ロシア海軍の最新警備艦アドミラル・マカロフはバルト海で最終洋上試験を行なう
『ロシア通信社ノーボスチ』より
2016年12月8日11時12分配信
【「アドミラル・マカロフ」はバルト海で試験の最終段階を行なう】
カリーニングラード、12月8日-ロシア通信社ノーボスチ
カリーニングラードの沿バルト造船工場『ヤンターリ』で建造された最新警備艦(フリゲート)「アドミラル・マカロフ」は、バルト海における国家受領試験の最終段階を実行する。
西方軍管区下のバルト艦隊広報サービス・情報供給部長ローマン・マルトフ1等海佐は報道陣へ伝えた。
「艦の乗組員とバルト艦隊海軍航空隊は、警備艦アドミラル・マカロフの国家受領試験最終フェイズの次の段階を保障します。
試験プログラムには、13隻の艦及び支援船、更には航空機Su-24、Su-27、艦載ヘリコプターKa-27が関与します」
士官は伝えた。
彼は、試験計画に沿って、バルト艦隊の海洋射爆場において、警備艦は既に、沿岸および空中の目標を模した実際の標的へのミサイル発射と砲射撃を成功裏に実行している事を指摘した。
また、反応深海爆弾RBU-6000装置、対水中工作手段、航空複合体の試験が行なわれる。
国家受領試験の最終段階中に、バルト海で同日にヘリコプターKa-27乗員は、昼間及び夜間に10回以上の警備艦の甲板への着艦を行なう。
プロジェクト1135.6フリゲート(コード名「ブレヴェストニク」)は、遠海ゾーン多目的警備艦である。
単独或いは連合部隊の一員として水上艦及び潜水艦へ対抗する戦闘行動、空中攻撃手段からの攻撃の撃退の為に意図されている。
排水量は約4000トン、全長125メートル、30ノットの速力を発揮する。
フリゲートの基本的な打撃兵装は、対艦有翼ミサイル「カリブル」型の為の垂直発射装置を有する汎用艦載発射複合体である。
今年には既に海軍へ2隻のシリーズ艦~「アドミラル・グリゴロヴィチ」と「アドミラル・エッセン」が引き渡されている。
11月中旬、「アドミラル・グリゴロヴィチ」は地中海からシリアのテロリストの施設へのミサイル発射を実行した。
フリゲート「アドミラル・マカロフ」は、『ヤンターリ』工場で2012年2月29日に起工され、2015年9月2日に進水した。
海軍への引き渡しは今年末までに予定されている。
[ロシア海軍の為の新たなフリゲート~プロジェクト11356R(アドミラル・グリゴロヴィチ型)とプロジェクト22350(アドミラル・ゴルシコフ型)]
[アドミラル・グリゴロヴィチ型フリゲート]
プロジェクト11356R警備艦(フリゲート)3番艦「アドミラル・マカロフ」は、2012年2月29日にカリーニングラードの『ヤンターリ』造船所で起工されました。
[改タルワー級フリゲート「アドミラル・マカロフ」起工]
それから3年半後の2015年9月2日に進水しました。
[ロシア海軍黒海艦隊の為の新型警備艦(フリゲート)アドミラル・マカロフは進水した]
2016年4月1日、造船所の岸壁で係留試験が始まりました。
[ロシア海軍黒海艦隊の為の新型警備艦(フリゲート)アドミラル・マカロフの係留試験が始まった]
2016年7月9日に『ヤンターリ』造船所からバルチースク海軍基地へ移動しました。

7月29日、工場航行試験が開始されました。
[ロシア海軍黒海艦隊の為のプロジェクト11356R警備艦(フリゲート)3番艦アドミラル・マカロフの航行試験が始まった]
工場航行試験は9月下旬までに終了し、10月7日からは最終試験となる国家受領試験が始まりました。
[ロシア海軍黒海艦隊の為のプロジェクト11356R警備艦(フリゲート)3番艦アドミラル・マカロフの国家受領試験が始まった]
10月16日、「アドミラル・マカロフ」は、有翼ミサイル「カリブル」などの兵装試験を実施する為、バレンツ海方面の移動を開始しました。
[ロシア海軍黒海艦隊の為のプロジェクト11356R警備艦(フリゲート)3番艦アドミラル・マカロフは兵装試験の為にバレンツ海へ向かった]
10月24日に北方艦隊基地セヴェロモルスクへ到着しました。
[ロシア海軍黒海艦隊の為のプロジェクト11356R警備艦3番艦アドミラル・マカロフは兵装試験の為にセヴェロモルスクへ到着した]
11月初頭にはバレンツ海で沿岸目標への有翼ミサイル「カリブル」発射試験を実施しました。
[ロシア海軍の最新警備艦アドミラル・マカロフはバレンツ海で巡航ミサイル"カリブル"を発射した]
その後も各種兵装の射撃試験が実施されました。
[ロシア海軍の最新警備艦(フリゲート)アドミラル・マカロフのバレンツ海における兵装試験は完了した]
バレンツ海での試験を終えた「アドミラル・マカロフ」は、11月25日にバルチースクへ戻りました。
[ロシア海軍の最新警備艦アドミラル・マカロフは北方での兵装試験を終えてバルチースクへ戻った]
そして12月8日からバルト海で最終洋上試験が始まりました。
この試験が終わった後、ロシア海軍への引き渡しの準備が行なわれます。
「アドミラル・マカロフ」は、2016年12月にロシア海軍へ引き渡される予定です。
『タス通信』より
2016年10月30日15時41分配信
【第3のプロジェクト11356フリゲート「アドミラル・マカロフ」は12月に(ロシア)海軍へ引き渡される】
就役後は、他の同型艦と同様に黒海艦隊へ配備されます。
プロジェクト11356R警備艦は、現在までに5隻が起工され、2隻が就役しています。
[プロジェクト11356R警備艦]
沿バルト造船工場「ヤンターリ」(カリーニングラード)で建造

「アドミラル・グリゴロヴィチ」Адмирал Григорович:工場番号01357
2010年12月18日起工/2014年3月14日進水/2016年3月10日納入/2016年3月11日就役
黒海艦隊へ編入
「アドミラル・エッセン」Адмирал Эссен:工場番号01358
2011年7月8日起工/2014年11月7日進水/2016年5月31日納入/2016年6月7日就役
黒海艦隊へ編入
「アドミラル・マカロフ」Адмирал Макаров:工場番号01359
2012年2月29日起工/2015年9月2日進水/2016年12月就役予定
「アドミラル・ブタコフ」Адмирал Бутаков:工場番号01360
2013年7月12日起工/
「アドミラル・イストミン」Адмирал Истомин:工場番号01361
2013年11月15日起工
ただし、4番艦と5番艦は、現在、工事が中断されています。
2016年10月15日、インドのゴアでロシアとインドによる各種兵器輸出協定が締結されました。
この中には、プロジェクト11356フリゲートの売却も含まれています。
『ロシア通信社ノーボスチ』より
2016年10月15日13時12分配信
【プロジェクト11356フリゲートは「ブラーモス」ミサイルを装備できる】
ロシアはインドへ4隻のプロジェクト11356フリゲートを売却しますが、この内の2隻はロシアの造船所で建造し、あとの2隻はインドの造船所でライセンス建造するとの事です。
ロシアで「建造」される2隻が、工事が中断された「アドミラル・ブタコフ」と「アドミラル・イストミン」である可能性は高いでしょう。
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