ロシア海軍の為の第4世代戦略原潜ボレイ級最終艦クニャージ・ポジャールスキーは起工された

『タス通信』より
2016年12月23日10時9分配信
【セヴェロドヴィンスクで8隻の「ボレイ」シリーズの最後の原子力ロケット艦が起工された】
セヴェロドヴィンスク、12月23日/タス通信
セヴェロドヴィンスクの『セヴマシュ』でプロジェクト955「ボレイ」の第8の原子力潜水艦「クニャージ・ポジャールスキー」が起工された。
タス通信特派員は現地から報告した。
艦の名前と起工日を記した起工記念板は、ロシア海軍副総司令官(軍備担当)ヴィクトール・ブルスク中将と『統合造船業営団』第1副総裁レオニード・ストルゴフにより潜水艦のセクションへ取り付けられた。
「クニャージ・ポジャールスキー」は8隻から成る「ボレイ」シリーズ及び5隻から成る改善プロジェクト「ボレイ-A」の最終となる。
これらの潜水艦は中央設計局『ルビーン』により設計された。
このファミリーの3隻の潜水艦は既に海軍へ引き渡されている。
各々の潜水艦は16基の大陸間弾道ミサイル「ブラヴァー」を搭載する。
改善プロジェクトとなる潜水艦「クニャージ・ウラジーミル」は2012年に起工された。
2014年には2隻の潜水艦「クニャージ・オレグ」と「ゲネラリーシムス・スヴォーロフ」が起工された。
2015年には潜水艦「インペラ―トル・アレクサンドルIII」が起工された。
第8の潜水艦「クニャージ・ウラジーミル」の作成を以って、原子力潜水艦プロジェクト955「ボレイ-A」シリーズは完了する。
ロシア海軍副総司令官(軍備担当)ヴィクトール・ブルスクは発表した。
「955A"ボレイ"シリーズは、この艦(クニャージ・ポジャールスキー)で完了します。
現在、海軍は中央設計局『ルビーン』と共に、この問題へ取り組んでいます」
ブルスクは話した。
[第5世代戦略原子力潜水艦の開発]
第5世代戦略原子力潜水艦の開発は、既にロシアで進められている。
プロジェクト955「ボレイ」を作成した海洋工学中央設計局『ルビーン』のトップ、イーゴリ・ヴィリニトは報道陣へ語った。
「設計のアイデアは既に作業が行なわれており、作業は進行中です」
彼は話した。
設計局のトップは、第5世代戦略原子力潜水艦は、第4世代とは兵装の構成が異なる事を強調した。
[新世代戦略原潜ボレイ級(旧ブログ)]
[新世代戦略原潜ボレイ級]
プロジェクト955「ボレイ」原子力戦略用途水中ロケット巡洋艦シリーズは、計8隻が起工され、このうち3隻が就役済みです。
1番艦K-535「ユーリー・ドルゴルーキー」は、1996年11月2日に起工、2007年4月15日に進水、2012年12月29日に竣工、2013年1月10日に就役し、北方艦隊第31潜水艦師団に編入されました。
[新世代戦略原潜ユーリー・ドルゴルーキーはロシア海軍へ就役した]
[新世代戦略原潜ユーリー・ドルゴルーキーは北方艦隊第31潜水艦師団へ編入された]
2番艦K-550「アレクサンドル・ネフスキー」は、2004年3月19日に起工、2010年12月6日に進水、2013年12月23日にロシア海軍へ就役し、太平洋艦隊第25潜水艦師団へ編入されました。
[ボレイ級戦略原潜2番艦アレクサンドル・ネフスキーはロシア海軍へ就役し、太平洋艦隊へ編入された]
2015年9月30日に太平洋艦隊の原潜基地ヴィリュチンスクへ到着しています。
[ロシア海軍新世代戦略原潜アレクサンドル・ネフスキーはカムチャツカ半島の原潜基地へ到着した]
3番艦「ウラジーミル・モノマーフ」は、2006年3月19日に起工、2012年12月30日に進水、2014年12月10日に竣工、同年12月19日に就役しました。
