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近代化されたロシア海軍北方艦隊のロケット巡洋艦マルシャル・ウスチーノフは航海試験を終えて帰投した


『タス通信』より
2016年11月30日10時51分配信
【北方艦隊の巡洋艦「マルシャル・ウスチーノフ」は近代化の後の最初の出航を完了した】
アルハンゲリスク、11月30日/タス通信特派員ウラジーミル・アヌフリエフ

北方艦隊ロケット巡洋艦「マルシャル・ウスチーノフ」は、水曜日未明、修理及び近代化の後の最初の航行試験からセヴェロドヴィンスクへ戻った。
タス通信は、艦船修理センター『ズヴェズドーチカ』広報サービス部長エフゲニー・グラジシェフより伝えられた。

「巡洋艦は、ちょうど1ヶ月ほど海上に滞在し、試験中に全ての艦載システムが点検され、航海中に艦は4000海里以上を航行し、艦上には、乗組員に加え、約200名のズヴェズドーチカ試験実施チーム及び下請組織の専門技術者が作業を行ないました」
彼は話した

造船所の代理人は、2~3週間に渡り、航海時に明らかになった個々の問題点全てが取り除かれ、12月の第3週に「マルシャル・ウスチーノフ」は常時駐留場所~(北方)艦隊主要基地セヴェロモルスクへ向かうと説明した。

巡洋艦の近代化及び技術的準備状態の回復作業は2011年に始まった。
特に、ガスタービン発電機とメインエンジン、総合艦載システム、主要ケーブルが修復された。
更に、基本的な電波電子兵装複合体が近代化された。

巡洋艦は1978年にニコラエフ造船工場で起工された。
1986年9月に北方艦隊の戦闘編制へ受け入れられ、1994年~1997年にはサンクトペテルブルク『北方造船所』で近代化が実施された。

「マルシャル・ウスチーノフ」は、プロジェクト1164「アトラント」ロケット巡洋艦である。
排水量-11380トン、全長-186メートル、幅-20.8メートル、速力-34ノット(時速約63km)、航続距離-約8000海里、乗員-510名。

ロシア海軍には、同型の3隻のロケット巡洋艦が在る。
「モスクワ」-黒海艦隊、「ワリャーグ」-太平洋艦隊、「マルシャル・ウスチーノフ」-北方艦隊



北方艦隊プロジェクト1164「アトラント」(「スラヴァ」級)ロケット巡洋艦「マルシャル・ウスチーノフ」(1986年11月5日就役)は、2011年6月、オーバーホールの為にセヴェロドヴィンスク市「ズヴェズドーチカ」工場へ到着しました。
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『ロシア連邦国防省公式サイト』より
2011年6月30日14時25分配信
【北方艦隊のロケット巡洋艦「マルシャル・ウスチーノフ」は修理と近代化の為にセヴェロドヴィンスクへ到着した】

2012年10月末、ドックへ入渠しました。
[スラヴァ型ロケット巡洋艦マルシャル・ウスチーノフはドック入りした]


2013年6月20日、進水式典が行なわれました。
[ロケット巡洋艦マルシャル・ウスチーノフは進水する]


その後、レーダーなどを換装する近代化改装工事が始まりました。
[ロケット巡洋艦マルシャル・ウスチーノフは近代化改装される]

「マルシャル・ウスチーノフ」は、2015年末までにロシア海軍へ復帰する予定でしたが、2016年末に延期されました。
[ロケット巡洋艦マルシャル・ウスチーノフは2015年末にロシア海軍へ復帰する]
[ロケット巡洋艦マルシャル・ウスチーノフは2015年末までにロシア海軍北方艦隊へ復帰する]
[ロシア海軍北方艦隊のロケット巡洋艦マルシャル・ウスチーノフは新型ミサイル兵装を受け取り、2016年に復帰する]

2015年12月初頭、「ズヴェズドーチカ」岸壁での係留試験が開始されました。
[近代化改装中のロシア海軍ロケット巡洋艦マルシャル・ウスチーノフは係留試験を開始した]
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「マルシャル・ウスチーノフ」の航行試験は今年8月末~9月に開始される予定でしたが、10月末に延期されました。
[近代化されるロシア海軍のロケット巡洋艦マルシャル・ウスチーノフは2016年夏-初秋に航行試験を始める]
[近代化されるロシア海軍北方艦隊のロケット巡洋艦マルシャル・ウスチーノフは2016年9月に航行試験を開始する]
[近代化されるロシア海軍北方艦隊のロケット巡洋艦マルシャル・ウスチーノフは2016年10月末に航行試験を開始する]

2016年10月30日、「マルシャル・ウスチーノフ」は航海試験の為に出航しました。

[近代化されたロシア海軍北方艦隊のロケット巡洋艦マルシャル・ウスチーノフは洋上試験を開始した]

近代化改装された「マルシャル・ウスチーノフ」は、これまでのMR-600「ヴォスホード」に代わり、大型3次元レーダーMR-650「ポドベレゾヴィク」が装備されました。
[大型3次元レーダー「ポドベレゾヴィク」]

『中央海軍ポータル』(フロートコム)より
2015年3月18日16時51分配信
【「マルシャル・ウスチーノフ」は近代化されたレーダーを受け取った 】
「ポドベレゾヴィク」の他に、艦橋頭頂部のレーダー「フレガート-M2M」に換装されました。

「マルシャル・ウスチーノフ」は2016年11月5日に就役30周年を迎えました。
[近代化されたロシア海軍北方艦隊のロケット巡洋艦マルシャル・ウスチーノフは白海で最終試験を行なう]

そして11月30日、「マルシャル・ウスチーノフ」は航海試験を終えて帰港しました。
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航海試験完了後、「マルシャル・ウスチーノフ」ロシア海軍へ引き渡され、今年12月末までに母港であるセヴェロモルスクへ戻ります。
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近代化改装を終えた「マルシャル・ウスチーノフ」は、復帰後の2017年初頭に地中海へ向かいます。
[近代化改装されるロシア海軍のロケット巡洋艦マルシャル・ウスチーノフは2017年初頭に地中海へ行く]


「マルシャル・ウスチーノフ」以外のプロジェクト1164ロケット巡洋艦も、今後の近代化改装が予定されています。
[ロシア海軍の現用ロケット巡洋艦(プロジェクト1164及びプロジェクト1144)は近代化される]

太平洋艦隊旗艦親衛ロケット巡洋艦「ワリャーグ」は、2020年までに近代化改装が実施されます。
[ロシア海軍太平洋艦隊旗艦・親衛ロケット巡洋艦ワリャーグは2020年までに近代化改装を行なう]
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