合ミグ』)の集団が更なる近代化へ従事した。
ロシア海軍インド海軍の軍備として在籍している。
戦闘行動へは参加していない。

・航空機の全長-17.3メートル。
・全高-4.4メートル。
・翼幅-11.99メートル(全幅)或いは7.80メートル(空母へ収納時)。
・実用上昇限度-17500メートル。
・飛行移動距離-2000キロメートル、外部燃料タンク付きで3000キロメートル(MiG-29KUBは増槽付きで2700キロメートル)
・最大離陸重量- 24500キログラム。
・高空における最大速度-時速2200キロメートル(MiG-29KUBは時速2100キロメートル)


MiG-29Kは口径30mmの機関砲(弾数150発)で武装し、8ヶ所の懸架点は4500キログラムまで積載できる。
飛行ペイロードは、様々なタイプの「空対空」及び「空対地(空対艦)」航空機用ミサイル、誘導航空爆弾である。

戦闘機の生産ヴァージョンの機上電波電子機器には、電波位置特定ステーション(レーダー)「ジューク-ME」(10個までの空中目標を探知し、この内の4個へのミサイル同時誘導のサポートを提供する)に加えて航法システム「ウゼル」、自動監視・記録複合体「カラート」が含まれる。
航空機の機上には、ビデオ記録システム、メインエンジンを起動する事無く地上での機器検査の為の自律電力生成システムなどが設置されている。



[艦上戦闘機MiG-29K/KUB]
[艦上戦闘機MiG-29K/MiG-29KUB(旧ブログ)]
[RSKミグMiG-29K/MiG-29KUB艦上戦闘機(RSKミグ公式サイト)]

ロシア海軍重航空巡洋艦「アドミラル・クズネツォフ」の新たな艦上戦闘機MiG-29K/KUB24機の購入契約は、2012年2月29日に締結されました。
[ロシア国防省は艦上戦闘機MiG-29K/KUBの購入契約を締結した]

ロシア海軍向けのMiG-29KUB量産1号機は2013年10月下旬に初飛行しました。
[ロシア海軍の為の艦上戦闘機MiG-29KUB量産1号機は飛行試験を開始した]

2013年11月下旬、当初の計画通りに2機のMiG-29K(単座型)と2機のMiG-29KUB(複座型)ロシア海軍へ引き渡されました。
[ロシア海軍は最初の艦上戦闘機MiG-29K/MiG-29KUBを受領した]

そして2014年12月2日までに8機のMiG-29Kと2機のMiG-29KUBが、当初の計画通りにロシア海軍へ引き渡されました。
[ロシア海軍へ10機の艦上戦闘機MiG-29K/KUBが引き渡された]

2015年12月末までに10機のMiG-29Kが引き渡され、契約分全機の納入が完了しました。
[ロシア海軍の空母アドミラル・クズネツォフの為の艦上戦闘機MiG-29K/KUBは契約分全機(24機)の納入を完了した]

MiG-29Kは、現用の艦上戦闘機Su-33と共に重航空巡洋艦「アドミラル・クズネツォフ」で運用されます。
[新たな艦上戦闘機MiG-29K/KUBはロシア海軍現用艦載機と共に運用される]

2016年1月には、MiG-29K/KUBを装備する新たな航空連隊~第100独立艦上戦闘機航空連隊が編成されました。
[ロシア海軍の重航空巡洋艦アドミラル・クズネツォフの為の新たな艦上戦闘機MiG-29Kの航空連隊の編成は殆ど完了している]

2016年3月20日、第100独立艦上戦闘機航空連隊としての本格的な飛行訓練が始まりました。
[MiG-29K/KUBで編成されたロシア海軍の新たな艦上戦闘機航空連隊は本格的な戦闘訓練飛行を始めた]

2016年6月からはクリミア半島サキ飛行場へ進出し、艦上戦闘機発着訓練施設(旧ニートカ)で訓練を行ないました。
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2016年8月8日に初めて「アドミラル・クズネツォフ」へ着艦しました。
[ロシア海軍の空母アドミラル・クズネツォフへ初めて艦上戦闘機MiG-29KRが着艦した]

MiG-29K/KUBの母艦となる「アドミラル・クズネツォフ」には、艦上戦闘機MiG-29KR/MiG-29KUBRを運用する為の新たな慣性航法システムが装備されています。
[ロシア海軍の空母アドミラル・クズネツォフは艦上戦闘機MiG-29K/KUBを運用する為の新型システムを搭載する]


「アドミラル・クズネツォフ」を中核とするロシア海軍空母機動部隊は、2016年10月15日に地中海へ向けて出航し、現在はシリア沖で艦載機の訓練飛行を行なっています。
同艦には、少なくとも2機の単座型MiG-29K(47号機と49号機)と2機の複座型MiG-29KUB(52号機と53号機)が搭載されています。
[ロシア海軍の空母アドミラル・クズネツォフの艦載機は作戦行動の事前調査の為にシリア上空を飛行する]
[重航空巡洋艦アドミラル・クズネツォフと重原子力ロケット巡洋艦ピョートル・ヴェリキーを中核とするロシア海軍空母機動部隊はシリア沖へ到着した]

11月13日には、MiG-29K/KUBと思しき航空機がイドリブ上空で目撃されています。



その訓練飛行の最中、1機のMiG-29K「アドミラル・クズネツォフ」への着艦時に墜落しました。
事故は、モスクワ時間で11月13日17時30分頃に発生したようです。
機体は海中に没したようですが、パイロットは無事に救助されました。

墜落の原因は「技術的な障害」としか述べられていませんが、MiG-29K自体に何らかの不具合が起こった可能性と共に、「アドミラル・クズネツォフ」の方の誘導システム~上記の新たな慣性航法システムなど~に不具合が発生した可能性も有るでしょう。


MiG-29K/KUBは、以前にも墜落事故を起こしています。

2014年12月4日、飛行試験中の艦上戦闘機MiG-29KUB試作機・204号機は、モスクワ州ヴォスクレセンスキー地区チェモドゥロヴォ村の近郊に墜落しました。
[モスクワ近郊で艦上戦闘機MiG-29KUB試作2号機は墜落した]
[モスクワ近郊で墜落した艦上戦闘機MiG-29KUB試作2号機のメインパイロットは死亡した]

2011年6月23日には、アストラハン地域MiG-29KUB試作1号機(947号機、2007年1月20日初飛行)が試験飛行中に墜落事故を起こしています。
(パイロットは2名とも死亡)
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