[第3のボレイ級戦略原潜ウラジーミル・モノマーフはロシア海軍へ就役した]
2016年9月26日に太平洋艦隊の原潜基地ヴィリュチンスクへ到着しました。
[ロシア海軍最新鋭戦略原潜ウラジーミル・モノマーフはカムチャツカ半島の太平洋艦隊原潜基地へ到着した]
4番艦「クニャージ・ウラジーミル」からは改良型のプロジェクト955A「ボレイ-A」となり、2012年7月30日に起工されました。
就役は2018年に予定されています。
[改ボレイ級戦略原潜クニャージ・ウラジーミル起工]
[新世代多用途原潜カザンと戦略原潜クニャージ・ウラジーミルは2018年にロシア海軍へ引き渡される]
5番艦(「ボレイ-A」級としては2隻目)「クニャージ・オレグ」は、2014年7月27日に起工されました。
[ボレイ級戦略原潜5番艦クニャージ・オレグはロシア海軍の日に起工された]
[ロシア海軍の為の新世代戦略原潜ボレイ級5番艦クニャージ・オレグの船体(耐圧殻)の水密試験は完了した]
就役は2019年に予定されています。
6番艦(「ボレイ-A」級としては3隻目)「ゲネラリーシムス・スヴォーロフ」は2014年12月26日に起工されました。
[ロシア海軍の為の第6のボレイ級戦略原潜は起工された]
就役は2020年に予定されています。
7番艦(「ボレイ-A」級としては4隻目)「インペラートル・アレクサンドルIII」(皇帝アレクサンドル3世)は2015年12月18日に起工されました。
[太平洋艦隊の為のロシア海軍新世代戦略原潜ボレイ級7番艦インペラ―トル・アレクサンドルIII(皇帝アレクサンドル3世)は起工された]
就役は2020年に予定されています。
そして2016年12月23日、8番艦(「ボレイ-A」級としては5隻目)「クニャージ・ポジャールスキー」が起工されました。
[ロシア海軍の新世代戦略原潜ボレイ級8番艦(最終艦)はクニャージ・ポジャールスキーと命名された]
「クニャージ・ポジャールスキー」は2021年の就役が予定されています。
「クニャージ・ポジャールスキー」を以ってプロジェクト955A「ボレイ-A」の建造は終了します。
ただ、更なる改良型が建造される可能性までは否定されていませんが。
「ボレイ」級に搭載される弾道ミサイル「ブラヴァー」は、今後も改良が続けられます。
[ロシア海軍の潜水艦発射弾道ミサイル(SLBM)ブラヴァーは改良される]

更に、「ボレイ」級を設計した海洋工学中央設計局『ルビーン』のトップ、イーゴリ・ヴィリニト氏は、第5世代戦略原子力潜水艦の開発が既に始まっている事を明らかにしました。
既に第5世代多用途原子力潜水艦「ハスキー」級の開発は進められていますが、これとは別に第5世代戦略原子力潜水艦も開発される事になるようです。
[ロシア海軍第5世代多用途原子力潜水艦ハスキー級の建造契約は2018年以降に締結される]
第5世代戦略原潜の開発に関する話は、2012年12月~2013年3月に初めて出て来て以来、全く音沙汰が有りませんでしたが、水面下で設計準備作業は進められていたようです。
[ロシア第5世代原子力潜水艦は2030年以降に建造される]
[ロシアは第5世代潜水艦の設計作業を始めている]
「ボレイ」級の弾道ミサイル「ブラヴァー」を開発した『モスクワ熱技術研究所』は、新たな潜水艦用弾道ミサイルを開発します。
これが第5世代戦略原潜の弾道ミサイルになるようです。
[モスクワ熱技術研究所はロシア海軍の為の新型SLBM(潜水艦発射弾道ミサイル)を開発する]
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